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僕らはいつまで「ダメ出し社会」を続けるのか~絶望から抜け出す「ポジ出し」の思想

僕らはいつまで「ダメ出し社会」を続けるのか 絶望から抜け出す「ポジ出し」の思想 (幻冬舎新書) 僕らはいつまで「ダメ出し社会」を続けるのか 絶望から抜け出す「ポジ出し」の思想 (幻冬舎新書)
荻上 チキ

幻冬舎  2012-11-30
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昨日衆院選が行われ、自民党が2009年以来3年ぶりに政権を奪回する結果となった。安倍政権の復帰もあり、来年もまた嵐の呼ぶ国会が開催されるのだろう。
国会に限らず、新聞や雑誌などのメディアでは「~叩き」が横行している。「~叩き」は今も昔も行われているのだが、昨今では「言葉狩り」の如く、一挙手一投足気に入らなければすぐ「叩く」ような有様である。「出る杭打たれる」という言葉があるのだが、その打ち方も穴になるような位にまで叩いているような気がしてならない。

しかしその「~叩き」というような「ダメ出し」ばかりして、結局代替案なしで議論が泥仕合の様相となり、国民も歯がゆくなってしまう。
それを続けていくうちに周りの国は変わっていくため、もはや、変わるために時間はもうない状態にまでなってしまった。
本書はその時間がないことを認識し、「外野」ではなく「当事者」として何を考え、提示する「ポジ出し」を提唱している。

第一章「僕らはどうして、「ここ」に流れ着いたのか」
今日本は「先行不透明」な時代である。高度経済成長やバブル景気で急速に経済成長を遂げ、そこから経済は下り坂となり、悲観的な見方をする声が多くなった。そのときこそ経済のシステムを見直すことが必要である。しかし日本の経済そのものの疲弊や資金が限られていることからなかなかうまく行かない。
そして「諦観」や「悲観」が増えていった。

第二章「僕らはどうして、間違えた議論をするのか」
消費税法案を始め、生活保護の対策、そして様々な規制にまつわる法改正などで様々な「議論」を重ねていくのだが、それが「批判合戦」や「叩き」といった議論がなされてしまう。「建設的議論」の「け」の字も無いような議論というかケンカが続いており、周りも辟易しているような状況にある。

第三章「僕らはどうして、「国民益」を満たせないのか」
国民に対する「利益」と呼ばれる、いわば「国民益」があるのだが、それを提示しようとしても「官僚の論理」により、「骨抜き」といった歪められ、「国民益」が満たせないようなものとなった。さらにいうと「法律」も国民のためだけではなく、「企業」や「権利者」ばかり保護するような法律まである。

第四章「僕らはどうやって、バグを取り除くのか」
日本には様々な課題や問題を抱えている。本章ではそれらを総称して「バグ」と定義している。そのバグを見つけだし、丹念につぶしていくことが大切であるが、メディアをはじめ私たち国民は「すぐ」「すべて」解決したがる性質にあるため、即効性の無いものはすぐバッシングする、もしくは政権や情勢が変わると翻意してしまい、当初の構想が崩れてしまう。

第五章「僕らはどうやって、社会を変えていくのか」
「叩き」や「ダメ出し」ばかりで社会そのものが停滞してしまい、経済や社会で「遅れ」をとってしまい「手痛い」状態となっている。
もはや「叩く」「ダメ出しする」時間は許されない。国に頼らずも様々な提案や行動をする、そして様々な形で「政治」に参加し、国民の立場から変えていくこともまた一つの手段である。

こうして書評を上げている間でも「バッシング」「叩き」「ダメ出し」が横行している。自分の国をよくしたい人もいれば、気に入らない人がいるだけ、自分の権力を誇示しようとして行う人もいる。しかしそれをやっていては結局日本そのものは衰退の一途を辿ってしまう。指をくわえて待つ暇があったら、今からでも様々な意見や提案を出すことである。もう国民は「評論家」ではなく「当事者」であるのだから。

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