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原発社会からの離脱――自然エネルギーと共同体自治に向けて

原発社会からの離脱 自然エネルギーと共同体自治に向けて (講談社現代新書) 原発社会からの離脱 自然エネルギーと共同体自治に向けて (講談社現代新書)
宮台 真司 飯田 哲也

講談社  2011-06-17
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シリーズ「「宮台真司」の思考を解剖セヨ!」第5弾は「原発」である。昨今では「脱原発」の風潮が強く、衆議員総選挙における各党のマニフェストをみても「異口同音」ながらも同じような声明を出している。
いずれは「原発」から脱し、自然エネルギーの開発を模索すべきであるが、その「原発」から脱すること、そして電力独占や官僚支配からいかに脱するかを前大阪市特別顧問の飯田哲也との対談で解き明かしている。

1章「それでも日本人は原発を選んだ」
そもそも原発の礎となる原子力研究が解禁されたのは1952年、原子力発電が始まったのは1963年である。「ヒロシマ」「ナガサキ」や「第五福竜丸」の件により、原子力に対してヒステリックになる人も多かった人もいれば、強い日本を作るために「原発推進」を推し進める人が存在した。
しかし政治は「アメリカ追従」をどんどん進め、それ自体も選挙によって選んだ。結局「原発」を選んだのは私たち「国民」に他ならない。

2章「変わらない社会、変わる現実」
「現実」は時代とともに変化を生じる。しかし日本の政治や社会そのもののシステムは変わっていないのだという。高度経済成長では「モノ」が大量生産される時代であったのだが、これは「脱原発」による代替エネルギーとして「太陽光発電」が大量需要・供給が起こったことと同じことである。よく「○○バブル」と呼ばれるような好景気を起こし、やがては崩壊する。「バブル景気からの崩壊」についての教訓や反省を踏まえていないことから「社会の歴史」は輪廻のごとく繰り返される。

3章「八〇年代のニッポン「原子力ムラ」探訪」
著者の飯田氏は自然エネルギーを推進の第一人者であるが、元々は原子力核工学を専攻していた。その研究の一環として「原子力ムラ」にも入ったことがあるのだという。

4章「欧州の自然エネルギー事情」
しかしその飯田氏が、原子力核工学をやめ、自然エネルギー研究にシフトしたのが1984年、ソ連(現:ロシア)のチェルノブイリ原発事故であった。それからソ連は原発を脱し、自然エネルギー開発へとシフトしていった。そしてそれがソ連からヨーロッパに伝搬されたのだが、日本では自然エネルギーの認知はまだまだであった。

5章「二〇〇〇年と二〇〇四年と政権交代後に何が起こったのか」
時代は進み、2000年の「電力自由化論議」から本章ははじまる。ここでは原発のメルトダウンのリスクではなく、むしろ「核廃棄物」や「もんじゅ」といった核施設の賛否についての論争を指している。
そこから7年後の2007年には「新潟県中越沖地震」が起こった。そこでは柏崎刈羽原発も影響を及ぼしたのだが放射能漏れとなるまでには至らなかった。それだけではなく「六ヶ所再処理工場」にまつわる論争も起こっていた。

6章「自然エネルギーと「共同体自治」」
自然エネルギー推進者として本章では福島県前知事と東京都の環境局長を取り上げている。しかしその自然エネルギー推進も官僚や反対勢力、もしくは無関心により、自然エネルギー政策そのものが風化してしまった。

7章「すでにはじまっている「実践」」
とはいえ「福島第一原発事故」を教訓に自然エネルギーの推進が始まり、「実践」まで行われている。さらに電力会社に依存されない「自由化」も行われているが、それのロードマップの構築も急がれている。

「原発神話」が完全に崩壊された今だからでこそ、電力会社依存から脱し、自然エネルギーの構築が求められるのは自明の理である。しかしその自然エネルギーも過度に推し進め過ぎてはまた「バブル景気」のような事象が起こり、原発のようなリスクが生じればまた離れてしまう。電力にしても、経済にしても、社会にしても「繰り返される」世の中になってしまう。その「繰り返される」社会システムを脱すること、それが自然エネルギー推進もふくめて日本の社会を向上させる唯一の方法と言えよう。

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コメント

太陽光発電をした電力を電力会社の電気料金よりも高い価格で電力会社に売電することができる。
その差額は電力会社が電気料金に上乗せする。
従って、太陽光発電をしていない人々が負担しなければならない。
その結果、普及すればするほど、貧しい人々はますます貧しくなる。
その上、国や自治体が税金を使って太陽光発電設備の設置に補助金を出している。
太陽光発電をしない人々はその税負担もしなければならない。
このような、貧乏人にしわ寄せがいくような制度は廃止してもらいたい。

>うなぎさん

コメントありがとうございます。
なるほど、太陽光発電の推進にはそのようなウラがあったわけですね。

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