書評の部屋(ビジネス)

結果を出す人の勉強法 - 評価、信頼、報酬、ワンランク上の仕事を手にする学び方

結果を出す人の勉強法 - 評価、信頼、報酬、ワンランク上の仕事を手にする学び方

著者:水野 浩志

結果を出す人の勉強法 - 評価、信頼、報酬、ワンランク上の仕事を手にする学び方

先日のセミナーで講師をなさった方の一冊である。
巷にはたくさんの勉強術が存在しており、こういったご時世なのだろうか勉強をする社会人は非常に多い。たとえば私のように読書によって仕事を糧にする人、セミナーや勉強会に参加することで学ぶ人も増えており、経済誌やビジネス紙でたびたび取り上げられている。
しかし、それが自ら血肉として、自ら仕事に落とし込み、結果に変換していけた人はあまり聞かないという。本書は「結果」を出す、そのために検証をすると言うような勉強の心構えについて書かれている。

第1章「あなたは【成果を生み出す仕組み】を持っていますか」
ビジネスは「価値」の交換といわれている。
しかし、「1,000円あげるから1,000円ください」というような等価交換ではなく、いただく価値以上のものを提供するにほかならない。その方法は量であれ、質であれ存在するのであるが、価値以上のものを提供するためにどうしたらいいのかという勉強を行い、実践を行う必要がある。その心構えは次章以降に書かれている。

第2章「成果を生み出す【勉強サイクル】を身につける」
勉強によって実りを得るためには、勉強後の「行動」を行わなければならない。行動をしなくても得られるものはあるのだが(知識を得る程度である)、それを自分の行動によって成果を得たり、方法のフィードバックを行うことができるという観点から、「行動」がテストといっても過言ではない。

第3章「実践を目的とした勉強術①「本」から効果的に勉強する方法」
ここではあくまで「実読」によるアウトプットについて書かれている。よく勉強書では読書をもとに行動をしていくということが大切といわれているが、度のように行動を行い、検証をすることによって身につけるべきなのかというのが書かれている。
それだけではなく、読書によって身につけられる文章術や読解術というのも紹介されている。

第4章「実践を目的とした勉強術②「人」から効果的に勉強する方法」
「アイデア」や「知識」、「生き方」に至るまで、本で生えられないようなものが人と出会うことによって得られることがある。
本章では他人の技術を得るにはから始まり、他人の失敗談、そして自分の話し方など人と出会わなければ気づかない所をどのように学べばいいのかというところについて書かれている。
日本の職人芸は専ら修行によって学ぶこともあれば親方や先輩のやっていることをみてその技術を盗むということもある。本書は後者を勧めながら、教師であり、反面教師とみながら自らの血肉にしている。

第5章「効果的な【検証方法】を身につける」
勉強にしても「PDCAサイクル」というのがあり、本章では「C(Check)」や「A(Action)」をいかにすべきか、ということを紹介している。勉強もビジネスと同じように最初からプロセス、そして結果に至るまで完璧になるということはあり得ない。
結果がよくてもプロセスの中でうまくいかなかったこと失敗したことは必ずある。それは勉強方法、もしくは実践方法に間違いがなかったのか、手順を入れ替えたり、学習方法をカスタマイズすることによって学習や実践に磨きをかける所といえる。おそらく勉強法の中で根幹をなすところといえる。

第6章「勉強する【モチベーション】を維持するために」
勉強や情報収集、実践術はある主「経営」の在り方に近いものがあるように思える。
勉強にしても100を完璧に知識に落とし込むよりも、60でも70でもいいから見切り発車の形で実践に移し、それをフィードバックすることによって新たな学びを身につけるというような形を取る。それが上昇のスパイラルとなり、「知っている」から「している」へ、そして「できる」へと進化していく。人は進化するように、仕事も進化を続けていく。それをいかに早めさせるか、具体化させて結果に結びつけていくかはあなた次第である。

世の中には資格勉強や、仕事術に関して勉強をするという方法は山ほど存在する。スケールが大きすぎると思うが星の数といっても過言ではない。しかし、それをどのようにして仕事に生かすのかというのは、おそらく、どこまで屋っていていても実感のわかないものといえる。もっというと勉強は「パンを食べる」という喩え方をするが、勉強後の実践術は「霞を食べる」ようで実感のわかないところが多い。定年になって、もしくは死ぬまで勉強であるが、それをどのようにして実践を重ねていけばいいのかという一つの道標が本書にある。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

目立つ力

目立つ力 (小学館101新書 49)

著者:勝間 和代

目立つ力 (小学館101新書 49)

小学館新書が創刊されて1年になるが、創刊時に勝間氏も「読書進化論」を引っ下げて名を連ねた。その読書進化論で書評を公募したことも有名な話であるが。ブログの可能性を一気に広めた立役者であり、ビジネス書の可能性を広げた立役者でもある。現在は経済的な会議のメンバーに選ばれるなど、まさに「引っ張りだこ」とも呼ばれる状態である。
本書はインターネットを通じて自己表現をすることにより、「人生ブランディング」もとい「人生のモビルスーツ」をどのようにして構築していけばいいのかということについて書かれている。

第一章「インターネット・メディアの可能性と威力を知る」
インターネットは90年代に誕生してから、目にも止まらぬ早さで進化を続けてきた。著者の勝間氏もインターネットによって、自己をブランディングしたことによって、和夫奥の著書を生み出し、現在に至っている(ちなみに勝間氏は90年代に「ムギ畑」というコミュニティで有名だったという)。
インターネットによってメディアの双方向化も遂げることができ、自分の考えや意見を全世界に伝えることのできる画期的なツールとなった。それだけではなく、ブログやツイッターの誕生により、それが簡単にできるようになったというのも一つの功績であり功罪と言うべきかもしれない。

第二章「ステップ1  Plan――戦略を考える」
ここまで進化を遂げたブログであるためそれを最大級に広げる、表現するためにはどうしたらいいかという「戦略」を考える必要がある。ここでは主に「ブログ」をどのような戦略でもってターゲットを絞り、アクセス数を増加させたらよいのかと言うところにスポットを当てている。

第三章「ステップ2  Do――表現する」
次はどのように書いたらいいのかそして、記事の作成についてである。
ブログの書き方は人それぞれであり、たとえば「人が集まるような文章」や「売れる文章」はあるようで無いというのが現状である。書籍でもそう言った本は存在するのだがそれはあくまでそのとき、その場合にあった文章の表現方法であり、絶対的に「売れる」というのは存在しないと私は考える。
ではどのようにして表現したらいいのか。私は「自分らしい表現」でかくことを心がけている。そのことで極端に長文になっても、短文になっても、簡単な表現になっても、難しい表現であっても、「自分」を表現することに変わりはない。
なので「分かりやすい文章」や「読者にとって読みやすい文章」よりも「自分を表現する文章」をすることが私、もとい当ブログの考えである。

第四章「ステップ3  Check & Action――改善・継続する」
ブログにおいてもっとも重要なのが「続けること」にある。実行している人で最たる人と言えば、書評ブロガー仲間のすぎさんの「ほぼ日blog」である。このブログはなんと1000日以上1日も休まずに更新を続け、2000記事を突破するほどである。おそらく「αブロガー」にもっとも近い存在であると私は確信する。
ちなみに私も毎日更新を続けているがまだ1年たっておらず、足下にも及ばない。
毎日更新をする良さというのは、続けることにより、文章をどのように改善していけばいいのかと言うのがわかること、そして、毎日更新することによって認知が広がることにある。ブログは進化を続ける。その進化を毎日でも勧めることによって「塵も積もれば山となる」がごとく、大きなリターンとなって返ってくる。

第五章「達人に学ぶ」
巷には「αブロガー」と呼ばれているブロガーがいる。そのブロガーが書いた記事は社会的にも影響を及ぼす、たとえば本の紹介をいったんしたことにより、売り上げが変動するという力を持つブロガーのことをいう。たとえば「404 Blog Not Found」の小飼弾さん「俺と100冊の成功本」の聖幸さん「マインドマップ的読書感想文」のsmoothさん「ネタフル」のコグレマサトさんなど枚挙に暇がない。本書ではその中から小飼さんと「らむね的通販生活」の村川らむねでおなじみの青山直美さんの対談が収録されている。インターネットの変遷、ブログの在り方、ツイッターの在り方などインターネットについて縦横無尽に語り尽くされている。

インターネットは今書いている時間でも進化を続けている。その進化の中で、自分はどのように売ればいいのか、自分をどのように表現したらいいのかを追求し続けることによって本書のいう自分のブランド、もとい自分の藻ビルスーツを手に入れることができる。本書はその可能性を見出した一冊である。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

元国税が教える会社を救う!5つの社長力―中小企業のためのウラ経営書

元国税が教える会社を救う!5つの社長力―中小企業のためのウラ経営書

著者:久保 憂希也

元国税が教える会社を救う!5つの社長力―中小企業のためのウラ経営書

先日のセミナーで主催・講師をされた久保氏の一冊である。
久保氏と言えば元国税庁で働いたというよりも数多くのプロジェクトを成し遂げた。その実績を引っ下げて昨年独立を果たし、今ではコンサルタント事業を行う傍ら、年間50回ものセミナーで講演を行っている。本書は経営コンサルタントで数多くの企業を観てきており、かつ自らも社長業を行っている経験を駆使して、社長として会社を救う力が五つあるという。本書はその五つの力を一つずつ紹介している。

一章「直感力」
新しい商品や企画、考え方は論理の元で考えられるものもあるが、既存のものなどからふと考えるとでてくるものである。「ブレーンストーミング」などをもちいた会議を採用している所もあり「アイデア」を出す考え方、方法は広まりつつある。しかし中には、「アイデア会議」と称して突発的に行い、他人の出したアイデアをだめ出しして自分の考えを押しつけさせる。机上でウンウン考えさせる会議も存在するかもしれない。それと同じように社長も新しい企画、経営を行うために机上などで四苦八苦している。
しかし社長だからでこそ、直感を大事にすべきだと著者は主張する。それは「論理」からただしていくよりもふとひらめいた「直感」は、後に論理付けをすることができる。「思いつき」と勘違いする人がいるが論理に落とし込める違いがあることから直感は大事であるという。
また社長は「ワンマンで当たり前」はおそらく経営を知らない人にとっては毛嫌いしそうな言葉かもしれない。しかし、いざというときに船頭に立つ人が誰がなるべきかというときに皆の意見を聞いてばかりいて、「船頭多くして船山に登る」と言うことを避ける、もしくは社員たちに思い切ってプロジェクトを築けという親分肌を持つと言うところから「ワンマン」は必要なのかもしれない。

二章「モチベート力」
社長にとっても、社員にとっても必要なものであるが、なかなか身に付かない力と言うのがこれである。
さて社長は社員に対してどのようにやる気を出させるにはどうしたらいいのかと言うところについて書かれている。
有能な社員がどんどんやめていく原因はいくつかあるのだが、その中でもモチベーションの観点でやめていく人も多い。社員にモチベーションを高めさせることが必要であるが、しかし昔のように「給料」を上げることではモチベーションを上げることができなくなった(今であれば、若干であるが上がるかもしれないが)。それ以上に「働く意味」「働く信条」という、心的な意味で働く人が多くなった。それに応じるかのごとく社長は理念と働く意味を諭す、共感させる力を持つ時代に入っていったのかもしれない。おそらく社長力の中でこれからもっとも重要視されるのではないかと考える。働く意味を見出し、お金ではない、新年で働ける、そして若者たちのモチベーションを上げる力を持つ会社が強くなるだろうと私は考える。

三章「PDC力」
経営用語に「PDCAサイクル」と言うのがある。
「Plan(計画)」「Do(実行)」「Check(検証)」「Action(改善)」の頭の大文字をとった用語であり、経営の場に限らず、ビジネスにおいて幅広く使われている。
しかし本章ではこの中から「A」を除いた「PDC」で使われている。「A」はすでに「C」の段階で検証が行われ、改善店を見出していることからいらないのだという。「P」の段階では数字も合わせて計画を立てるが、だいたいのめどをつける、簡単にいえば見切り発車できるところで計画をやめ、実行に移すことを著者は勧めている。というのはいくら綿密な計画を行ったとしても、たとえそれが目標に到達したとしても、思い通りのプロセスにならないからである。プロセスの修正は「C」の段階でできるのだから「P」をいかに時間をかけないか、と言う観点でたててみるといいかもしれない。
そして「Check」も「A」が無い分大事になってくる。数字やプロセスを分解し、改善点を見出し、次の計画を立てていく。その中で、どこまで細かく分解できるのかが至上命題となる。

四章「現金力」
ビジネスたるもの現金はないと話にならない。借金や売掛金も程々でなければ、自ら不渡りを出したり、相手方の不渡りなどによる倒産もある。
ある噺家は「借金はせなあかん」と言っていたがここはビジネスの世界。借金一つ間違えると命とりになりかねない。
ここでは「会計学」も兼ねたところである。数字嫌いの人もいるかもしれないが、数字嫌いでもある程度の会計の知識を砕いて説明されているのである程度の知識を得ることができる。そこから、会計入門など数字に強くなる本もでているので、会計の知識を身につけた方がいい。
本書は「最低限」知っておくべき所について書かれている。

五章「ストック力」
経営にもいろいろな種類の経営がある。ここでは大きく分けて「ストック型」と「フロー型」に分けて、「ストック型」の優位性について説明されている。
「ストック型」・・・長期的にノウハウやキャッシュを蓄積し、安定的な経営をする形態。簡単にいえば「仕組み化」と言うべきか。
「フロー型」・・・流動的でありながら短期的に増益がはかれる経営。簡単にいうと「一発屋」と言うところか。
創業100年以上続いている企業には前者のような「ストック」も存在しており、安定的な経営を果たすことができている(時折、フローに走る起業もある)。しかし起業の中には「一発屋」のように「フロー型」に走る会社があるが、その起業は大概、衰退とともに会社を畳むというところが多いのかもしれない。
「安定的」であるとすれば、蓄積をすることによって仕組みに落とし込むことが重要とされる。

会社を続けるためにどうしたらいいのか、社員が活気づかせるにはどうしたらいいのか、と言うのがめいっぱい詰まった一冊である。これから起業をしたい方、経営がうまくいっていない方にはおすすめの一冊である。手法を説明するばかりではなく、活を入れられたかのようにはっとするような一冊である。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

一瞬で相手の心をつかむ「声」のつくり方

一瞬で相手の心をつかむ「声」のつくり方

著者:秋竹 朋子

一瞬で相手の心をつかむ「声」のつくり方

ビジネスの場では他愛のないコミュニケーションや会社の命運をかけるようなプレゼンテーションなど「声」を出さない日はほとんどないほどである。私が働いているIT業界でさえでも、である。声色やイントネーション一つで相手に対する印象が変わると言っても過言ではなく、コミュニケーション術のなかでも最も見落としやすい所の一つとしても挙げられる。ではこの声をどのようにして変えていけばいいのか、本書は声楽家であり、ボイス・トレーニング・スクールの講師を務められている秋竹朋子氏が伝授する一冊である。

第1章「声を調律して自分を変えてみませんか?」
私は中学・高校と吹奏楽部に所属しており、練習の一環として「ソルフェージュ」という発声練習・合唱練習を行っていた。1日平均で30分程度であったが「声」について様々なことを学んだことが印象的である。
私的なことはこれまでにしておいて、著者は音大大学院卒で社会人としての経験はそれほど長くない。音楽漬けの毎日の成果、社会人として学ぶ機会もあまりなく、そこでの失敗談も赤裸々に書かれている。
ではなぜ「声」の調律というビジネスを行おうと思ったのか。
それはあるメーカーの売り込みで、高い成績を収めたことにあるという。それから今まで学んだ「声楽」、さらには「声」についてのビジネスを始めようと志した。
ボイストレーニングはコミュニケーション力を鍛えるなかでも重要なようその一つとしてあげられるが、悲しきかなそれに気づける人はなかなかいない。

第2章「声のお悩みケース相談・解決編」
ここではどういった声で悩んでいるのか、どのような声にしたいのかをトレーニングメソッドも交えて解決法を紹介している。
掠れた声から、ダミ声、しゃがり声、モテ声、威厳のある声・・・など様々な声があるのだという印象だった。

第3章「相手に好印象を与える話し方、言葉の使い方」
ここはおもしろかった。声色や発音もあるのだが、語尾やアクセント一つで、相手の印象ががらりと変わるのである。
本章は接客用語や誤り方などから、プレゼンテーションにも役立つような例文の読み方に至るまで紹介されている。どこをアクセントにしたら印象がよくなるのかも事細かにアドバイスされているため、アクセントを鍛えたい人には最適なところといえる。

第4章「美声をつくるためのエクササイズ」
本章では軽い体操からいよいよ発声法、口の開き方の所である。呼吸をする方法もあり、専ら「腹式呼吸」であるが、日本人の苦手なところの一つと言えるが、練習できれば誰でも習得できる方法であるのでぜひやってみた方がいい。
また発声法では「イ・エ・ア・オ・ウ」のような方法を用いられているが、確か高校の時に声楽の発声法の教科書で観たことがあるという親近感があった。

「声」はビジネスにおいて、幅広く使われる。自分の声が嫌いになった人、様々な場で魅力的な「声」を出したい人に是非お勧めの一冊である。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

大事なことはすべて記録しなさい

大事なことはすべて記録しなさい

著者:鹿田 尚樹

大事なことはすべて記録しなさい

「記録」は様々な場で重要な効果を発揮する。
例えば資料を研究する時、ビジネスの場での参考資料、アイデアの材料、さらには事件の証拠など、過去のものであるが、そこから未来の物を創るためには記録は欠かせないものである。
記録のノウハウであれば様々な本はあるが、本書はノウハウもあるが、それよりも「記録」をすることの重要性というのを伝授した一冊である。

第1章「大事なことはすべて記録しなさい」
大事なこと、新たに発見したこと、閃いたこと、様々なところで「記録をして」おきたい所はある。著者はそれを時系列に、そして「すべて」記録をするようにしているという。

第2章「効率よく情報収集できる」
とにかくあらゆるところで記録をすることだが、メモを取るだけに限らない。たとえば携帯メールを利用してパソコンのメールに送信し、家に帰ったらそれをストックするということもできる。また自分の声を記録することも一つある。さらにどこで誰とあったかを記録するために写真を取ることも著者は行っている。あらゆる手段を用いて効率よく「記録」をするということがここに書かれている。
また書いて記録をする方法も紹介している。
ちょっと余談になるが、「記録」や「メモ」というと歴史上の人物で東条英機を思い出す。大東亜戦争時の首相として言われているが、実は陸軍に入った時からある異名があった。「メモ魔」である。東条はあらゆることをメモに残し、3種類のカードに分けて保存したと言われている(具体的にどのように分けていたのかは不明)。それが活かされたのは二・二六事件の時、皇道派を支持する青年将校たちが相次いで省庁を占拠し、閣僚を暗殺したとして知られている。その時東条は憲兵を利用して、あらかじめメモによってマークしていた人物を一斉に捉えることにより、皇道派は一気に弱体化し、3日で鎮圧した。その功績が称えられ、それまで感触をたらい回しにされていた所から一気にエリート街道を突き進んだ。その後はもう御承知の通りである。

第3章「速く読めて、忘れない「記録読書術」」
「記録」や「メモ」・「ペン」の話になるとついついこういった話が出てしまった。
さて、今度は読書術であるが、著者の真骨頂と言える。というのは著者は書評ブロガーであり、書評のなかにはそれに類する本のワンフレーズを引用することが多い。その秘訣は「読書ノート」にあるが、著者が行っている読書ノートは一味違っている。これは著書を観てのお楽しみといったところである。
ちなみにこの読書ノートは活字に限らず漫画でも行っているという。

第4章「記録を使って、可処分時間を2倍にする「記録時間術」」
時間は誰でも24時間受け取ることができる。お金と違いその時間をどのようにして有効的に使うかという力量も試されているだけに時間管理の本はたくさん出回っている。
本書は「記録」ということなのでここでも「記録」が役に立つ。時間は気付かぬうちにあっという間に無くなってしまう。気がついた時にはもうすでに年老いていたということにならないために、時間も「見える化」する必要がある。
本章ではこの「見える化」を行い、無駄な時間をどのようにそぎ落として行くのかというのを伝授している。

第5章「心と体も書くだけのすっきり記録健康術」
著者は自分をさらにブランディングするべく(?)ダイエットを行っているという。健康術・ダイエット術も「記録」というと岡田斗司夫の「レコーディングダイエット」もある。本章ではそれに似たものが一部あるが、専ら体重と体脂肪を測ることが強調されている。

第6章「記録で人脈が10倍に広がる「記録コミュニケーション術」」
ここでは「記録人脈・コミュニケーション術」について書かれている。鹿田さんは「気配りの人」であるが、その所以がこの「記録」にあるという。
プロフィールシートで自分自身を記録することによって、より自分自身をアピールし、受け取ったものや、写真を撮ることによって出会ったことを忘れない。1度名刺交換をして出会うのだが、名刺整理中に名刺を観ると「誰だっけなぁ」と思いだすのに時間のかかる人もいることだろう。相手と出会ったことを忘れない、何日何時に出会ったのかというのも忘れないと相手の自分に対する印象も良くなる。

「記録」

それは重要なことだけれども、緊急ではないもの。それをやり続けることによって、相手にも、自分にも有益な価値をもたらすもの、これからの人生の足跡として、人生を見直すためのものとして、そしてこれから来るべき未来のために身につけて行くもの。
著者はこれまでも、これからも「記録」を続け、さらに大きな宝を作っていく。私も「記録」の在り方を見つめ、私なりの「記録」を作っていこうと考えている。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

空気を読むな、本を読め。 小飼弾の頭が強くなる読書法

空気を読むな、本を読め。 小飼弾の頭が強くなる読書法 (East Press Business)

著者:小飼 弾

空気を読むな、本を読め。 小飼弾の頭が強くなる読書法 (East Press Business)

本書を手に取って一言。
「小飼さん、ついに出しましたか!!」
と言わんばかりの一冊である。というのも小飼氏のブログ「404 Blog Not Found」による献本が後を絶たず、年間だけで1万冊にも及ぶほどであるという。ウィキペディアにも記載されているが、1時間に10冊もの本を読むことができ、知り合いの会では献本してわずか5分で読破・書評を行ったというほどである。数多くの読書を行ってきた賜物と言える。私には足物にも及ばない。
さて小飼氏の読書術は速読以上に謎に包まれており、本書は小飼氏の読書メカニズムに触れる初めての機会と言える。小飼氏がこれまでどのような読書を重ね、どのような方法、思想を持ったのかというのがぎっしりと詰まった一冊である。

第1章「本を読め。人生は変わる」
私は本を毎月50〜70冊読んでいる。読書と入ってもビジネスに直結するものもあれば、個人的に楽しみたいからという形で読んでいるものもある。
読書は知識や教養を与えると言われるが、それ以上に読んだことによってどう思ったのかというのも考える機会にもなる。
最新の情報を得るために新聞を読むのもあるが、それ以上に識者の考えを見てみることのできる本は費用対効果が高いといえる証拠である。

第2章「本を読め。答えは見つかる」
ドイツの宰相ビスマルクの名言に「賢者は歴史に学び、愚者は経験に学ぶ」という言葉がある。
本には他人の知識や経験がたくさん詰まっており、他者の経験が自らの経験に落とし込むことができる(これを「疑似体験」と言う)。疑似体験をすることによって他人よりも一歩抜き出る、またはより自分に磨きをかけると言うところで差が出る。
本は答えを見つけることもあり、かつその答えのなかで考える力を身につける最高の道具となる。

第3章「「手」で読め。そして「脳」で読め」
「本を読む」と言うと大概は「1字1句」一つも漏らさず読むと言うのを想像する。「速読」と言う類も「目」で読むと言うことに他ならない。しかし小飼氏は違う。小飼氏は「目」ではなく「手」で読むという。驚きつつも5分で1冊読むとしたら確かにそうせざるを得ないかもしれない。

第4章「本を読んだら、「自分」を読め」
「本を読んだら」と言うのも重要な要素である。小飼氏は素早いインプットばかりでなく、ブログ上のアウトプットも有名である。むしろ後者の方で知名度を上げている。小飼さんの本業はプログラマーであるが、それ以上に「書評」という形のアウトプットで稼いでいる。
数多くの本を読んでいくうちに「クソ本」、つまり「駄本」というあまり内容がよろしくない本も出てくる。読書家であれば避けたい人も出てくるがあえてそれを「青汁」として味わい、そして良本につなげていくという意気込みがあるといいかもしれない。

第5章「本は安く買え。そして高く飛べ」
本の値段は結構差がある。お手頃なものでは古本屋で100円の本でも古典から、少し古い本、過去の話など宝庫である。当ブログでは新着の物よりもむしろ一昔前であり、隅っこにあるような1冊を取り上げている。そのためにはほぼ必ずと言ってもいいほど古本屋に足を運ぶ。心観でも学ぶこととは違った「学び」と「刺激」というのが味わえる。

第6章「エロ本も読め。創造力を養え」
「今日から小飼弾さんは、dankogaiさんに改名いたします」
本章を読んでそう言いたくなった。
女性の方々がこの章を見たらどう反応するかと言うのを見てみたいものだが・・・。
エロ本は、男性だと誰でも1度は見て興奮したことがあるだろう。自らエロの世界には言ったという幻想に性的な興奮を持ったことだろう。
本章ではこの「創造」をすると言うところにある。一般所であればともかく、頭のなかでイメージを創ることで自らの頭を活性化するという。

第7章「マンガを読めば「世界」が変わる」
漫画に関する本の書評で書いたのだが、私は活字ばかりではなく漫画もよく読む。ジャンルは様々なものを読んでいる。漫画のいい所は本書にも書いてある通り、あらかじめ画が描かれているため容易に想像をすることができ、印象にも残りやすい。しかし、これは幅広く読まないと、価値観が偏向してしまう恐れがある。

本書を読んだとき、小飼氏は「本に愛されてここまで来ているのか」と感じずにはいられなかった。小さいころから本に親しみ、今では書評によって本業よりも稼いでいるのだから。小飼氏がこれから5年・10年とどのように本を愉しんでいくのかというのも見てみたいものである。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

ボクたち、ワタシたちが身につけたいイマどきのチームマネジメント

ボクたち、ワタシたちが身につけたいイマどきのチームマネジメント (アスカビジネス)

著者:福村 泰司,清水 輝幸

ボクたち、ワタシたちが身につけたいイマどきのチームマネジメント (アスカビジネス)

明日香出版社様より献本御礼。
会社や職種によって違いはあるとはいえど、チームで動くということが多い。特に私が働いているSE業界では最も該当しており、これがネックになることが多い。プロジェクトリーダーやマネージャークラスになるとどのようにチームを動かして行けばいいのかに四苦八苦する。チームに従順であればいいのだが、協調性があまりよろしくなく、周囲になじめない人、周囲の意見に反感を持つ人をどう引き込ませるかと言うのも悩みの種と言える。本書はチームマネジメントとは何か、そしてそれをどのようにして運営をしていけばいいのかというのが詰まった一冊である。

第1章「“イマどき”のチームをマネジメントするための基本スキル」
チームマネージャーとしての心得は様々であるが、メンバーに教えるべきこと、どのような目標を持つべきか、そしてその目標に向けてどのように努力を行えばいいのかと様々である。また目標をもとに成果を出すことも仕事の一つであり、チームリーダーよりも上の立場の人から「結果」や「成果」について問い詰められることもある。板挟みの役割を果たしながらも問題点を抽出し、チームをよりよいものにしていく役割もある。

第2章「チームに一体感をつくる」
チーム運営の中で最大の課題と言えるのが価値観の違うメンバーたちと「一体感を作る」ことにある。メンバーが目標意識などを共有しながら、適材適所で人を配置させるということも行う必要がある。しかし、数字がビジョンになったり、できもしないことをビジョンに掲げたりしてするといったビジョンでの失敗、コミュニケーションによる連携不足から生じる信頼感の欠如、不穏分子を同チームの一員にさせるかといった課題もある。

第3章「イマどきのコミュニケーションとは?」
第2章でちょっと書いたが、チーム内の連携を行うためにはコミュニケーションは避けて通れない。会議の場においても、仕事においての連携も仕事を円滑に進めていくために必要不可欠なものとしてコミュニケーションがある。しかしこのコミュニケーションを見につけるというのは話す力もさることながら、相手の意見を聞き、考えを汲み取る力も含まれているが、価値観や性別など多種多様な「違い」からかみ合わないということもしばしばある。
そのためにリラックスして話しこめる場所につれて行ったり、ブレスト(ブレイン・ストーミング)をするなどの活性化策が本章で盛り込まれている。

第4章「メンバーのモチベーションをUPする!」
これまで様々なチーム術を紹介していったが、先ほどのこともチーム連携を深めていくために、運営を円滑化するために必要なことであるが、最後に笑うのは「やる気」、「モチベーション」である。
一つ一つ仕事をこなして行く時にマネージャーは具体的なフィードバックをする。できているところでほめる、かけている所は具体的にどうしたらいいのかということを話したり、示したりして、「よしやるぞ!」とさせる。難しく、かつ面倒なことかもしれないが、モチベーションをアップさせた者勝ちという意気込みで行うことも又一つだろう。

第5章「最近マネージャーたちを苦しめている悩ましい問題の数々」
マネージャーたちが苦しめられている要因はいくつか挙げられるが、本章では代表的なものとして20の例を挙げている。協調性を苦手とするような一匹狼だけではなく、男女の隔たり、さらには近年言われている「効率化」や「成果至上主義」と言うのもチーム運営に重い足枷としてのしかかっている。

第6章「目標達成ができるマネジメントの仕組み」
「マネジメント」という言葉は非常に簡単な言い方をすると「管理」である。「管理職」のことを「マネージャー」と呼んだりすることがあるだろう。しかし「管理」をするだけであればだれでもできるが、「管理」を行ったうえでチームを、そして人を成長させる、目標を達成させるために策を講じる。特にそれを明確化するためには「数字」と言うのがカギとなる。但し第2章で書いたような「数字至上主義」のように、数字そのものが目標やビジョンにならず抽象的なビジョンをこなすうえでの「目標」としての「数字」と言うのが良い。

チームを運営するという日はいつか来るだろう。特に私が働いている業界では数年、もしかしたら来年にもその機会が訪れる可能性がある。そうでなくてもチームの歯車としてリーダーやマネージャーをどう支えていけばいいのかというヒントにも本書は大きなヒントを持っている。マネージャーのみならずメンバーにも当てはまることの多い一冊である。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

アサーティブ―「自己主張」の技術

アサーティブ―「自己主張」の技術 (PHPビジネス新書)

著者:大串 亜由美

アサーティブ―「自己主張」の技術 (PHPビジネス新書)

よく自己啓発書やビジネス書において「アサーティブ」という言葉を目にしたり、耳にしたりする。ではこの「アサーティブ」とは一体何なのだろうか。簡単に言うと「自己主張」をするという意味である。アメリカでは1960年代から「アサーティブネストレーニング」が始まり、日本でも最近言われ始めた言葉である。
元々日本には「謙虚」や「謙遜」、「侘び・寂び」といった文化が栄えており、自分を表だって主張をするという性格ではないというのは簡単であるが、この日本にアサーティブが浸透するのかと言うと疑わしさも拭いきれないのが現状である。とはいえ、日本の企業が世界に目を向けていると考えると持たなくてはいけなくなったというべきかもしれない。
本書は日本人が苦手なものの一つでいう「自己主張」、「アサーティブ」の技術をどのように磨けばいいのかというのが1冊に詰まっている。

第1章「そもそも「アサーティブ」とは何?」
最初にも述べたとおり「アサーティブ」は1960年に「アサーティブネストレーニング」という言葉からできた言葉である。
そこでは「主張をする」と言う意味合いをいったのだが、主張をするだけで相手の意見や考えを聴き入れないとなると、単なる独りよがりであり「アサーティブ」ではない。自分の主張をする前にまずは相手の意見を聞くこと、コミュニケーションにおいても「話す」ではなく「聞く」ことも重視しなければ相手は聞き入れられることはない。相手の意見をくみ取りながらも自分も相手に有益を与えるような主張をする。「win-win」の関係を持つことが重要と本書では主張している。

第2章「「言う」技術――苦手意識の原因が分かれば、言える!」
「アサーティブ」は「主張をする」であるがそれを細かく分けて行くと第2章から「言う」「伝える」「知る」に分けられている。
まずは 「言う」であるが、立場や時や場合によって「言いづらい」「言えない」と言うような状況に陥ることがある。ビジネスにおいては上司―部下、取引先との力関係と言うのも働く。歯に衣着せぬように主張をするだけでも命取りとなりかねない。また「言う」とはいってもだらだらとした長話をすると、あいてもしらけてしまい、自分の考えを聞き入れられなくなってしまう。
そのために自分の苦手なもの、いうことにおいて阻害となっているものを洗い出すことを本章ではいっている。自分の要因を経営学における「SWOT分析」によって分析を行うこともできるため傾向と対策が立てやすくできている。

第3章「「伝える」技術――伝わらない理由、伝えるスキル」
「言う」は「云う」という感じにもあてはめることができる。後者の「云う」は人に言うことなので「伝える」という言葉にも使うことができる。相手に自分の良さ、もしくは会社の良さ、商品の良さを「伝える」ためにはどうすればいいのかというのは完璧に伝えるのは難しくても、自分が最も伝えたいことを強調したり、緩急をつけたりして伝えるだけでも相手に受ける印象が違ってくる(ただし、度が過ぎても逆効果である)。
また相手の性格を知るということも大切であるが、これについては次章に詳しく書かれている。

第4章「相手を「知る」技術――相手のタイプをつかんで“相手目線”を磨く」
相手を一目見ただけではよほど洞察力を鍛えない限りは難しいものである。しかし相手と話して行くうち、もしくは相手と付き合ううちにだんだんと性格が理解できるようになる。そのうえで相手を「知り」そのうえで相手の特性に合わせて主張する、聞く、話すをすると良いという。

第5章「「Give & Take」から「Give & Given」へ」
一般的には「Give & Take」という言葉はあるのだが、人脈本などでは「Give & Give」という言葉を使うことが多い。双方揃って与えられるものは何なのかということを考える、もしくはノウハウや感謝を与えるというものである。アサーティブの技術は第1章にも書いてある様に「win-win」であることから、与える時も見返りを求めず気持ちよく相手に尽くすことは人脈術にも、会話の技術にもあるのかもしれない。

ビジネスの根幹は「人」である。人と人との結びつきによって成り立っているといっても過言ではない。その中でいかに人間関係を円滑にさせるのか、いかに良好な関係を築かせるのか、答えではないが、少しでも円滑にさせる手段はそこにある。本書はそんな一冊である。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

ネットじゃできない情報収集術

ネットじゃできない情報収集術 (マイコミ新書)

著者:漆原 直行

ネットじゃできない情報収集術 (マイコミ新書)

情報が洪水の如く氾濫する時代である。もはやインターネットによって調べられないものは無くなりつつあるが、ネットでも賄いきれない。それはアイデアであったり、自分自身で情報から読み取ったもの、すなわち「思考」である。本書はその「思考」を駆使しながら「考える」術、「集める」術をインターネットではできない情報収集術を伝授している。

第1章「「検索バカ」になってはいけない!」
最近ではGoogleなどの検索ツールがあるばかりではなく、なんでも調べれば情報は容易に手に入れられるようになった。Web2.0の恩恵がそこにはあるのだが、その反面「考える」力を衰えさせたという声もある。人間は良く過去の情報やそれを簡単に検索できることにとらわれがちであるが、自分の足で手に入れた情報にこそ価値がある!
…と検索エンジンに時々お世話になる自分自身の自戒として語る。

第2章「「遠回り情報収集術」で勝利する!」
情報収集の材料は何もパソコンの上ばかりではない。外に出るとありとあらゆる情報が氾濫しているが、これは今も昔も変わらないといっていい。情報が氾濫しているのはむしろネットにおける世界の方が強いと言える。
さらに外に出て歩き回ることによって脳の働きも活発になる。新しいことを考える、自分の考えをまとめるためにメモ帳とボールペンをもって街に繰り出すことが肝心であるという。

第3章「街歩きこそ最大の情報収集法――都市の発するノイズへの嗅覚を磨く」
街を歩いていると世間話や街頭広告など様々なノイズが発する。歩きながら勉強をしたり考え事をしたい人、静かにしてほしいという人にとってはたまったものではないのだが、そういう所にビジネスや人生におけるヒントが隠されていることがある。
また繁華街とはいっても渋谷や表参道のように若者中心なのか、浅草や新大久保のように外国人が集まるところか、巣鴨のようにご年輩の方々が集まるところそれぞれ集まる情報も違ってくる。また新開発エリアなどなど…歩く場所をいろいろと変えてみると良いという。東京だけでも様々なところや地域性を図ることができるため奥が深いともいえる。

第4章「ネットの時代こそ新聞・本が強力な武器になる」
最近活字離れというのが顕著になっているとうるさいほど聞かされることであるが、そうではないと反論したい願望はある。しかし実際にネットは「活字」と呼べるのか「ライトノベル」は活字と呼べるのか、そもそもの「活字」とは一体何なのかという所から議論ははいっていかないといけないことも付け加える必要がある。
しかし新聞離れや本離れがあるのは事実であり、新聞の発行部数、本の総出版部数ともに低下している。
ネットの進化によりそれらは衰えて行ったのかと考えるのだが、今でも活字の力は健在であると読書家の私は信じてやまない。ネットでは手に入れられない著者の心情や意見、新聞にしてもその新聞社の性格(悪癖?)を知るために新聞を読むというのもまた、ネットではできないことであり、そこから情報を醸成することもできる。

第5章「電車移動時間はアイデアの宝庫」
私は横須賀線で通勤しているためか、ほぼ毎日満員電車に揺られている。その中でも読書をしていたり携帯電話をいじっていたり、週刊誌の中吊り広告を見ていたりしている人を毎日のように見かける。特に自分も読書をしながら他の人は何の本を読んでいるのかチェックをすることも行っているため、当ブログの書評もそこからヒントを得ていることが多い。もっともタイトルを書きとめてamazonで調べるというオチ付きであるが。

第6章「地方はアイデアと発見がいっぱい!」
地方にも地方にしかないものがあり、そこからアイデアを見つけることもできるという。陰諸君の動向から、その地域における流行、さらには地元話に至るまで至れり尽くせりである。

第7章「世間話を極める〜雑談上手のすすめ」
良くビジネスにおいて話す時は要点だけを絞るだけ、ということが多い。そんな中で余談は真っ先に省かれるところであるが、最も言いたいことと言うのは余談に隠されている場合がある。余談だらけの雑談にもビジネスヒントやチャンスが多いに隠されている。そのことを見ると雑談が苦手な私には耳の痛い話であるが、「雑談力」を身につける必要があるとつくづく思った。

ネットは進化しており、情報もますます簡単に手に入る様になる。しかしネットでは賄いきれない情報も残っており、これからそれらの価値が高まってくる。これからこういった情報収集術が重宝される日も近いのかもしれない。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

経営者80人が選ぶ「わが1冊」

経営者80人が選ぶ「わが1冊」 (ピンポイント選書)

 

経営者80人が選ぶ「わが1冊」 (ピンポイント選書)

「努力だけが全てが報われるとは限らない。しかし、成功したものは皆すべからく努力をしている」
漫画「はじめの一歩」から出た名言である。これは読書にも言えるのではないだろうか。
「読書だけでは成功に導けられるとは限らない。しかし、成功した人は読書によってヒントを得ている」
本書は経営者80人がとっておきの1冊を選ぶという1冊であるが、苦難を乗り越えながら、読書によって得たもの、そして自分の糧となった「座右の書」を紹介している。それらが私たちのためになるが、私たちも座右の書になるとは限らない。しかし80人の経営者がこの本に対する思いと自分自身のエピソードを交えながら本を評しているので、思い入れがひしひしと伝わる。

1.「「経営」とは何か」
組織を動かす、社員を奮い立たせる、経営に見通しを突かせる、新たな発見により会社を盛り上げる。経営を「学ぶ」と「行う」とでは同じ場合もあれば、まったく違う場合もある。「経営学」と実践的な「経営」の違いがそこにはある。
とはいえ、経営学や経営論の本から今行っている「経営」にヒントを与えるようなものも少なからずある。ここではどちらかと言うと「理論」的な経営本を紹介している。とはいえどれも「理論」にこだわらず、実践的なものも入っているため「どちらかと言うと」を強調するのが適当と言える。

2.「経営者が選ぶ経営の本」
ドイツの宰相ビスマルクは「賢者は歴史(他者の経験も含む)に学び、愚者は(自らの)経験に学ぶ」と言う名言を残している。
本章では、企業を変えた他の経営者の本を紹介している。他者の経験や哲学を学ぶことによって自分の経営の考えの潤滑油として役立てているのが良くわかる。

3.「本物の視野を育てる「教養」の本」
経営者であれども経営本だけがすべてではない。文学や経済学、哲学、サイエンスに至るまで様々な本を紹介しているのが本章である。古典のみならず、知らない本・興味深い本もありなかなか面白いところであった。

4.「こころとは何か、「人間」とは何か」
人間論と言うべきだろうか、人間模様と言うべきだろうか迷うのだがここでは「人間模様」といった方が正しいように思える。
この「人間模様」はどういった本を表すのか。
「小説」である。
小説の中には様々なストーリーや人間模様が描かれており、リアリティにはピンキリがあるものの存在する。その中でビジネスや経営においてどのようなヒントをもたらしてくれるのかは未知数としか言えない。しかし、小説の中にもヒントは隠されているのには間違いない。

5.「経営者が愛した「司馬遼太郎」作品」
経営者が最も愛した作家の一人に「司馬遼太郎」が挙げられている。「坂の上の雲」「竜馬が行く」などの歴史小説、「街道をゆく」といった文明論評まで数多く紹介されている。
私自身、司馬遼太郎作品は読むことはあるが、書評に挙げることはない。誰もが読んでいるばかりではなく、歴史的な考察などでくどいものとなってしまうからである。とはいえ私が司馬遼太郎作品の中で最も心を打たれたものを紹介する。
晩年に書かれた随筆「二十一世紀に生きる君たちへ」である。
激動の時代に生きた司馬氏がこれからの時代を生きる子供たちのために何を教えたかったのかというのを伝えたかっただけではなく、司馬氏にしか醸し出すことのできない「温かさ」「熱意」が表れている。大学の時に読んだのだが、今も読み返したくなる随筆である。

本は人生の中で、ビジネスの中で、楽しみの中で得ることのできる道具であり、パートナーの一つである。読書に学び、助けられ、叱られ、様々な所において本は大きな糧となることを再認識できる一冊である。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

より以前の記事一覧