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キネ旬総研エンタメ叢書~“日常系アニメ”ヒットの法則

キネ旬総研エンタメ叢書 “日常系アニメ”ヒットの法則 キネ旬総研エンタメ叢書 “日常系アニメ”ヒットの法則
キネマ旬報映画総合研究所

キネマ旬報社  2011-05-26
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「COOL JAPAN」と言われて久しい。それだけ日本の「アニメ」などのサブカルチャーは日本のみならず、海外でも人気がある所以である。
私自身、読書やF1観戦、落語鑑賞以外にも趣味があり、その一つとして「アニメ鑑賞」もある。だいたいは深夜に放送されるアニメを録画して暇な時間に見たりしている。年間でどれくらい見ているかというと、ほぼ深夜に放送されるアニメはほぼすべて見ているため、約70作品ほどになるか。
私事はさておき、最近では本書のタイトルにある「日常系」がブームを巻き起こしており、内容のおもしろさもさることながら、舞台となったところでは町興しに利用するなど様々な「ブーム」を巻き起こしている。「らき☆すた」「けいおん!」がその代表格をなしているが、そういった「日常系」の作品がブームを起こした「なぜ?」について本書では「日常系」作品を取り上げながら分析を行っている。

第1章「"日常系"とは何だ?」
そもそも「日常系」とはいったい何なのかから始める必要がある。
簡単に言えば、ごく当たり前にある「日常」そのものを描いた作品である。決して2011年4月~9月に放送された「日常」のことを言っているのではない(いちおう「日常系」と呼べる作品だが)。
それはさておき「日常系」と呼べるアニメには最初に述べた作品のほかに「ひだまりスケッチ」や昔から放送されている「サザエさん」「ちびまる子ちゃん」についても本章では取り上げている。
最近で取り上げられている「日常系」といえば「坂道のアポロン」「君と僕。」くらいか。

第2章「日常系を生んだ"空気"とは何だ?」
「日常系」アニメの特徴として臨場感あふれる「物語」というよりも、それぞれのキャラクターが織りなす「コミュニケーション」が「ストーリー」を紡がせている。この「日常系」のアニメの出身はアニメが最初である「オリジナル作品」のほかに「R-18指定」のかかったゲームからきているものも多い(「To Heart」「ef - a fairy tale of the two.」などがあげられる。本書では「CLANNAD」も取り上げているが、あれは全年齢版の作品である)

第3章「日常系を受け入れた"空気"とは何だ?」
確か6年前に、YpuTubeに深夜アニメの動画が無数にアップロードされたことによって著作権も絡めて話題となった。
最近では「ニコニコ動画」などで様々インターネット番組が放映されたことにより、放送できないところもカバーしたため、前述のようなアップロード(俗に「違法アップロード」という)は減ってきたのかもしれない。
「日常系」アニメがブームを巻き起こした要素の一つとして前述のようなアップロードも手伝ったのもあるが、インターネットによる「ブログ」や「SNS」により、感想を共有することを可能にしたことによって、社会現象に近いブームを築き上げたといっても過言ではない。

第4章「"日常系"を作り出したのは誰だ?」
ではこの「日常系」を作り出したのはだれなのか。その源流として本章では「美少女戦士セーラームーン」を取り上げている。そこから「新世紀エヴァンゲリオン」「天地無用!」などの作品が放送され、「日常系アニメ」が形成されていったのだという。

第5章「"日常系"はなぜつくられた?」
しかし、地上波テレビの視聴数も右肩下がりとなり、それによる広告収入も追随して減少傾向にある。テレビ業界は「冬の時代」と呼ばれる時代に入った。深夜アニメも例外ではないが、アニメの市場規模を計る媒体としてDVDやBDなどのビデオソフトの売れ行きも最近では回復傾向にあるものの、右肩下がりが現状である。とはいえ悲観的にはできない大きな要因としてキャラクターソングなどの売り上げが伸びており、ビデオソフト売上減少を補填になっている。

「日常系」アニメの隆盛はこれからも続くことであろう。その「日常系」がどのような歴史をたどっていったのか、そしてそれが一大ムーブメントとなった要因、本書はそれについて分析を行っているが、おそらく今の社会に足りないもの、そして状況を投影したのかもしれない。

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