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「数字」は語る―3分で読み解く決算書入門―

「数字」は語る―3分で読み解く決算書入門― 「数字」は語る―3分で読み解く決算書入門―
望月実

日本経済新聞出版社  2010-01-26
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著者の望月様より献本御礼
皆さんは財務諸表をみたことがあるのだろうか。今となって財務諸表はIR情報、有価証券報告書のデータベースサイトがあるのでだれでも財務諸表をみることができる。しかし財務諸表について見慣れていない人、あるいは数字に関して何かしらかの抵抗感を持っている人がいる。そういった人に関して、財務諸表をみると、体調が悪くなるという、「財務諸表アレルギー」の様な症状が表れてしまう。
しかし現場で働いている会計士はある点を見抜いていけば、経営状態や企業の特徴について知ることができるという。本書は財務諸表の「目のつけどころ」はどこなのか、財務諸表はなにを物語っているのかを分かりやすく説明されている一冊である。

第1章「決算書は語る〜なぜプロは3分で見抜けるのか」
決算書は様々なことを物語っている。会社の業績、資金繰り、財務状態、業務の変化などが挙げられるが、損益計算書や貸借対照表、キャッシュ・フロー計算書といった代表する決算財務諸表をどのように分析をしたらよいのか、財務諸表のプロたちは売り上げや利益率などを用いて見ているのである。

第2章「損益計算書は「現在」を語る」
まず「損益計算書」であるが、これは「現在」を見ているのだと言う。現在の状況を見るとしたら、現金や買い入れ金などの財務状況を見ることができる「貸借対照表」なのではないかと考えてしまう。しかし「損益計算書」こそ、企業のビジネス、財務、リストラの観点から見ることができるという。
順番に行くと「販売費及び一般管理費」「営業外収益(費用)」「特別収益(費用)」がそれぞれにあたる。
また売り上げにも業態や、商品の売れ行きなども分析できる所はまさに「目から鱗」である。

第3章「キャッシュ・フロー計算書は「真実」を語る」
キャッシュ・フローはお金の流れについての現状を知ることのできる財務諸表である。著者の前書のいくつかにも「黒字倒産」がどのようにして起こったのかのメカニズムについて挙げられていたが、実際に黒字倒産をした「アーバンコーポレーション」を例に引き出し、資金繰りの悪化、信用販売(簿記でいう「売掛金」)の過多によると分析している。本章ではさらに「NOVA」などもケースとして挙げられ、より掘り下げた内容になっている。

第4章「貸借対照表は」「ビジネス」を語る」
「貸借対照表」は財務状況を物語るものとして挙げられているが、本章で着眼している点はそこではなく「資産の内容」「有利子負債」「自己資本比率」が挙げられている。
特に本章の冒頭での「資産の内容」における着眼点は腑に落ちるものであり、「有利子負債」に関しては前章の「黒字倒産」のもう一つあるメカニズムについても言及されており、「自己資本比率」は会社の健康(?) 状態について見ている。

第5章「不景気が決算書に与える影響」
昨今は「不景気」と呼ばれて久しいが、そのような景気になると財務諸表上でも様々なところで変化が生じる。「リストラ」「(証券や建物の)資産の評価」などが挙げられる。特に後者におけるものは「時価」によって値段が変動する事による損益によるものであるため、景気変動がモノを言うと言える。

第6章「ROEが高い会社は良い会社か」
会計の場に限らず、ビジネスの場でも使われるのが「ROE」であるが、これは簡単に言うと「自己資本利益率」のことを言い、自己資本に対する利益が高まれば高まるほど、株主に対して有益なものである(それだけ配当が大きくなるから)。実際にある話であるが、果たして「ROE」が重要なのかというと自社の株を持たず、会社に勤めている人はどうでも良い話であるが、外国人投資家によって資本が跋扈されているとなると、そうはいかなくなってしまう。また利益率が大きくなればなれるほど、社会における企業の責任も大きくなる。そのときこそCSRが重要視されると著者は言う。

第7章「決算書を効率よく読むための技術〜答えを見てから数字を読む」
さて、数字を読むためには、ただ単に財務諸表を読むだけでは、数字が苦手な人にとっては、ますます億劫になってしまう。財務諸表のことについてわからない場合は、今とご時世だけに決算説明会の動画というのがある。とくにリーディングカンパニーの多くは取り入れられており、財務状況について分かりやすく説明されている。その後に財務諸表を見るとどのような状態かというのは理解できる。
答えは決して財務諸表ばかりではない。しかし財務諸表に隠されているメッセージは至る所にあるのは間違いない。

私も実際に高校・大学と会計を学んだ人間であるが、企業の財務諸表はあまりよくわからない。もっとも財務諸表に触れるということがあまりない為、そうなってもおかしくないと言えるが。そのような人でも企業の財務諸表をどのように見ていけばいいのかというのがよくわかる一冊である。本書は財務諸表初心者に是非見ていただきたい一冊と言える。

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コメント

蔵前さん

ブログでのご紹介、ありがとうございました。

プロが決算書を素早く読めるのは
「目のつけどころ」を知っているからです。

そのようなテーマの本があまりなかったので、
今回の本を書かせていただきました。

ちなみに、私も社会人になってから仕事のできる人の「目のつけどころ」をいつも研究していましたので、山田真哉さんの「目のつけどころ」も楽しく読ませていただきました。

それでは、これからもよろしくお願いします。

>望月さん。

こちらこそ、コメントありがとうございます。

確かに会計における「目のつけどころ」についての本はありませんね。

山田真哉さんと望月さんは会計において「最先端」を見据えているという印象を本書と「目のつけどころ」を読んで受けました。

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本書は著者の望月実様より献本いただいた。 まずは、厚く御礼申し上げたい。 僕は中小企業診断士の資格を保有しているけれど、本記事執筆時点で業務休止届を出しているし、会社内部の経営企画業務をメインとした仕事をしているため、「決算書」に関連するプロフェッショナルと... [続きを読む]

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