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2009年6月

働く理由 99の名言に学ぶシゴト論。

働く理由 99の名言に学ぶシゴト論。 働く理由 99の名言に学ぶシゴト論。
戸田 智弘

ディスカヴァー・トゥエンティワン  2007-07-12
売り上げランキング : 3171

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今年の新入社員は会社に入り始めてもう3カ月たつがもうそろそろ慣れてき始めたのだろう。
来年新入社員になる学生は不況による就職難の中、就職先を必死に見つけようとしているだろう。
私も社会人2年目として様々な困難に直面しているところである。
社会人として少し過ぎたのだが、「人はなぜ働くのか」という疑問は今も抱いており、社会人として引退する、もしくは亡くなるまで考え続ける「永遠の課題」の一つと言える。
本書は日本・世界の第一線で活躍をしている、もしくは活躍をした人たちが「働く理由」「仕事をする理由」について纏めたものである。

1.「「好き」を仕事にする」
2.「「好き」と「相性」」
3.「「やりたいこと」って何だ?」
4.「20代はいろいろ試してみる」
5.「偶然を創りだす」
6.「「やりたくないこと」を考える」
7.「会社を辞めたい」
8.「急がば、回れ」
9.「夢をかなえる」
10.「才能って何?」
11.「日本人の生き方」
12.「何のために働くのか?」
13.「人生の標準モデルが消えた」
14.「21世紀の仕事論」

仕事、そして会社に勤めるという考えというと、高度経済成長の時にはよい学校に入り、大企業に入社し、そこでエスカレーター式に偉くなっていく。そのために一生懸命仕事をすることの喜びがあった。働けば働いた分だけお金が手元に残り、そこで豊かな生活を手に入れることができた。そういった時代は「働く意味」について考える人は今ほど多くなかったのかもしれない。
バブル景気となり、崩壊し、「失われた10年」となり企業は大幅なリストラを敢行し失業者が増大した。そこから脱しても厳しい就職戦線は変わらず、かつ企業に依存しない人が増えた。
そういった時代において「働く意味」について考えなくてはいけない時期に来たのかもしれない。
会社に依存しなくなったことによって、労働観や雇用について「ピンチ」と言う人もいるのかもしれないが、私としてむしろ何も考えずに働き続けたことによる澱が積りに積ってようやくそれを掃除する「チャンス」が来たと考えている。
本書は99個にもなる珠玉の言葉が自分の「労働観」をいかにして変えるか、もしくは「仕事観」について考える糧になることができるのだろうか、まだ分からない。
本書は仕事について、社会人として「迷い」が生じてきたとき、仕事について疑問に思ったときに傍にあるとい一冊である。

水の神秘 科学を超えた不思議な世界

水の神秘 科学を超えた不思議な世界 水の神秘 科学を超えた不思議な世界
ウェスト・マリン 戸田 裕之

河出書房新社  2006-05-20
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「水」は生物が生きていくに当たり最も必要なもののひとつである。「哲学の祖」として知られるタレスも「万物の根源は「水」である」と唱えたほどである。
しかし、「水」はどこからできたのだろうか、何をもって水と考えられたのであろうかというのはあまり分からず、たとえ知っていたとしても自らの生活の上で何の役に立つのかというのはわからないだろう。
しかし今日は「地球温暖化」と言われて久しく、その影響により食糧危機や「水」の危機というのがある。「水」の危機というのは淡水の不足により、人間や植物が満足に三つを摂取できなくなることを言っている。私は「地球温暖化」についてはあまり信じる人ではないのだが、こういった時代だからでこそ、「水」とは一体何なのかというのを知る必要性が高まってきたのかもしれない。
本書は「水」の存在について歴史、科学、宇宙に至るまであらゆる角度から考察したものである。

第1部「古代の知恵」
第1章「古代神話」
古代神話において「水」を象徴する神は「オーケアノス(水の神の化身)」、「ポセイドン(海の神)」らとされており、日本では天之水分神(あめのみくまり)と呼ばれる神がいる。

第2章「神聖な混沌(カオス)」
水の元素記号は(H2O)である。簡単にいえば水素と酸素が混合してつくられたものである。ちなみにもととなった2つの元素はどちらも気体(ガス)である。このガスはカオス(混沌)を変形して名づけられたものであるため本章では、カオスとしての「水」を考察している。

第3章「現代のナチュラリズム」
時代は大きく進んでルネッサンス、14〜16世紀にまで進む。
ここでは哲学や神話としての「水」から芸術としての「水」について書かれている。
ちなみに第Ⅰ部では科学としての「水」よりも、哲学や神話・芸術としての「水」のためどちらかというと文系の要素が強い。

第2部「水の科学」
第4章「水の起源」
さて、ここから科学的な観点から「水」を見ていく。ここでは「宇宙論」、特にビッグ・バンや惑星の誕生からみた「水」の誕生について書かれている。

第5章「謎めいた分子」
ここでは「化学」としての「水」である。
「H2O」というのが理科の授業でも習う化学式であるが、水素結合によっては様々なものがあるという。

第6章「生命と水」
今度は「生物学」としての「水」である。生物が生きていくに当たり、多かれ少なかれ「水」というのが必要である。DNAや血の循環としての水について書かれている。

第7章「ガイアの循環システム」
最後は「地学」としての「水」である。地球も一種の生物であることを考えると「海の循環」というのが「血の循環」と喩えることができる。
第2部では科学としての「水」と見てきたわけであるが、水そのものと言えるような「化学」的なものは第5章のみで、そのほかは生物や地学、宇宙学に至るまで「水」についてとことん書かれている。「科学」とあるが、「化学」のみならず「科学」に関することを縦横無尽に書いているので非常に面白い。

第3部「古代と現代の出逢い」
第8章「波と渦の科学」
第3部も科学の続きと言える。「振動」や「渦」、「エネルギー」という言葉が出ているところをみるとどうやら「物理学」に当たるところである。

第9章「生きている水を求めて」
ここでは「ネットワーク」としての「水」を考察している。元素や生命、システムとしてどのように運ばれ、循環していくのかというのが書かれている。

第10章「宇宙の仲介者」
本書のまとめに当たるところであるが、章題もさることながら、内容をみると第4章に似ている。

科学的・哲学的と様々な観点からみているため本格的に「水」について考察をした一冊と言える。
学術的な考察のため若干とっつきにくいところもあるのだが、科学のみならず様々な学問を「水」とともに学ぶことができる。一石二鳥・三鳥にもなるような一冊であった。

壁を壊す

壁を壊す 壁を壊す
吉川 廣和

ダイヤモンド社  2007-11-02
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今も老舗として有名な「同和鉱業」こと「DOWAホールディングス」を2000年から約7年間で利益を10倍にさせた経営術の本である。老舗企業であるがゆえに外部とのしがらみも強く、風当たりも強かった。それにめげず大胆な改革を行い、成功を遂げた姿がここにある。

序章「「壁を壊す」企業改革」
普段オフィスでは他部署の仕切りをつけるため、もしくは上下関係をはっきりさせるためという要素もあるが「壁」という仕切りがついている。本書は文字通り物理的な「壁」を壊しながらも、組織に蔓延っている、見えないかつ悪しき「壁」を破壊するという所から、大改革が始まった。

第一章「破壊のはじまり――合理化への道」
著者は役員となった当時はそれなりの売り上げを挙げ、経常利益は赤字の時期もあったのだが、コンスタントに利益を出していた。しかし、有利子負債、いわゆる「借金」が雪だるまのように膨れ上がっていた。その一端にあったのが「バブル景気」があり、その影響により多角的に事業展開をしてきたこと、そして「失われた10年」の最中で有効な手を打たなかったことにより、利益を出したものの、いつ倒産してもおかしくない状態をつくりだしていった。

第二章「事業構造改革による、さらなる破壊――撤退、売却、そして再生へ」
第一章の後半から大改革を行い始めた。経営の合理化を目指し、退職勧告や管理強化といったことを行った。
さらに枝葉のように広げてしまった事業の縮小も行った。しかしそれらをやるにあたって、変革を嫌うもの、もしくは枝葉の事業に依存する者の反発も尋常ではなかった。罵倒や鳴き落としの講義もあったのだが、それを合理的に突き返し、事業を縮小しつつも、根幹のビジネスには海外進出をするなど、事業を集中していった。

第三章「新しい会社へ――再生は「形づくり」から」
今度は見える「壁」を壊すところである。本書のタイトル「壁を壊す」をまさに表している章である。
本社の壁をことごとく破壊し、無駄な書類を捨て、会議室を撤去した。この歯会によって誕生したのは「フリーアドレス」の会社であった。
本書を紹介すると「右に倣え」と言わんばかりに同じことをやる企業も出てくる(現に出ているのだろうか)ようだ。真似ることも大事であるが、そこから何を得たいのか、どうカスタマイズしていくかを考えない限り単なる「猿真似」でしかない。
著者の「破壊的改革」は「合理化」の極致まで考え抜いた決断だからでこそできたのである。

第四章「徹底的に「開かれた会社」への転換」
「開かれた会社」というのはこれから就職活動を迎える高校生や大学生にはものすごく響きのいい言葉である。しかしそう謳っている企業の多くは見せかけであり、現実と伴っていない。
しかし著者の会社はそれを地で行っている。社長自ら、手紙や瓦版を通じて社員の声を聞いている。
それだけではなく、社外への情報はすべて公開している。「開かれた会社」そして社員へ「開かれた組織」というのがモットーと感じられる。

終章「壁破壊の改革から学んだこと」
これらの改革によっていろいろと学んだことがある。「オープンな会社」に、そして「誰にやってもらうか」という思考にシフトをしたという。そして本社の中央集権体制から、現場主義になっていったというのも一つの功績と言える。

7年で経常利益を10倍にしたと考えると急激な成長と言える。その中で激動とも思える7年間は、決して失ったばかりではなく、「DOWAホールディングス」としてあるべき姿に戻りつつも進化しているという印象が強かった。
ただ本書を読んでいくうちに一つの疑問が浮かんだ。
「強い会社とは何か。」
「社員が強いところは会社も強いのか」
他にもいろいろあるが、本書ばかりでなく、これからいろいろな経営本と出会うことだがこの疑問にも着目していく。

心理学入門一歩手前―「心の科学」のパラドックス

心理学入門一歩手前―「心の科学」のパラドックス 心理学入門一歩手前―「心の科学」のパラドックス
道又 爾

勁草書房  2009-03-19
売り上げランキング : 263317

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大学では学問の一つとして定着している「心理学」。最近ではビジネスにおいてコミュニケーション力、特に「NLP」というものが出てきている。「NLP」というのは直訳すると「神経言語プログラミング(Neuro Linguistic Programming)」と言い、コミュニケーション技法や自己啓発技法として最近注目を集めている言語であるが、その反面商業的・科学的観点からの批判も多い。
NLPの話についてはここまでにしておいて、NLPは心理学の側面もあることは周知のとおりであろう。ではこの「心理学」というのは一体どのような学問なのか。本書は「入門の入門」に当たる一冊なので、これから心理学を学びたい人にとってはうってつけの一冊である。

序章「学問としての心理学」
最近は「心理学科」に志願する学生が多い。私の大学でも「心理学」の講義はあるのだが、あまりの人気で履修制限がかかるほどの講義である。私も「心理学」を履修したことがあり、その時には心理テストと言ったことについて思い出に残っている。
ちなみに本書は「学問」としての心理学なので、とっつきにくいところが多い。

第一章「心について考える」
「心」の学問というと、心理学以外では「哲学」が根本であり、本章ではプラトンの「イデア」やアリストテレスの「プシケー」について取り上げられている。

第二章「現代心理学の姿」
現代における心理学というと多岐にわたっており、医学・社会学・ビジネス・自然科学と大きく分かれると4つ、そこから枝葉のように分かれており、全部で15個もある。一例では、社会学的な要素の強い「認知心理学」、医学的な要素が強い「臨床心理学」「精神分析学」、ビジネスの要素の強い「産業・組織心理学」というものがある。また心理学を研究するにも、世論調査が行っている、アンケートに答える方式があり、その中でも面接によって実験を行うという方法を用いて分析を重ねていく。

第三章「科学について考える」
心理学は前章のような「実験」や「調査」を行っているので、文系の学問であるが、研究の範疇では理系の要素も出ている。心理学は前述のような「科学的」要素があり、その意味から本章は「科学」とともに心理学を考察している。

第四章「心理学の誕生」
ではこの「心理学」はいつ頃から起源となったのかというと、19世紀ころから始まったとされている。比較的最近できた学問だといえる。

第五章「「科学的心理学」への道」
学問としてはじまった当時、19世紀ごろは科学としての役割は担っていたものの、もう一つとして、言わば「スピリチュアル」の要素も心理学にはあった。

第六章「素朴実在論と中枢主義の克服――現代心理学の課題(1)」
第七章「ギブソンの存在論――現代心理学の課題(2)」
ここからいよいよ複雑になる。というのは本章ではハイデガーの哲学と神経心理学を用いて、認知心理学における課題を列挙しているからである。心理学であれば基礎的なものですむかもしれないが、ハイデガーの哲学も絡んでいることもあってか、専門用語が飛び交っているため、ある程度勉強していないと読めない。

第八章「仏教の心観と存在論」
最後は仏教と存在論についてである。これまでは西洋哲学や心理学を元にして考察を行ってきたことにより、現在の心理学を考察するうえで非常になじみやすいところであった。しかし仏教と西洋心理学・哲学は思考からして異質なものであるのでなじみにくいという印象があるのだが、心理学自体はそれを考察する学問である。

心理学を入門するにあたって、「心理学とは?」というのが分かりやすく書かれている1冊であった。

心の平和

心の平和 心の平和
ダライ・ラマ マリア・リンチェン

サンマーク出版  2009-04-13
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チベット仏教の最高指導者であり、チベット仏教の繁栄、そしてチベット問題の惨状を訴えながら平和を願ってやまないダライ・ラマ14世法王猊下の一冊である。猊下自身の「心」の在り方について書かれている。目次に入る前には様々な風景をバックに珠玉の一言がちりばめられている。

「なぜ、苦しみは生まれるのか?」
「幸せ」とは何か。
「苦しみ」とは何か。
人それぞれ違うし、様々なものがあるため一概にこれとは言えない。
「幸せ」や「苦しみ」というのは理性をもっている人間のみならず動物にも食にありつけたり、子育てをするなどの幸せや、生きていくうえでの苦しみというのに立ち向かっている。
その中で「苦しみ」をなるべく和らげるためにはどうするかというと、仏教やキリスト教にある「慈しみ(「慈悲」と言った方が適当か)」の心をもつことにあるという。その育て方についても本章で言及している。

「ダライ・ラマが説く「原因と結果の法則」」
原因と結果の法則」と言うとジェームズ・アレンが出したとするあれのような気もするが、私は読んだことがない。近々読む(汗)。
ただビジネス書の代表格であるそれは仏教に影響しているといわれているが、猊下のそれとやや異なっているように思える。方やビジネスとして仏教は入っているものの、西洋の自己啓発としての役割があり、方や仏教指導者としてあくまで宗教から見て、「原因」と「結果」を考察しているからである。

「現代を生きる君たちへ」
これは猊下が2008年に福岡県北九州市で行われた講演の中から筑紫女学園(11月5日)に行われたものを収録している。そのため「若い学生」を対象にして、人生・宗教など諸々について教えを説いている。
この講演ではいかにして「智慧」を身につけるのかというのが印象的であった。この「智慧」というのはもともと仏教から来たものである。
仏教において智慧には「聞くことによって得られる智慧」「考えることによって得られる智慧」「慣れ親しむことによって得られる智慧」の三種類があるという(p.70より)。
「智慧」を身につけることによって理解できる「幸せ」を享受することができるという。
最後には日本に足りないものとして「言語教育」、特に「英語教育」と主張している。これは教育問題にも足を突っ込むかもしれないが、中・高・大の英語教育は全く役に立たないわけではないのだが、あくまでリーディング・ライティング(最近ではリスニング)重視となっているため、「話す」という実践が伴っていない現状がある。実践に伴った英語教育をするべきであるが、それ以上に「英語」を愉しめるような教育をするべきである(ただし国語教育が万全であることを前提にする)。

「十代との対話」
ここでは「世界平和」「自身の体験」についての素朴な疑問を猊下自ら答えるという形である。

余談であるが、今年はダライ・ラマ14世猊下の亡命50周年である。これを記念してという印象が強いように思えるのだが、50年もの間チベットでは弾圧が起こっており、その苦しみの中で猊下は心についてどのように思ったのか。猊下の言葉ひとつひとつが、自分の心を安らかにさせ、和やかにしながらも、人生において何が大切なのかというのを教えてくれる。

ベストセラーだって面白い

ベストセラーだって面白い ベストセラーだって面白い
岡崎 武志

中央公論新社  2008-02
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ベストセラーというのはあまり面白い作品が多い。タイトルのインパクトは強いものの中身が伴っておらず、「買って損した」ということが何度もあった。しかしベストセラーでもたまに「当たり」と言えるほど面白いものもあるため、内容はピンからキリまであるが、どちらかというとキリの方が多いように思えるのは私だけであろうか。
本書はそんなベストセラーの面白さについて2001年から朝日新聞で連載を行っていた「ベストセラー快読」という書評コラムを2004年〜2008年までの分をまとめたものである。

「診察室篇」
まずは2004年1月〜2005年12月までのところである。
この時で一番ベストセラーになっていたのは「セカチュー」こと「世界の中心で、愛を叫ぶ」、養老孟司節爆発の「バカの壁」、村上龍の「13歳のハローワーク」などベストセラーぞろいと言ってもいい。当時はあまり本に関して関心がなかった。書評を始めてからは「バカの壁」くらいしかベストセラーは読んでいないのでここに関してはあまりよくわからない。
ただ「バカの壁」は続編も売れ続けており、「バカの壁」自体も400万部以上売り上げている。題名のインパクトが強さ、そして賛否両論の意見がその魅力なのだろうか。

「温故知新篇」
2006年1月〜2007年12月のところである。
この時になるとだんだん読み始めており、書評している作品もある。当ブログでは「千円札は拾うな。」があり、前身の「蔵前トラック」に遡ると「人は見た目が9割」「国家の品格」「ホームレス中学生」を書評した記憶がある。その中でも「ベストセラー」の宿命なのか、内容があまりにもチープで批判ばかりしていたということを思い出した(特に「人は見た目が9割」ではかなり扱き下ろしていた記憶がある)。
しかし本書はベストセラーの良さについて書かれているため私の考えと著者の考えの相違については後ほど語ることにして。

「快読篇」
ここでは連載したものではなく、「診察室篇」「温故知新篇」では取り上げられなかったベストセラーについて取り上げている。TVで言う所の「未公開シーン」ならぬ、「未公開書評」を全部取り上げたというべきだろう。
本章ではベストセラー本もあるのだが、どちらかというとベストセラーの一つ下の「準ベストセラー」と言うべき作品が多く取り上げられている。
この「快読篇」に関しては書評をしたことはないが、読んだことのある本はいくつかある。内容はそれなりに面白い作品がほとんどである。

本書はベストセラーに特化した書評が多かった。ベストセラーをはじめ、それなりに売れている作品というのは新聞や雑誌の書評欄で取り上げられることも多い。というのはそれだけ認知されたことによって識者はこの作品についてどのような評価を下すのだろうか、どのような考えをもっているのだろうかというのを知りたがるという構図となる。
ベストセラーは数多くの人に知られており、読書が嫌いな人でも名前であれば認知することが容易になる。しかし中身はどうかというとタイトルのインパクトが強い分、期待はずれであることが多い。ただ本書はその認識を再考するきっかけを与えてくれた。もう1回ベストセラーを読んでみようという気になれた一冊であった。

「アイデア」が生まれる人脈

「アイデア」が生まれる人脈 「アイデア」が生まれる人脈
古田 靖 児玉 知浩

青山出版社  2009-04
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これまでいくつか「人脈術」に関する本を読んできた。ある本は具体的な人脈形成を、またある本では人脈作りの楽しさを、ある本では戦略を、ある本ではプラットフォームを、と人脈形成にも人それぞれのやり方があるのだなと考える今日この頃である。
では本書の人脈術はというと、本書のタイトルを見るなり最近参加した「出逢いの大学」にて「出逢い」は「アイデア」を生み出す。なぜなら出逢いをローマ字表記にすると「DEAI」。このうち「I」をDの前に持ってきたら…、
「IDEA」
になる。まさかそれと合致した本があるとは思わなかった。
本書はアイデアを生み出すための人脈形成の仕方について書かれた一冊である。

第1章「「人脈」なんてカンタンだ「人脈」があればカンタンだ」
人脈を築くためには「量」よりも「質」、そして「ゆるく」「広く」、ビジネスとプライベートを混合させてという意識をもっている。
「社外人脈」と「社内人脈」と区分けして、ともに重視しようというような主張もあり、その主張に似ているのだが、違う点では「社外」「社内」という区分けはせず「人脈」を一緒くたにしていくことがアイデアを出す人脈術としている。
この後は人脈術の一つとして「コネクター」の手引きについて書かれているが、本章ではこのコネクターの利点について書かれている。

第2章「「人脈」をデザインしよう」
人脈は意識して構築し、目的・用途を元にしてつながり、つなげさせる役割を担う「コネクター」になる。そのための第一歩が本章で書かれている。
本書のタイトルにある「アイデア」を出すということだから互いの知恵を呼び覚ますための「コネクター」としてどうあるべきか、というのを述べているように思える。

第3章「パワーコネクターになろう! 3ステップの人脈レシピ」
ここではコネクターとしての実践編である。「パワーコネクター」を目指して 様々なテクニックを下ごしらえ・調理・盛りつけとコネクター術を料理に喩えているところがなかなかおもしろかった。

「アイデアを出す人脈」とは専門や業種、価値観の異なった人たちと連結し、新たな発想や思考を生み出す「コネクター術」を指している。
戦後、目覚ましい成長によりものが豊かになり、質も飽和状態になりつつある今、新しい考え方や発想というのをどこの業界でも渇望しているのは事実なのかもしれない。
他業種とのつながりを増やしていきたいという表れで「人脈術」が数多く世に出回っている。
人脈を増やすのは私も賛成なのだが、他業種とのコラボレーションで新しいものやことをつくりだすとなると、難しさはあれど面白さもある。
「アイデアは人とともにやってくる」
それを本という形で表した一冊である。

教師の品格

教師の品格 教師の品格
柳谷晃

阪急コミュニケーションズ  2009-01-30
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あなたにとって「教師」とはどのような存在なのか。
あなたが考える、理想の「教師」というのはどのような人か。
「教師」のあるべき姿とは何なのか。
今に始まった話ではないのだが、教師による犯罪や子どもたちのいじめを教師が放置するといった事件が起きているのは言うまでもない。
子供たちにとって勉学を教えられるばかりではなく、両親以外に礼儀や人生を教える立場にあるのが教師の役割と言ってもいいだろう。
「品格本」の一種であるためあまり気乗りしないのだが、教師にまつわる現状、教育現場や教師の理想像について再考必要があるため本書を手に取った。

1章「昇進や採用の不祥事はなぜ起こるのか」
昨年、大分県で起こった教員採用による汚職事件が本書を出版するきっかけとなったのだろう。
この事件は縁故のある学生が他の学生より成績が悪くても採用されるということがあった(以前からこういった縁故採用はやっていたという)。
おそらくこの縁故採用や贈収賄が常態化した原因には教育委員会のみならず、2章で述べる教師社会の閉鎖性というのがあるそうだ。

2章「なぜ教師社会は閉鎖的なのか」
ではなぜ教師社会は閉鎖的なのか。その要因となるのは「わかりやすく教える」ために自分で考え込む時間が増えていったという所にあるという。
ただそれが孤立化や内向的になる要因だとしたら、もっとわかりやすく教える立場にいる塾講師はもっと内向的になるはずである。塾講師の動向についてはあまりよくわからないが、あまり内向的であるように思えないと考える(塾講師でありながら様々な交流会に参加している人も中に入るのだから)。
他には「困った教員」についての特徴を取り上げている。

3章「教員の現実と社会性の薄い教員養成(系)の大学」
教員になるためには教育系の大学に入るか、教員養成コースのある大学に通って単位を取得し、教員免許を取り、教員採用試験を受け合格してはじめて教員になる。
その間は教育論や教員としての理論ばかりで実践はそれほど重視されない(あっても模擬授業や教材作成が少しあるくらいである)。教育実習も行われ、実際に現場に出て授業を行うということはあるが、それもわずかな期間しか行われない。
現実社会とそこからかい離した理論の狭間にいることにより、社会性が希薄なものになってしまう。

4章「学校閥に胡坐をかく教師――教員採用のからくり」
教員採用の在り方、そして教育大学(旧:師範学校)の存在について批判したところである。

5章「学校の常識は世間の非常識」
学校と世間の間には昔ほどではないのだが、それでも大きな隔たりというのが生じている。学校で教えられたこと、教科だけではなく学校という場で人生において生きていくにあたり重要なことについてもそうであるが、役に立たないわけではない。しかし役に立つといってもわずかなものでしかない。ではなぜこれほどまで隔たりが生じたのか、どこが原因なのか、突き詰めていっても教師、教育委員会、日教組、文科省と落とし込んでいっても結局は教育関係が全部悪いという結論になる。

6章「働きやすい職場をつくるには――教師の品格を求めて」
江戸時代には教育の場として「寺子屋」というのがあった。そこで勉学を磨いたり、礼儀作法を身につけたりしたという。しかしその勉強は「寺子屋」だけにとどまらず、家族や地域の人たちとのコミュニケーションによるところが強かった。「寺子屋」はサポートや援助をするという役割だったといえる。
では今の学校は、教師はどうだろうか。
地域や世間から乖離してしまった場となっただけではなく、そこで学ぶ親が学校にすべてゆだねてしまったことにより、地域と学校との不協和音が時折強く響いてしまっている。
今日の教育問題がこれほど深刻になった要因は何年経っても変わろうとしない体質、それらが作る環境によって生まれた緩み、そして共働きが多くなったというのも原因に挙げられるが、親が躾といったものをすべて学校に丸投げしたことというのが大きい。

この教育現場をよくするためにはどうするか。これだけのことを放置していたことを考えると、一瞬で直すには教育委員会や日教組解散というような大胆な手段であれば可能であるが、いかんせん教師の反発もあるのでなかなか上手くいかない。悠長なことを言うかもしれないが、年月をかけて教育の現場を試行錯誤で変えていく、というしか策はない。

価格、品質、広告で勝負していたら、お金がいくらあっても足りませんよ

価格、品質、広告で勝負していたら、お金がいくらあっても足りませんよ 価格、品質、広告で勝負していたら、お金がいくらあっても足りませんよ
川上 徹也

クロスメディア・パブリッシング(インプレス)  2009-06-15
売り上げランキング : 8801

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著者の川上徹也様、クロスメディア・パブリッシングの小早川幸一郎様より献本御礼。
前書「仕事はストーリーで動かそう(通称:「シゴスト」)」の続編と言うべき一冊である。こういったときであるからコストや品質といった意識は非常に強い。また広告もなるべく少ない予算で大きな効果を求めている。企業は利益を追求する。
しかしそれだけでいいのだろうか。企業が成長するための筋書き、すなわちストーリーというのが必要なのではないのかと著者は考える。
本書はケーススタディを交えながら企業のストーリー戦略の利点と立て方について書かれたものである。前書は「ストーリー仕事術」と考えると、本書は「ストーリー経営戦略術」というような類に入るのだろう。
第1幕「なぜ、価格、品質、広告で勝負してはいけないの?(理論編)」
この頃起業する数が増えてきている。それに比例して倒産する企業も増えている。起業しても短命で終わってしまう会社が非常に多く10年で7割にも及ぶのだから、長く続けられる力というのが大事になってくる。
若手のお笑い芸人のように「一発屋」で終わってしまうことも多く、いったんブームが起こった後に消えていく、そういった企業は少なくない。
ヒットし続ける力というのは時代の流れを読んだりするという観点から難しいが、ここはストーリー戦略。時代を読みつつ、読みつつ、変えつつ、心を動かしながら売れ続ける、認知し続けるということにある。
本章の参考として「紳竜の研究」、そして私の故郷・旭川の「旭山動物園」が取り上げられている。旭山動物園についてはこの本に私の思いとともに取り上げているのでそちらを参照してほしい。
第2幕「こんなストーリーが価値を生む(実例編)」
ここではケーススタディとして4つのストーリーを取り上げられている。
かき氷屋 埜庵
養豚農家 みやじ豚
ビーサン(ビーチサンダル)専門店 げんべい
面白法人カヤック
それぞれの会社にしかない「志」「ブランド」というのがあるが、特に注目したのは「志」である。元から考えていた志をシフトする会社もあれば、ネガティブからポジティブなイメージにさせようと躍起になる企業、先代から受け継いだ思い、そしてつくるという思いが本書を読むだけでも非常に強かったように思えた。
第3幕「心が動けば、商品・サービスは売れ続ける(実践編)」
さて次は実践編である。ストーリを発見し、それを発信していかなければ始まらない。その方法についてケースによって伝授しているところから本章は始まる。
ストーリーもまた売れ続けることと同じく「続ける」こと、「志」をもつこと、ブランド化することといったものが書かれている。
論理的な経営にしても、合理的な経営にしても、そこから「ストーリー」という一つの根幹がなければ所詮型無しで終わってしまう。どのような経営にあったとしても「ストーリー」でもってどのようなブランドを立てていくか、続けていくのかというのを目指す道標となり、それに従う社員たちの原動力になる。
経営においても仕事においても「ストーリー」は必要であるというのが分かる。
前書とともに「ストーリー」で差別化してみませんか。

あたりまえだけどなかなかできない 聞き方のルール

あたりまえだけどなかなかできない 聞き方のルール (アスカビジネス) あたりまえだけどなかなかできない 聞き方のルール (アスカビジネス)
松橋 良紀

明日香出版社  2009-01-09
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コミュニケーションをするにあたり「話す力」というのが目につくのだが、私はそれ以上に「聞く力」というのが重要であると考える。コミュニケーションは言葉のキャッチボールであるので、「聞く力」という名のグローブで言葉をキャッチして、相手の耳のグローブをめがけてことばという名のボールを投げる。投げ方によって相手の受け止め方違ってくるし、受け止め方によって相手の心情が変わってくる。人同士のやり取りというのは簡単なように思えるのだが、思い通りにいかないところも多く、難しいというのが常である。
特に「聞き方」一つで相手への返答ややり取りも大きく変わり、それ次第で仲良くなったり、こじれてしまったり、逆鱗に触れたりすることがある。
本書はこの「聞き方」についてのルールが全部で101個あるのだが(「ルール」シリーズの本は全部101個のルールによって成り立っている)、全部取り上げるのも億劫なのでいくつか取り上げてみる。

ルール1「聞く技術の重要性」
著者が「聞く技術」に着目したきっかけは「話すのが苦手」だったことにあった。心理学的にどのような聞き方をしたらいいのかというのを学んでいくうちに、苦手だった営業でトップになった。
「聞き方」次第で営業の技術は格段に上がるのだろうかわからないが、営業技術に「聞き方」というのは重要な位置を占めているのが分かる。

ルール16「男性が家庭でおしゃべりしない理由」
昔の家庭は私のイメージでも父親は厳格であまり口を開かないというのを想像する。しかし男性と女性にとっての会話のやり取りの違いがそうさせているという。

ルール27「相手の答えを引き出してあげる聞き方をしよう」
相手の答えを引き出すためな聞き方というのがあるという。あくまで方法論というよりも心構えに近いが、「悩み」の答えを引き出すために協力をするということで相手の気持ちを聞くというのが大切とされている。

ルール43「あいづちの技術とは」
「聞く技術」の真骨頂の一つとしてあげられるのが「あいづち」というのがある。あいづちと言うと「はぁ」「ひぇー」「ふん(または「ふーん」)」「へぇ」「ほぉ」というようなものから「オウム返し」というのがあると考えるとあいづち一つでも油断できない。
あいづちをマスターすることによって「聞き上手」になる大きな一歩である。

ルール58「4つの感覚タイプを見わけよう」
4つの感覚タイプは、
・視覚タイプ
・聴覚タイプ
・身体感覚タイプ
・内部対話タイプ(理論タイプ)
に分かれている(p.126より)。
タイプ別に聞き方や話し方というのが違ってくるが、これは本書を手にとって読んだ方がいい。

ルール78「名刺交換の時こそ聞き上手になろう」
私はよくセミナーやパーティーに参加するのだが、そのたびに名刺交換をする。その時には会社や相手について質問をいくつかするのだが、名前や職業、仕事内容についていろいろと聞く。そのことによって相手への関心を深められるだけでなく、相手に対して「興味がある」ということを表すことができる。

ルール88「会議での進行役の聞き方」
会議においても「聞き方」は重宝される。例えばファシリテーターなどの進行役にとっては相手の意見を取り入れながら、会議の進行を円滑にする役割をもっているためこれまで書かれた「聞き方」を駆使することが重要である。

ルール101「聞く技術は一生の財産」
他愛のない会話においても、ビジネスコミュニケーションの場においても「聞く力」というのは重宝される。相手の意見をしっかりと聞きながら、反論を交わしたり、意見を掘り下げていくということができる。掘り下げや討論と言ったことの根幹をなすのが「聞く力」であることがよくわかる。

「聞く力」というのはただ単に耳で「聞く」と言うばかりではなく、「聴く」「訊く」「利く」といろいろな字になる。しかもそれぞれの力も違うのだが、「聞く」というのはこれらをすべて合わせもった力という意味合いをもつことができる。「聞く力」というのは無限である。

歯から始まる怖い病気

歯から始まる怖い病気 (祥伝社新書) 歯から始まる怖い病気 (祥伝社新書)
波多野 尚樹

祥伝社  2006-10
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日常生活において歯磨きは欠かせないものである。では「なぜ歯磨きをやるのか」というと、「虫歯」や「口臭」対策、もしくは「歯周病」や「エチケット」などの理由が上がるだろう。
その歯磨きは方法論は違えど毎日の生活において欠かせないものである。
本書のタイトルである「歯から始まる病気」というのは何なのかと考えるが、見た目ではそれほど大したことではないと邪推するが、甘く見ることができない。本書は世にも恐ろしい歯から始まる病気について解説をしている一冊である。

第一章「歯は脳に直結している」
ガムを継続的にかむと認知症の予防になるといわれている。口腔の運動によって脳の働きが活発化する。そのことにより脳の大化を防止するという役割をもっている。
口や歯の運動というのは脳の活動において欠かせないものであることを考えると本章のタイトルはまさにその通りと言える。
本章では歯と脳働きの関連性のほかに、歯の構造と永久歯の謎、そして「よく噛む」有用性についても主張している。
私自身早食いであるため、「よく噛む」ことについて痛感した。

第二章「虫歯は感染症だ!」
私は虫歯になったことがないのだが、いったん虫歯になるとほぼ断続的に歯科通いとなるそうだ。いったん虫歯になったらそれを削り、銀歯を詰める。今度は違う所が虫歯となり…というような繰り返しなのだろうと考える(あくまで私の推測である)。
では虫歯を放置するとどうなるかというと虫歯菌(ミュータンス菌)が歯を蝕み、そこから体内に入っていき、内臓を蝕む。第三章にある「心筋梗塞」や「脳梗塞」の原因の一つにもなり得るという。

第三章「心筋梗塞、脳梗塞まで引き起こす歯周病」
もうひとつ歯の病気としてあるのが「歯周病」である。TVで歯磨き粉のCMにおいて「歯周病」から守るということをしきりに言っているのが記憶に残っている。
歯周病は虫歯以上に厄介な病気であるという。
歯周病を治療、もしくは予防などで歯に関して気を使わなければいけない。というのは、たとえ歯周病菌を完全に除去したとしても歯周病により痩せた歯茎と歯のあいだの隙間(「歯周ポケット」と言う)からまた歯周病菌が生まれ、増殖を行う。その繰り返しとなるためである。
この歯周病菌を放っておくと心筋梗塞や脳梗塞に発展する可能性があるという。
前章のように虫歯もそうであると考えると、歯の病気というのはあまり重視されていないようだが、極めて恐ろしい病気だということが分かる。

第四章「チタンが変えた歯科治療」
これまでは歯に関する病気の恐ろしさを述べたが、今度は歯の治療法について「インプラント」というのを2章に跨って紹介している。著者がインプラント治療の第一人者と言うだけあって説得力の強さが期待できるところである。
本書ではインプラントの新しい技術として「チタン」を紹介している。
チタンはごく最近出てき始めた金属の一種であり、鋼鉄よりも軽く、それでいて強度も高いことから認知され始めた。
歯のインプラントは失った歯に代わって顎骨に埋め込む人工の歯でボルトを利用して固定する器具のこと言う。
チタンは骨との密着度も高く、さらに強度も抜群のため歯科治療、もといインプラントにおいては今後注目すべきものではないかというのが著者の意見である。

第五章「不可能を可能にする最先端インプラント治療」
インプラント」という言葉を初めて聞く人のためにここで「インプラント」について軽く説明する。
「インプラント」とは歯に限らず体内埋め込まれる器具のことを言い、歯は前章でもいった通りボルトを使用して歯を埋め込むこと、さらには骨も治療のためにボルトを埋め込むこともある。さらには人工内耳を取り付けるのも「インプラント」と言い、豊胸のためにシリコンを入れることも「インプラント」という。「歯」という言葉に決まったわけではなく、様々な医療現場でこの「インプラント」というのは使用されている。
本書は「歯」に関する一冊なのであくまでも「歯」のインプラントについて書く。
インプラントはどれくらい時間がかかり、どれほどの痛みが生じ、どれだけのお金がかかるのかというのは知りたいところである。

本書には「時間」については書かれていたが、「痛み」や「金額」に関しては書かれていなかったため、これに関しての不安を解消してほしかった。
インプラントの手法と工程について非常に詳しく説明してあるので、インプラントはどのようにして行われるのかがよくわかる。
後半はインプラントに関するところの一点に絞られたものの、「歯」の重要性と病気の恐ろしさについておおよそ理解できる一冊であった。

残業はするな、「前業」をせよ!―朝のスタートダッシュで人生が決まる

残業はするな、「前業」をせよ!―朝のスタートダッシュで人生が決まる 残業はするな、「前業」をせよ!―朝のスタートダッシュで人生が決まる
久恒 啓一

大和書房  2007-03
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「残業はするな」関連の本はごまんとあるのだが「前業」というのは聞いた人はあまりいない。私も同じであるが、残業をするならに前の仕事を終わらせろ、もしくは今日やる仕事を朝早くに片付けろという意味合いから「前業をせよ!」と言っているのだろう。
本書は「前業」の良さについて、まさに目からウロコの力を伝授した一冊である。

第1章「広く、浅く時間を見渡せ――人より多く時間を持てる習慣づくり」
人間だれしも、1日に24時間をもっている。金銭では貧富の差というものはあっても時間における差というのはまずない。
ないのにもかかわらず「時間格差」を標榜する人は「時間の使い方を知らない」という何よりの証拠である。
時間の使い方によってはその価値を高めたり低くしたりすることができる。時間価値の高めるためには朝の時間帯を仕事、プライベートともどもどのように使うのかというのがカギになる。

第2章「不謹慎な人ほどうまくいく――満足感と能力は比例する」
思わず目を疑うところである。ここで言う「不謹慎」というのは一体何なのかというのか知りたいところである。
「自己満足」「食事を残す」「勉強をするな」というのを羅列すると、どうやらこれらが不謹慎なのかと考える。「不謹慎」というよりも何やら「型破り」と言った方が適当なのかもしれない。

第3章「仕事は公私混合でいい――自分と仕事の関係づくり」
「仕事」と「プライベート」ははっきりと分けろという人もいる。しかし本章も私の考えと同じく、仕事は公私混合として考えている。どんどん失敗しながらも、プライベートで仕事のヒントを見つけ、傷心という欲望に駆られることなく、「仕事」をする。着実に失敗をしながらも成果を上げていけば傷心の夢をかなえることができるというのが本章の主張である。

第4章「一流の懐に入り込む――これだけで差がつくコミュニケーション術」
人との接し方についてである。女性との接し方、偉い人の接し方などについて書かれている。

第5章「新聞は全部読むな――考えるビジネスマンへの道」
仕事をするにはとにかく「活動」が大事であることを説いたところである。

本書のタイトルである「前業」に関しては第1章のみであり、第2・3章では型破りなところもあり面白かったが、後半から何か尻すぼみの感じがしてならなかった。
「前業」を推奨とするならばもっとその良さについて、掘り下げて主張したり、具体的なケースを織り交ぜて「前業」というものとは何なのかという方法について知りたかった。本書はそれがあまりなかったというのが残念でならない。

ゲームと犯罪と子どもたち ――ハーバード大学医学部の大規模調査より

ゲームと犯罪と子どもたち ――ハーバード大学医学部の大規模調査より ゲームと犯罪と子どもたち ――ハーバード大学医学部の大規模調査より
ハーバード大学医学部 ローレンス・カトナー博士 ハーバード大学医学部 シェリル・K・オルソン博士 鈴木 南日子

インプレスジャパン  2009-05-22
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ゲーム脳」や「脳内汚染」といったゲームに関する批判本が蔓延っている。私は昔ゲームの海につかっていた時があったので、そういったゲーム批判については真っ向から反論をする考えでいる。パズルゲームや脳トレといったものが続々登場してきており、脳や生活にとって直結するようなゲームも出てきており、批判論者も幾分減ってきているようだが、相変わらずゲームに関して否定的な論者もいることは事実である。
本書はそのゲーム批判について反論をするというよりもゲームについてハーバード大学において大規模な調査を行い、それによる検証結果をまとめたものである。ちなみに本調査は米国政府から150万ドルの予算措置を受け多くの研究者を招集し、2年にわたって検証を行ってきたものである。サンプル数など細かい数については章立ての中で見つけていこうと考えているが、ともあれ直近の研究ながらにして知る限りで大規模な研究の成果はどうだったのだろうか見てみよう。

第1章「科学的には根拠のないゲーム批判――子どもたちはゲームと現実を混同しているのか」
これまで多くの少年による猟奇的殺人をはじめとした犯罪に関して、「ゲーム」が犯人扱いされることが多い。ある意味で「俗流若者論」に近いように思える。ここ最近では18禁になるほどのグロテスク、もしくはエロティックなゲームも存在しており、「ゲームバッシング」の論調は時折激しさを増している。

第2章「新しいメディアはいつの時代も非難の的――印刷術の発明から最新技術のゲームまで」
最近では「インターネット批判」や「アニメバッシング」といったものも増えてきている。特に後者はそれに「児ポ法」改正の的になる可能性が高いとしており、賛否ともに緊張感が高まっている。
しかし暴力や性行為といったものに関しては漫画やゲームのみならず小説などの活字でもそういうものが存在する。特に官能小説は18禁の枠に引っ掛かっていない矛盾がある。そのことを考えずしての「児ポ法改正」は本末転倒だと私は思う。

第3章「過去の研究データの正しい読み方――曲解やトリックが作り出す歪んだ常識」
過去のデータの読み方によって意見が分かれることが多い。特に専門家の間ではデータ解釈の方法によって意見が違うそうだ。
数字のトリックというのは恐ろしいものである。
さらに過去のデータによる定義についても言及している。

第4章「1254人の子供と500人の保護者が調査する――「普通の子ども」と「普通ではない子ども」の境界線」
いよいよ本書における研究の中身に入っていく、本研究のサンプル数、子供1254人、保護者500人という規模である。人数が多ければ多いほど明瞭性は増すものの、それだけ研究規模・コストともに増大するため手が出せなくなる。
しかし本研究はより明確な研究をするべく膨大な人員と時間をかけただけあって、どのような研究結果になるのか楽しみである。
さて最初のアンケートはどれくらいゲームをやるのかである。ほぼ毎日やっている人はそれほど多くないものの1人でプレイをするという人が多いというのは日本とそれほど差がない。さらによく遊ぶゲームタイトルから問題行動の考察を行っており、ゲームやプレイ時間との因果関係にまで及んでいる。私の見る限りでは暴力的なゲームを好む人はそういった行動を起こす可能性は少なからずあるが、プレイ時間との関係はほとんどない。

第5章「子どもがゲームをする本当の理由――子どもたちのことは子どもたちに聞いてみる」
さらに質問は続く。
・なぜゲームをするのか?
からである。友だちと遊ぶため、暇つぶし、楽しみといった理由の中で、楽しみや興奮といった傾向が最も多いという結果になった。
ゲームの種類は「暴力ゲーム」がピックアップされているが、それをプレイすることによって興奮をするなどの高揚感をもつという理由もある。その反面ゲームをすることによって周囲とのいざこざが起こるというのもあるという。
ただゲームのしすぎによる学習障害というのも見受けられている結果もあった。しかしこれはゲームばかりを犯人扱いしておらず、家庭や学校での人間関係が背景にある人が多い。必ずしもゲームばかりが犯人ではないのを垣間見るところである。

第6章「確かに存在する“悪い”ゲーム――ゲームを作る大人の側の思惑」
本書によれば「悪いゲーム」というのも存在するという。
性的表現や暴力というイメージもあるのだがそうではなく、参加者を募る構成を務めるあまり、自らの個人情報を容易に入力させるゲームを「悪いゲーム」として扱っている。
ユーザ人口を増やそうとあの手この手でそういった情報を得ようとするゲームも存在する。
さらに政治的意図を盛り込んだゲーム、勧誘目的のゲームも「悪いゲーム」の対象としている。
「悪質なゲーム」とみるとそういったことを知らない人たちにとっては「暴力」や「性」というのを上げるのかもしれないが、それ以上に悪質なゲームというのは存在しているのは紛れもない事実である。そういったゲームをどのように取り締まるのかというのも課題の一つと言えよう。

第7章「年齢による審査制度を再考する――親は何を基準にゲームを選べばいいのか」
アメリカのみならず日本においても年齢推奨、もしくは年齢制限のかかっているゲームは存在する。元々の大枠はゲームにまつわる協会の基準によって決定されているのだがそれは一体どのような基準でもって決めているのだろうかというのが疑わしい。
本章ではアメリカで行われている「ESAB」という評価システムについて考察を行っている。この評価システムの基準は以下のとおりである(p.236より)。
・EC…幼児。3歳以上の全年齢の子供対象。
・E…全員。6歳以上対象。
・E10+…10歳以上全員。10歳以上対象
・T…ティーンエージャー。13歳以上が対象と思われる。
・M…成人向け。17歳以上対象と思われる。
・AO…成人限定。プレイは18歳以上に制限されるべき内容を含む。
形は違えど、日本もその基準によく似ている。特に最後のM、AOは日本における「D指定」「Z指定」と同じである。
ではどのようにして評価を決めているのかというと、あらかたのストーリーを元にいくつかの基準を設けて評価を行っているようだ。作品全部を見るとなると1作品に数日と膨大な時間を要する。そのため骨子の身だけで評価せざるを得ない事情というのを考慮するのも致し方ないように思える。

第8章「ゲーム批判で見逃す問題の本質――子どもの見方を標榜する政治家たち」
ゲーム批判は政治家のみならず論客からに批判も後を絶たない。
特にゲームによって実生活との乖離との苦しみから犯罪を起こすという、理由が通じているようで通じていないようなものまである。
今日の少年犯罪の中にもゲームによるものだと理由づけをする人もいるが、ゲームがなくなることによって少年犯罪は減少するという論者がいたとしたら論者失格という烙印を押さざるを得ない。
少年犯罪の書評に関して「少年犯罪データベース」というのを参考にすることがあるのだが、ゲームが存在しない戦前の時代でも少年による猟奇的な犯罪は存在している。それにそれが増えているのかというと、減少も増加もしておらず横ばいというような様相である。
ゲーム批判によって犯罪の本質を見出せなくなっているのではないかと考えると、新しいものによって目がくらんでしまう論者がいるというのは何たる悲しいことか。

第9章「保護者が子供にできること――衝突するのではなく対話しながら導く」
しかし、ゲームによって起こった犯罪もないわけではない。実例を挙げるのは今回は割愛するものの、ゲームと正しく付き合うにはどうするかというと、親とのコミュニケーションと親の誘導が不可欠になる。大人が子供に正しくゲームと付き合うことができれば、ゲームは孤独を紛らわせたり、ストレス発散という役割ではなく「コミュニケーションツール」の一つとなり得る。

大規模調査の中でいろいろなことに気付くことができた。これまでのゲーム批判に関して反論材料にもなり、自分でも気付かなかった新発見も見つかった。
ゲーム批判の反論研究に終わりはない。「ゲーム批判論者」がいる限りこの研究はまだまだ続く。

ウチのシステムはなぜ使えない SEとユーザの失敗学

ウチのシステムはなぜ使えない SEとユーザの失敗学 (光文社新書) ウチのシステムはなぜ使えない SEとユーザの失敗学 (光文社新書)
岡嶋 裕史

光文社  2008-03
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私はSEであり、これまでいくつかのシステムにかかわってきた。インフラから業務系に至るまで、大小かかわらず携わってきた。とはいってもまだ1年ちょっとしかたっていないため、システムの奥深いところ、そしてシステムの大枠を決めるところというのはまだ分からない。
システムを開発するに当たり、システム側とユーザ側の軋轢というのは結構あるのだろう。その軋轢に関しては自分のところで起こった範囲内で思ったことなので一般的にはどうなのかはよく分からない。
本書はSEとユーザ間の齟齬による失敗学について書かれている。さらにSEの役割も詳しく書かれているので将来SEをはじめ、コンピュータに携わる仕事に就きたい人にはぜひ読んでもらいたい一冊である。

第一部「SEという人々」
「SE」を知らない方々はSEという職業をどのように思い浮かべるのだろう。
プログラムもシステム構築もバリバリやっている人、あらゆる(プログラム)言語を駆使し、最高のプログラムを作り、システムを構築するといういかにも花形産業のイメージが強いのかもしれない。
私も就職活動を終えるころまではそのようなイメージでしかなかった。
しかし現実SEという職業は、プログラムを書いたり、設計をするという観点では予想どおりかもしれないが、ユーザの要望を元に設計をし、指定された言語でプログラムをし、テストを行い、システムを納品をするという作業という単純な流れになる。
今までにないシステムを構築するというのは、大概リーディングカンパニーといったところがほとんどであり、実際はというと、システムのカスタマイズといったことが多い。
SEと言ってもシステム設計やプログラミングのみならず、要件定義を書くという上流工程の作業を担う人もいるため、一連の動きのほとんどを知ることができる利点もある。
システムを構築するのにもユーザ、営業、プロジェクトメンバー間の齟齬は必ずと言ってもいいほど発生するのもシステム開発現場特有と言ってもいい。

第二部「SEと仕事をするということ」
これからSEとして仕事をするにあたり、どのようなことを知らなくてはいけないのかについて、ここに全部詰まっている。
システム開発会社と言っても「メーカー系」や「ユーザ系」、「独立系」と大きく分けられる。その中でもクライアントというのははっきりと分かれているが、独立系はどこにも属さないため、メーカー系の案件やユーザ系の案件をもつこともある。
後半はシステム開発の流れとシステム開発に当たって最低限覚えるべき用語を解説している。

第三部「ユーザとSEの胸のうち」
本書では最も言いたかったところかもしれない。ユーザとSEの胸の内を同時進行の形で描いている。ユーザ側は多少システムに関する知識についてはあるのだが、システム開発をやっているわけではない。一方SEはまさにシステム開発の真っただ中にいるため、お互いの考えにも齟齬が生まれるのも当然と言えるような環境にある。しかしその差を埋めるというのがプロジェクトマネージャーの仕事であり、かつSEの仕事である。SEという仕事は案外楽ではない。

本書はSEの悩みというよりもSEとして働くにあたっての入門書というべき一冊である。SEという仕事の現実を踏まえたうえで自らがどのようなことを身につけたらいいのかという道標だと私は考える。

シータ脳を作る 人生を成功に導く脳波の出し方

シータ脳を作る 人生を成功に導く脳波の出し方 (講談社プラスアルファ新書) シータ脳を作る 人生を成功に導く脳波の出し方 (講談社プラスアルファ新書)
久恒 辰博

講談社  2009-04-21
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シータ波というと普段の生活状況から本格的な睡眠状態になるに当たり発せられるものであるとTVから得た情報であるが、脳科学についてあまりよくわからない私にとってはそういった観念でしかない。このシータ脳について、そしてシータ脳を利用してどのように成功に導くのか本書とともに見てみたい。

第一章「シータ波とは何か」
「シータ波」というのは一体何なのかというのは私も気になるところだが、まずは「アルファ波」など各種の脳波について本書ではいかにまとめている(p.29の図より)。
デルタ波(0.5〜4ヘルツ)……熟睡時に発生
シータ波(4〜8ヘルツ)……まどろみ時に発生
アルファ波(8〜13ヘルツ)……リラックス時に発生
ベータ波(13〜30ヘルツ)……覚醒時に発生
ガンマ波(30〜100ヘルツ)……興奮時に発生
上記のように、リラックス状態から睡眠に入る時のまどろみから発生するのがシータ波である。
特にレム睡眠という浅い眠りの状態の時に関係が深く、脳活動が活動的であるという現れであるという。そのことから「学習」と「シータ波」の関連性が出てくる。

第二章「学習とシータ波」
では学習とシータ波の関連性というのは一体何なのか。
睡眠をつかさどるシータ波を考えると想像しにくいように思えるが、実はこのシータ波は「アイデア」を生み出す力を増大させるときに最もいい脳波であるという。
アイデアを出すと脳活動が活発になっていると私は感じるのだが、これはシータ波によるものだろうか。

第三章「脳細胞とシータ波」
脳細胞を活性するにはシータ波が銃であるというのを教えてくれるところである。本章では記憶をつかさどる海馬の働きを(人工の)シータ波によって増強させるという実験を例に出している。
「寝る子は育つ」という言葉と合わないように思えるが、記憶力を強くさせる意味で考えたら「寝る子は(記憶力が)育つ」という意味合いも出てくる。

第四章「シータ波の出る生活」
ではこのシータ波を出すにはどうするか。
・外に出る
・昼寝をする
・座ったまま手足を動かす
というのがある。確か記憶力を強くさせる方法として、いろいろな本に載っており、受験勉強の時にも役に立った方法である。「動きながら記憶をする」というのはまさに王道というべきだろうか。

シータ波のめくるめく力について書かれた一冊であったのだが、記憶力に関して多大な影響を及ぼしているとは知らなかった。本書は勉強のところが中心であったのだが、シータ波にはもっといろいろ役に立つことがあるのではないかという心残りがあった。ただ脳科学はこれからも様々な発見が出てくるだろうからそれに期待したい。

超「超」整理法 知的能力を飛躍的に拡大させるセオリー

超「超」整理法 知的能力を飛躍的に拡大させるセオリー 超「超」整理法 知的能力を飛躍的に拡大させるセオリー
野口 悠紀雄

講談社  2008-09-18
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野口悠紀雄といえば「「超」整理法」という本で有名であるが、すでに「Web2.0」と言われて久しく、仕事や整理の状況も劇的に変化してきた。著者も、
「「超」整理法を書き直す時が来た(序論より)」
というほどであるので、これからの時代に沿った「「超」整理法」だが、時代のスピード、特に情報が飛び交うスピードが飛躍的にアップしていることからさらに、「超」をつけ、「超「超」整理法」という名で新しい「整理法」について伝授している。

第Ⅰ部「デジタル・オフィスの作り方」
第1章「Gメール革命」
情報整理、特にメールの整理というのはこれからどんどん重要な雑務の一つとなる。
そこで著者が提唱しているのは「Gメール」。Googleのメールサーバーであるが、保存容量、検索機能などよい所ずくめといった方がよいのだろうか。
私は残念ながら「Gメール」は使ったことがない、まだ必要だと思わないからだ。しかしこれから必要になってきたらGメールというのをはじめてみようと思っている。

第2章「デジタル・オフィスはオンライン」
メール以外のデータ整理にもオンラインというのが出てきた。ここでは第1章の応用編というべきか「Gメール」を用いてオンラインにデータを蓄積をする方法について書かれている。
私もGメールではないが思いついたことについてはフリーメールに送ることを行っている。しかしGメールは容量が膨大であるので数多くの情報を貯蔵し、目的別に振り分けることのできる利点がある。

第3章「紙との共存」
デジタル化と言っても本章では従来の「「超」整理術」の名残が見えるように思える。
ここではデジタルの時代でもデジタルは万全ではない。紙との共存を図りながら情報を整理をしていこうというところである。紙を整理するところとはいえ「PDF」を用いてデジタルとアナログの架け橋を作っているという所は新しい息吹が吹きこまれているように思える。

第Ⅱ部「IT時代の知の技法」
第4章「検索を制するものは知を制す」
ここからは整理からいったん離れて「検索」という所に入る。
検索というと「Yahoo!」や「Google」といったサーチエンジンが思い浮かぶことであろう。最近では「ウィキペディア」といったフリーの百科事典も存在するため方法によっては「一億総博識化」というのも可能になる。
ではこういった時代に制することのできる「検索」とは一体何なのか。それは「完全一致」や「あいまい」検索の使い分けや調べたい対象について組み合わせるなどの検索を行えばいいとしている。

第5章「検索は知のスタイルを変える」
もうすでに世界中でネットがつながるようになって、多少言語の壁は存在するものの世界中の情報をとることができるようになった。
その検索機能を駆使して効率的に「知る」というのがこれからの耳朶において必要であると本章で主張している。

第6章「新しい時代における知的作業の本質は何か?」
「頭でっかち」というのは周りにいたら必ず1人か2人いることだろう。その頭でっかちを駆使しながら問題を設定し、仮説を立てていき、「考える」ことによって知識を落としこんでいく。知識を蓄えつつ、それを考え抜き「教養」や「アイデア」といったものにしていける人こそ将来有望であると語っている。

第7章「新しい知的生産技術」
新たな知的生産として代表的なものとして「ブレインストーミング」を挙げている。ブレインストーミングによって新たな知識を得ることができたり、大学院を用いて共同作業を行えるという可能性がたくさんある。

第Ⅲ部「知の産業革命」
第8章「日本で知の産業革命が起きるか?」
アメリカにおいて「ウェブ2.0」が誕生し、新たなる「知の産業革命」というのが起きたのは言うまでもない。では日本では同様のことが起こり得るのだろうかというと、日本特有の雇用事情、経済事情から考察するにまず不可能であると断じている。
日本は「革命」といった大きな変化というのには非常に弱い。それは江戸時代における鎖国政策や、もっとさかのぼるとザビエルをはじめとしたキリスト教の布教が思うようにいかなかったというのが確固たるものである。しかし幕末から明治維新にかけてのように大きな変革ができれば日本は大きく成長できる要素をもっている。

これからの時代において大きな武器となるのは「知」となるのかもしれない。その「知」をどのようにして身につけるべきかというよりも、これからの「知」のスタイルについて提唱した一冊である。方法論というよりもこうなのではないかという予測論、もしくは主張というのが色濃いように思える。

スーパーセールス姉妹 知栄と佳栄―「母」から受け継いだ豊かなこころ

スーパーセールス姉妹 知栄と佳栄―「母」から受け継いだ豊かなこころ スーパーセールス姉妹 知栄と佳栄―「母」から受け継いだ豊かなこころ
柴田 知栄 廣瀬 佳栄

日本経済新聞出版社  2009-02
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先週金曜日のセミナーにおいて、祐川京子氏から献本御礼。
巷では本書はすごい反響を呼んでいるようである。ちなみに本書では保険営業で30年連続営業日本一の母をもつ娘2人の一冊である。その娘2人もかたや4万人いる営業職員の中で9年連続全国1位(本書が出た後に10年連続1位を獲得された)、かたや5年連続全国2位である。
これまでどのようにして、営業において功績を上げるためにやってきたのだろうか、母の教えとは一体何なのかというのが気になり始めた。さて本書の中身に入っていく。

第1章「生き方を教えてくれた家」
ここでは柴田家の家のことについてしまい対談を行っている。母の子育てと祖母の子育てがどうであったのかというのがよくわかるが、厳しさと温かさがたっぷりと詰まった環境にあったと考えられる。その証拠の一つかどうかわからないが、両者のエピソードを4コママンガ形式にていくつか散りばめられている。

第2章「後継ぎと期待されての入社」
ここでは知栄氏の話である。
母は30年連続日本一となった保険のセールスレディである。試験に挫折をしたショックの後、その母と同じ道を歩み始めたが、保険の知識ゼロで飛び込んだこともあってか、数々の試練に遭遇したそうだ。

第3章「ほのぼのOLから厳しい営業の世界へ」
では妹の佳栄氏はどうだったのかというと、短大卒業後に建設会社のOLとして就職したが、ひょんなことから母や姉と同じ道を歩み始めた。ほのぼのとしたOL時代から、セールスレディとなった厳しさがひしひしと伝わってきた。

第4章「カリスマ営業の母と二人三脚で保険営業」
姉の知栄氏はニューヨークに勤めた後、母と同じ部署に就いた。母と二人三脚で営業をするという毎日の中から、母がなぜ30年連続日本一になったのだろうかというのを学びながらも、自分自身のスタイルを着々と身につけていった。

第5章「働くママはトップ営業」
妹の佳栄氏も母や姉と同じ部署に就いた。ここについてはあまり取り上げられなかったものの、前の部署の経験や業績が生きたように見える。

第6章「すべてはお客様が教えてくれる」
三波春夫の「お客様は神様です」というのだろうと思ったのだが、保険の営業のみならず「営業」というと「人対人」というのが多い。人とのコミュニケーションやセールスの中で、セールスレディとして、さらには人間として学ぶことはたくさんあるということを教えてくれるところであるという。

第7章「トップ・オブ・ザ・トップセールスを目指して」
今や車内で1‐2の牙城を築いている姉妹であるがこれからのこと、そしてセールスレディとしてのあるべき姿を姉妹それぞれが語っている。

母の背中を見ながら、姉妹はトップセールスとして歩んでいっている。母の強さ、その背中を見ながら必死にしがみつきながら努力をしている姿はセールスマンとしてだけではなく、子育ての在り方はどうあるべきかというのを教えてくれるような一冊だった。

余談であるが本書を読んでふと思いついた。
多大な功績をあげた親がいたとき息子はどうなったのだろうかと考えると2つのケースが存在する。趣味の落語の話に持って来るのもあまり気乗りがしないが、日本の落語界において五代目古今亭志ん生は絶大な功績をあげ、亡くなってから30年以上たった今でも万人に愛されている噺家である。ではその子供はどうなのかというと、十代目金原亭馬生三代目古今亭志ん朝共々「名人」と称されるようになったのは言うまでもない。こちらは親のプレッシャーをはねのけ、親に似つかずの芸を磨き大成した。

一方本書の冒頭に書いているのだが、長嶋茂雄の息子である長嶋一茂はプロ野球において目立った活躍はできなかった。「所詮は親の七光」と罵倒される日々だった。ただタレントや実業家として実績をあげてきているので、畑は違うが活躍を見せている。

そしてもう一つ、こちらも落語界であるが三代目桂三木助とその息子四代目桂三木助の話である。三代目桂三木助は「芝浜の三木助」と称されるほどであり、江戸前の芸はまさに絶品である。その息子の四代目桂三木助は早くからTVで活躍し、非常に早い段階で真打昇進となったのだが、名前の重圧と周囲の軋轢が尾を引き2001年に自ら命を絶った。
最後に湿っぽい例を出してしまったのだが、二世や二代目といった人たちは幾度とない批判やプレッシャーにさらされてきたのかというのが分かる。著者のご両人も例外ではなかった。しかし親の背中を見ながらも自らの営業スタイルを確立させ大成した姿がここにある。
営業で悩んでいる人もさることながら、いろいろな世界において「七光り」で悩んでいる人(あまりいないと思うが)に是非読むべき一冊である。

「記事トレ!」日経新聞で鍛えるビジュアル思考力

「記事トレ!」日経新聞で鍛えるビジュアル思考力 「記事トレ!」日経新聞で鍛えるビジュアル思考力
板橋 悟

日本経済新聞出版社  2009-05-26
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「社会人として日経新聞は必読だ」といろいろなところでよく言われている。いろいろな新聞を批判している私でも日経新聞は毎日ではないものの読んで勉強にしている。
とはいっても日経新聞というと他の一般紙と違い、経済に特化しており、株や先物などの投資やビジネスに関することは、素人にとって見たら難しいことが多く、とっつきにくいという。
その対策かどうかはわからないが「日経新聞の読み方」というだけでもAmazonで検索をすると53冊も存在する
私もいくつか読んだことはあるのだが、ほとんどは経済指標の読み方というものが多く、「お堅い記事をお堅く読む」というような方法ばかりが取り上げられている。
では本書はどうなのかというと、今までの「読み方本」とは一線を画しているように思える。それは新聞を使って「思考力」を高めていく道具として使うという手ほどきの1冊である。

1章「できる社長の5つの教え」
当時の著者は営業職に異動してから日経新聞に目を通し始めたという。「やらされている」という感じが強かったのだが、第1章のタイトルにある社長の教えにより新聞の読み方をがらりと変えた。
このことから「新聞の読み方」について意識し始めたという。

2章「日経新聞を「絵」にしたら、見えてきた!」
新聞というと「文字」がほとんどであり、文章を読む人が苦手な人はまず敬遠されるところである。
しかし文字を絵にして表わすことにより分かりやすく、かつ頭に定着できるようになる。

3章「「ヒト×モノ×カネ視点」でビジネスを整理する」
ヒト・モノ・カネと本書で書かれている「3W1H」と似ているように思える。
本章ではこれらの組み合わせといったものについて書かれている。

4章「「ビジュアル思考力」とは何か?」
簡単にいえば「図」や「絵」でもって思考をするということを言っており、よくいわれる「ロジカルシンキング」とは仕組みが大きく異なる。「ビジュアル思考力」は視覚や感性で捉えられるため右脳寄り、文章と組み立てによる「ロジカルシンキング」は左脳寄りの考え方に当たる。
しかし本章では双方の考え方をうまく織り交ぜて考える方法を提唱している。

5章「ビジュアルで理解(Fact)する――リーディングレベル1」
大きく分けて1〜4章は本書の「理論編」に当たるところである。
ここからはリーディングレベルに合わせての実践編となる。まずは初級編に当たるレベル1のところからである。
フォーマットに沿って線を入れたり囲ったり、シートを記入して「見える化」をする。
まずは「ヒト・モノ・カネ」「3W1H」を見つけ、図式化していくことから始めることが本書を学ぶ上での第1歩である。

6章「ビジュアルで会話(Opinion)する――リーディングレベル2」
前章では図式化することによって構造を理解するというのが目的であった。今度はそこから発展的になり、会話の種となり、そして自分の会社ではどのような対策をしたらいいのかということについてである。
さらに図式化しながらもニュースの裏側を読むことについても書かれている。

7章「ビジュアルで発想(Idea)する――リーディングレベル3」
図式化することによって上質の材料を仕入れることができたら、それを新しいビジネスに役立てるために、そしてアイデアを生むための物にする。
これまでの3章の実践編では巻末にあるシートがあるのですぐに実践が可能である。

8章「「記事トレ!」でビジネス脳を鍛える」
ここではまとめに当たり、日経新聞のファンクションというのを紹介している。
「情報メディアとしての新聞」、ではなく「学習メディアとしての新聞」として、役割がシフトしているようだ。

普通ノウハウ本というのは「実践するため」という役割が多い。当然本書も例外ではない。しかしあまりにも難しすぎて、もしくは面倒でやらないというのも多いのが現状である。しかし本書は日経記事からの練習問題を解いていくうちに「よし!やろう!」という意識が湧いてくる。本書の他に日経新聞があればすぐにでき、そこから思考力を培っていける。
本書は20代後半からの人をターゲットにしているようだが、社会人1年生のみならず30代・40代以上の人たちにもお勧めできる。ただ単にニュースを知るということばかりではなく、そこからどのような思考をしていけばいいのかということで新聞を読むのが数倍面白くなる。

F1 イギリスGP レッドブルがバトンの母国で1-2フィニッシュ!!

結果は以下の通り(GPUpdate.netより)

Pos.ドライバーコンストラクターズTyresTime
1 S・ヴェッテル レッドブル 1:22:49.328
2 M・ウェーバー レッドブル + 15.188
3 R・バリチェロ ブラウンGP + 41.175
4 F・マッサ フェラーリ + 45.043
5 N・ロズベルグ ウィリアムズ + 45.915
6 J・バトン ブラウンGP + 1:06.285
7 J・トゥルーリ トヨタ + 1:08.307
8 K・ライコネン フェラーリ + 1:09.622
9 T・グロック トヨタ + 1:09.823
10 G・フィジケラ フォースインディア + 1:11.522
11 中嶋 一貴 ウィリアムズ + 1:14.023
12 N・ピケ・ジュニア ルノー + 1 laps
13 R・クビサ BMW + 1 laps
14 F・アロンソ ルノー + 1 laps
15 N・ハイドフェルド BMW + 1 laps
16 L・ハミルトン マクラーレン + 1 laps
17 A・スーティル フォースインディア + 1 laps
18 S・ブエミ トロロッソ + 1 laps
Did not finish
19 S・ボーデ トロロッソ + 23 laps
20 H・コヴァライネン マクラーレン + 24 laps

今回はレッドブルが強かったとしか言いようがありません。ヴェッテルはスタートから終始独走態勢。ウェーバーはピット戦略でバリチェロを抜き、そのあとはレッドブルの独擅場でした。

マッサが4位。フェラーリはレッドブルやブラウンGPよりも若干劣っているとしか言いようがありませんが、その中で大健闘と言っていいでしょう。

バトンが6位。今シーズン初めてポディウムを逃しました。これまで7戦6勝。勝利を逃した時も3位表彰台という大活躍だったのでここでちょっと中休みと言っていいでしょう。

トゥルーリが7位。スタートで後れを取ったのですが、何とかポイント圏内に収めました。欲を言えば表彰台を獲得してほしかった気持ちですが。

中嶋が11位。今回はピット戦略、タイヤ戦略、燃料の戦略に泣かされたレースと言っていいでしょう。一発の早さはあったのですが、速さだけではまず勝てないのが現在のF1。今度は戦略面で磨いていったらなと思っています。

中嶋の前でフィニッシュしたフィジケラ。フォースインディアのマシンながら10位フィニッシュはベテランの貫録を見せつけたといっていいでしょう。

今年で伝統のシルバーストーンサーキットはお別れとなります(来年からドニントンパークサーキットで行われる)。F1発祥の地で行われないというのは何かさびしい気がします。昨年のカナダGPやフランスGPがなくなったというのもありますが、はじまりの地が来年行われなくなると考えるとそれは特段なのかもしれません。

次戦は3週間後、ドイツ・ニュルブルクリンク!!

人は何を旅してきたか

人は何を旅してきたか (SI Libretto) 人は何を旅してきたか (SI Libretto)
専修大学人文科学研究所

専修大学出版局  2009-03
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「旅」というと自分自身憧れを感じることがある。
行ってみたいところがあるとすると、

野山獄跡松下村塾(山口県萩市)
殉国七士廟(愛知県)
知覧特攻平和会館(鹿児島県)

他にもいろいろあるが、時期が来れば旅をしようと考えている(その前にブログをどうしようかというのも考えていないが)。
さて本書は専修大学人文科学研究所創立40周年を記念して5日10講演の中から選りすぐりの講演を取り上げているモノである。ちなみにその10講演共通のテーマは本書のタイトルとなっている「旅」である。

1.「インド人の後を追う旅」
南アジア現代史の教授であり、特にインド史に詳しい内藤雅雄氏の「旅」は専攻のことあってかインドである。
ここではインド系移民の後を追う旅についてがテーマである。

2.「産業観光への誘い――物つくりの現場が名所になる時」
今度は専修大学130年史編集の主幹で元専修大教授の青木美智男氏が「旅」そのものの概念について日本近代史を元に迫ったものである。
日本近代史といっても江戸時代中〜後期に遡るが、それ以前の時代の「旅」と当時の「旅」の概念が違っていた時である。
それ以前の時代は交易などによる必要に迫られる旅が多かった。それは関所による関税の取り立てが厳しく容易に旅をすることができなかったのかもしれない。
しかし江戸時代の中〜後期に入ると交易よりも楽しみで旅をする人が増え、そこから「旅」にまつわる作品が出てき始めた。松尾芭蕉の「奥の細道」もその代表作と言えよう。

3.「近代日本の旅と旅行産業――JTBを中心として」
ここでは観光業界ではリーディングカンパニーとして有名なJTBを中心とした旅行産業の変遷についてである。ロマンや楽しさ、歴史あふれる「旅」を提供するのがこの旅行産業。ただこの旅行産業はどのような歴史を辿って行ったのかというのはなかなか気になるところである。
JTB(ジャパン・ツーリスト・ビューロー)が発足したのは1912年、今から約100年前にもなる(1963年までは「日本交通公社」としての任意団体、のちに財団法人だった)。当時は海外旅行よりも日本旅行を中心に、特に外国人向けの日本旅行をターゲットにしたものであった。戦争や国際間の緊張関係により客層が増減することもあったという。戦前には客船での世界一周旅行や、高度経済成長期での海外旅行についても紹介されている。
歴史とともに旅行のスタイルが変わっていったというのがよくわかるところである。

4.「日露戦争で死亡したロシア軍人の墓と記念碑を訪ねる旅」
「旅」をテーマにした講演集であるが、ここから少しとっつきにくくなる。というのは歴史の深い部分をつつくため、ある程度の知識がないと理解できないためである。
余談はここまでにしておいて、ここでは日露戦争で死亡したロシア軍人の墓や記念碑を訪れる旅と題して著者自らが日露戦争で亡くなったロシア人兵士の墓を元にして日本人による死者への供養の仕方と、「敵」を手厚く供養をすることによってどのような見返りをもくろんでいたのかということについて講演している。
政治的要素が強いと著者は主張しているが、青山をはじめとした外国人墓地が多数存在していること、怪談話で知られるラフカディオ・ハーン(小泉八雲)が「日本は死者の国である」のように、使者を供養することが宗教の垣根を越えて行われている文化という観点についてもっと重点的に着目すべきではと考える。

5.「自然に出会う旅――『ビーグル号航海記』に学ぶ風景発見の喜び」
ビーグル号航海記」は1825年から1843年までに3回南米やオーストラリアなどへ航海を行っており、2回目には進化論で有名なチャールズ・ダーウィンが乗り込み、病に倒れながらもガラパゴス諸島において進化論のヒントを得ることができたというものである。

「旅」というのは楽しみの旅から、歴史探訪、文化探訪をはじめ様々な形がある。本書の多くは歴史探訪というのが多かったが、歴史を深く知る、歴史の文献を検証するに当たり「旅」をすることにより、自らの目で確かめるというのもまた一興である。

F1 イギリスGP ヴェッテルが2戦連続PP! そして優勝予想

結果は以下の通り(GPUpdate.netより)。

Pos.ドライバーコンストラクターズTyresTime
1 S・ヴェッテル レッドブル 1:19.509
2 R・バリチェロ ブラウンGP 1:19.856
3 M・ウェーバー レッドブル 1:19.868
4 J・トゥルーリ トヨタ 1:20.091
5 中嶋 一貴 ウィリアムズ 1:20.216
6 J・バトン ブラウンGP 1:20.289
7 N・ロズベルグ ウィリアムズ 1:20.361
8 T・グロック トヨタ 1:20.490
9 K・ライコネン フェラーリ 1:19.010
10 F・アロンソ ルノー 1:20.741
11 F・マッサ フェラーリ 1:18.927
12 R・クビサ BMW 1:19.308
13 H・コヴァライネン マクラーレン 1:19.353
14 N・ピケ・ジュニア ルノー 1:19.392
15 N・ハイドフェルド BMW 1:19.448
16 G・フィジケラ フォースインディア 1:19.802
17 S・ボーデ トロロッソ 1:19.898
18 A・スーティル フォースインディア 1:19.909
19 L・ハミルトン マクラーレン 1:19.917
20 S・ブエミ トロロッソ 1:20.236

ヴェッテルが2戦連続4回目のPPをとりました。母国GPとなるバトンは6番手と振るわず、さらに悲惨なのはハミルトン。途中でのミスもありましたが、Q1でスーティルが大クラッシュを喫したことにより赤旗ストップ。その影響を受けての19番手となってしまいました。おそらくこのQ1のゴタゴタで一番割を食ったのはハミルトンだったように思えます。

中嶋が波乱のあったQ1でファステスト。さらに自己ベストとなる5番手スタート、7戦6勝と波に乗っているバトンの前でのスタートなので良い位置でありますが、決勝のスタートから1コーナーでどこまでバトンを封じ込められるかというのが課題となりそうです。相手は調子のいいバトン。さらに中嶋の真後ろにはチームメートのロズベルグ。一筋縄ではいかないでしょう。

トヨタ勢はトゥルーリが4番手。こちらも表彰台の可能性があるようです。

さて優勝予想と行きましょう。

本命:ヴェッテル

対抗:ウェーバー

要注意:トゥルーリ、中嶋

ヴェッテルのポール・トゥ・ウィンは外せないでしょう。ただバリチェロがどこまで食い込んでいくのか、はたまたチームメートのウェーバーもどのように追い詰めるのかが注目です。

中嶋は前述のとおり第1コーナーがカギとなってきそうです。ただ運次第かもしれませんが日本人としては5年ぶりの表彰台というのも現実味を帯びてくるレースなのかもしれません。

アライアンス@UNDERGROUND 感想

本日は(時間的にはもう「昨日」か。)、みさ吉さんこと美崎栄一郎さんの主催するUNDERGROUNDに参加いたしました。

前回の山田真哉さんに引き続きの参加となりました。

今回はというと、「アライアンス」本を3冊出版され、「ミスター・おサイフケータイ」と言われている平野敦士カールさんでした。

UNDERGROUNDのためあまり詳しいことについては書くことはできないのですが、プラットフォームの重要性、そしてそのリスク(先日カールさんのブログにこんなことが書かれていました)、コンテンツ、ブランディングに至るまで縦横無尽に語り、そして質問・ディスカッションという形式でした。

ゲストには「仕組み番長」こと荒濱一さん、「ほめ言葉の女王」「愛嬌力の女王」こと祐川京子さんが参加されました。

このゲスト2人は……私の真横。

お二方にの近くに私というので、私も思わず緊張してしまいました。

カールさんの考える「プラットフォーム」の在り方、そして情報を取捨する見聞力といったものについて熱く語ってくれました。情報を見聞によって真偽を見つけ出す力というと、マルコ・ポーロの「東方見聞録」ならぬ、

「情報見聞力」

というのが重要な力だと考えました。カールさんの話と質問とであっという間の2時間でした。

懇親会でも「プラットフォーム」とった内容に加え、「継続力」、「笑顔」といったもので白熱したディスカッション、時折爆笑といった状況であっという間に終電間際の時間帯となりました。

今回講師をなさったカールさん、ゲストの祐川さん・荒濱さん、この会を主催者である美崎さん、そして昨日名刺交換をしてくださった皆様、本当にありがとうございました!!

F1 イギリスGP フリー走行1・2回目結果 そしてPP予想

F1サーカスもいよいよ記念すべき第1戦の開催地イギリス・シルバーストーンにやってまいりました。この「第1戦」というのは今から59年前の1950年5月に「Foumula 1(通称:F1)」として開催されたサーキットです。F1にとっても縁のあるサーキットです。

同時に昨年ワールドチャンピオンをとったハミルトン、今季7戦6勝と波に乗っているバトンの母国でもあります。

バトンも当然母国GPを制したい気持ちもあり、さらに甘んじていたレッドブル、フェラーリも勝利への執念は凄まじく、今回も見逃せない戦いとなるでしょう。

さて、フリー走行結果といきましょう。結果は以下の通りです(GPUpdate.netより)。

1回目

Pos.ドライバーコンストラクターズTyresTimeLaps
1 S・ヴェッテル レッドブル 1:19.400 20
2 M・ウェーバー レッドブル 1:19.882 19
3 J・バトン ブラウンGP 1:20.227 20
4 R・バリチェロ ブラウンGP 1:20.242 29
5 F・アロンソ ルノー 1:20.458 26
6 F・マッサ フェラーリ 1:20.585 32
7 J・トゥルーリ トヨタ 1:20.471 23
8 L・ハミルトン マクラーレン 1:20.050 26
9 N・ロズベルグ ウィリアムズ 1:20.815 32
10 G・フィジケラ フォースインディア 1:20.838 25
11 A・スーティル フォースインディア 1:20.913 22
12 H・コヴァライネン マクラーレン 1:21.029 22
13 N・ハイドフェルド BMW 1:21.103 24
14 K・ライコネン フェラーリ 1:21.179 27
15 S・ボーデ トロロッソ 1:21.384 23
16 T・グロック トヨタ 1:21.386 32
17 中嶋 一貴 ウィリアムズ 1:21.489 26
18 N・ピケ・ジュニア ルノー 1:21.525 30
19 S・ブエミ トロロッソ 1:21.590 37
20 R・クビサ BMW 1:21.801 16

2回目

Pos.ドライバーコンストラクターズTyresTimeLaps
1 S・ヴェッテル レッドブル 1:19.456 39
2 M・ウェーバー レッドブル 1:19.597 35
3 A・スーティル フォースインディア 1:20.141 41
4 中嶋 一貴 ウィリアムズ 1:20.209 36
5 F・アロンソ ルノー 1:20.237 36
6 R・バリチェロ ブラウンGP 1:20.244 26
7 L・ハミルトン マクラーレン 1:20.417 35
8 J・トゥルーリ トヨタ 1:20.458 40
9 N・ロズベルグ ウィリアムズ 1:20.468 42
10 N・ピケ・ジュニア ルノー 1:20.608 37
11 R・クビサ BMW 1:20.622 23
12 H・コヴァライネン マクラーレン 1:20.733 37
13 T・グロック トヨタ 1:20.762 37
14 J・バトン ブラウンGP 1:20.767 28
15 N・ハイドフェルド BMW 1:20.932 35
16 S・ボーデ トロロッソ 1:20.945 36
17 F・マッサ フェラーリ 1:21.002 37
18 K・ライコネン フェラーリ 1:21.132 38
19 G・フィジケラ フォースインディア 1:21.413 40
20 S・ブエミ トロロッソ 1:21.668 37

なんとレッドブルが2回続けて1‐2という結果でした。特にヴェッテルは前戦・トルコGPの雪辱もあるのか2回連続のファステストを記録しました。

中嶋が2回目に4位も好調であるという表れでしょう。これまでノーポイントであっただけに今回は何が何でもポイントを取っておきたいところ。

レッドブル以上に驚くべきなのはフォースインディアのスーティル。2回目でレッドブルの後ろとなる3番手につけました。

さてPP予想といきましょう。

本命:ヴェッテル

対抗:バトン

要注意:ウェーバー、バリチェロ

フリー走行の結果からしたらヴェッテルが好調ということから本命にしました。ただ一筋縄でいかないのが予選。ここまで調子のいいバトンがPPを奪うという可能性も少なくないでしょう。

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さて話は変わりまして、FOTA(フォーミュラ・ワン・チームズ・アソシエーション)所属の8チームが今季限りでF1を撤退し、新シリーズを立ち上げるというニュースが飛び込んできました。

予想はしておりましたが、まさかこんな時期になるとはという思いです。

詳しい感想については後々ブログにUPいたします。

牡蠣礼讃

牡蠣礼讃 (文春新書) 牡蠣礼讃 (文春新書)
畠山 重篤

文藝春秋  2006-11
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牡蠣は「海のミルク」を呼ばれており、影響かが高いことはよく知られている。魚介類の好きな私にとっても牡蠣は好物の一つであるが、小さい頃は生牡蠣が食べられなかったという苦い思い出もある(確か小学校低学年の時だった)。
本書は三陸沖で牡蠣の養殖をしている人が世界の牡蠣と、自ら牡蠣漁師としての人生を綴った作品であり、知られざる「牡蠣」の謎についてこれでもかというほど詳しく書かれた一冊である。

第1章「Rの付かない月の牡蠣を食べよう」
「R」のつかないと言うことは「9〜12月以外」ということになる。「秋の味覚」の一つという考えのある私にとっては意外な響きなのかもしれない。
ここでは日本における食べごろは秋と言われており、夏場では産卵期や貝毒、食中毒により適さないといわれているが、本章では夏場でも食べられるという。種類によっては旬の違うものもあるのかもしれない。
後半では水産養殖場の現場について書かれており、牡蠣がどのようにして養殖で育っていくのかというのが興味深い。

第2章「おいしい牡蠣ができるまで」
第1章の後半からというべきだろうかと言いたいところだが、牡蠣が私たちの食卓に出されるまでの試行錯誤の歴史と牡蠣に情熱をかけた男たちの話についてである。
どの世界にもそういう話については多く取り上げられているのでここは割愛。

第3章「世界の牡蠣を食べる」
さて、牡蠣は世界中で食べられており、「オイスターソース」と呼ばれる牡蠣から作った調味料もあるほどである。
特にフランスではもう一つの本場と言われており、牡蠣を使ったフランス料理が多い。

第4章「知られざる「カキ殻」パワー」
おいしい牡蠣を食べた後カキ殻を捨ててしまう。
しかしカキ殻にはいろいろなものに使うことができる。本章では浄水作用があるため汚水浄化技術にも使われているという。

日本の食の中で「牡蠣」というのは切っても切れないものである。
本書は牡蠣の奥深さを知る一冊であった。牡蠣に興味がわいたのかというと、ただ単に深さを知っただけのことであるためこれ以上のことはない。

情報倫理の思想

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西垣 通 竹之内 禎

NTT出版  2007-05
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「情報倫理」という言葉は聞きなれないが、こういった時代だからでこそ知るべきだと私は考える。
「個人情報保護法」などの情報にまつわる法律は時代とともに続々とできているが、最も情報統制や保護について大きな役割を担うのが、個人の「モラル」、「倫理」というものである。
しかし「情報倫理」と言ってもどのような考えに至るのかというのは

第一章「普遍倫理への模索――解説にかえて」
「情報倫理」を考察する前にまず「倫理」の概念について議論を行っている。
ここ最近では「モラル」や「マナー」というような「倫理」「道徳」というのが関心を集めているという。最近では「学生のまじめ化」というのもトピックスに上がっていたところを考えると「一億総真面目」というような印象があるように思える。
本章では西洋倫理学と照らし合わせて考察も行っているが、時代の齟齬があってか限界についても突いている。

第二章「情報倫理の本質と範囲」
さてここから、情報倫理の思想について考察を行い始めている。
マクロの観点、ミクロな観点から様々な角度から考察を行っているが、この情報というのは一体どのような機能にあたるのかというのもなかなか興味深かった。

第三章「情報倫理学の存在論的基礎付けに向けて」
情報倫理における「存在論」というのがあるという。

第四章「倫理多元主義とグローバル情報倫理」
「倫理多元主義」というのはちんぷんかんぷんになる人がほとんどだろう。私もそうなので仕様がない。
「倫理における多元主義は「通約できない」複数の価値、アプローチ、規範的要求などのあいだで、相互に解消不能な差異として現れるものがあることによって始まる(p.146より)」
つまりいろいろな倫理観が重なり合って、その中から矛盾が生じることによって始まるというのが本章の言っていることなのかもしれない。

第五章「日本情報社会の倫理――ヴァレラの“身体化された心”への基礎情報学からの考察」
ここでは日本特有の仏教思想とヴァレラの「身体化された心」とともにIT革命から始まった情報化社会の倫理性について考察を行っている。

第六章「情報エコロジーとしての情報倫理学――デジタル還元主義を超えて」
ITの進化は非常に速く、様々な面においてデジタルの恩恵を受けているといっても間違いない。

情報化はさらに進みその中で、法律もしくは慣例による枠組みが形成されてきた。
しかし「情報倫理」は本書のあとがきにも書かれているとおり日本にはまだ浸透していないというのが現状で、考察に関しても文献が限られるというのが現状である。
情報化において様々な変化をしているのは間違いないのだが、日本は「モノ」に依存しすぎることにより「倫理」というものを置き去りにしたという風に考えられる。

1億稼ぐ!飲食店「週末」起業

1億稼ぐ!飲食店「週末」起業 1億稼ぐ!飲食店「週末」起業
高樹 公一

技術評論社  2007-09-20
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先日「実践! 仕組みづくりセミナー」の講師であった高樹公一氏の一冊である。
週末起業で飲食店を3店のオーナーであり、年商は本書では1億と書かれているが、現在では2億円にまで上るほどである。
本書はサラリーマンでありながら飲食店を営む「仕組み」について、自ら公開した一冊である。
2009年は「「仕組み」の年」。そう考えると本書はまさにうってつけである。

第1章「飲食業で成功したければ「週末飲食オーナー」を目指せ」
なぜ高樹氏が飲食店のオーナーになったのかというところから始まる。
あらかじめなりたかったのかというと本書を読む限り「やりたかった」というのは考えにくいのだが、家の事情(詳細は本書読んだり、セミナーに来た人であればわかる)により、のっぴきならない状態になり、飲食店のオーナーとなったという。
のっぴきならないところからのスタートであり、さらに多くの試練に直面しながらも、「仕組み」を形成していった。
「仕組み」はいったん作れば後は自動的に儲かるものであるが、それまでは血のにじむような努力と苦労がなければ作ることはできないと悟った。

第2章「飲食店経営の魅力とは」
ここでは飲食店のメリットについて書かれている。
飲食店というと、競争がシビアで儲けも厳しいというイメージがあるが、本章ではそれを払しょくする役割を担っているのだろう。

第3章「週末飲食オーナーになろう」
週末飲食オーナーになるためにはどうすればいいのかというのがこれから伝授していく。

第4章「法人化を検討しよう」
ここは法人化についてである。法人化をするといろいろなメリットがあるのだが、法律論とあわせてもっと知りたいと思ったところである。

第5章「開業資金を準備しよう」
開業資金とくると銀行から融資を受けるか、はたまた企業の社長のもとへ投資を懇願するかという手段を思い浮かべるが、開業するための効率的な、資金調達方法についても少しであるが紹介されている。

第6章「自分に合ったフランチャイズを探そう」
フランチャイズ(以下:FC)の仕方にもいろいろあるという。加盟へのプロセスについても詳しく書かれていたのだが、FCについては形態により複雑なところもあるので一筋縄ではいかないと考えてしまう。いろいろなFCがあるのだから。
しかしFCのことに関してさわりだけであったなら本章は最適である。

第7章「開店の準備をしよう」
開店の準備である。
両親が喫茶店を経営していたことがあってか、保健所に関する手続きは非常に分かりやすい。
他にも保険や雇用に至るまでの手続きというのもあるので大変である。

第8章「収入を増やそう」
収入を増やすのは飲食業界のみならずFCではシビアなものとなっている。特にFLR(FoodCost, LaborCost, Royalty)というのがネックになることが多い。

第9章「計数管理でコスト意識を高めよう」
飲食業は特に大事なようであるが数字、特に利益やコスト意識を店員に植え込ませるかというのもカギになる。BOOKOFFという大型古本チェーンではほぼすべての店舗に財務諸表が置かれており、会社の利益といった数字意識が徹底されているという。
強いFCほど数字管理が一人一人ちゃんとしているところであると窺える。

第10章「多店舗化と店舗販売でさらに儲ける」
FCなので店舗展開戦略も大事になってくる。

飲食店起業、FC起業の仕組みと高樹氏自身の体験談というのが満載の一冊である。
しかしこの「週末飲食オーナー」は本書を超えて、何と応援サイト「週末飲食オーナー倶楽部」を開設しており、6月に大幅リニューアルとなった。飲食店を起業したい方にはぜひお勧めのサイトである。

えんぜる―夢丸新江戸噺

えんぜる―夢丸新江戸噺 えんぜる―夢丸新江戸噺
三笑亭 夢丸 大友 浩

水曜社  2006-10-25
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噺家の三笑亭夢丸が公募落語大賞にて入賞された作品を演目にかけたという「夢丸新江戸噺」を収録した一冊である。
本書のそでに解説は書いてあるが、「夢丸新江戸噺」は古典落語の保護と創成を目指すために設けられた公募対象である。2001年から始まり、今年で8年経つ。
「夢丸新江戸噺」自体は初めて拝見することになるが、本書とともにCDも聞いてみたくなる(出回っているので買えないことはない)。
本書は10席取り上げられているが、江戸の風と味があるのだが、どこかしらか現代の感じもぬぐえない新しい「江戸落語」「古典落語」というような感じだったというのが率直な感想である。

<小桜>
吉原を舞台にした噺だが二人の関係のもどかしさが非常にくすぐられる噺だった。

<こころもち>
こちらは番頭と若旦那だけという不思議な噺。人情というか、商売のアドバイスというかその分別は付きにくい。とはいえ江戸噺の中では異端な噺といえる。

<昼神様>
「死神」という有名な噺をもじったのだろうか。日本には「八百万」といわれるほどたくさんの神がいるものだから、修行中という神様もいるのかもしれない。

<夢の破片>
「船饅頭」は江戸の海辺で売春をした私娼(公に許可を得ていない娼婦のこと)といわれているが、本書で上方の風俗だということを初めて知った。
そもそも江戸落語においても「船饅頭」はあまり聞かないため、女性が際立った噺の中でも非常に珍しく、かつ面白い。

<いろがたき>
こちらは実話をもとにした噺である。江戸の百姓と地主と若侍のドタバタ噺と言うべきか。

<椿の喧嘩>
いくつかの噺に出てくる「甚五郎」モノである。「甚五郎」というと本名は左甚五郎であり、実在した人物であり、伝説にも残る彫刻職人である。

<蛙の子>
「蛙の子は蛙」ということわざがあるのだがこの噺もまさにこれのことを言っているのかと考えてしまう。
しかし親子は親子であるが、親子の仲睦ましさを垣間見させる噺であり、落語でありながら心温まる形に出来上がっているのが凄い。親子連れの方々にこの話を聞かせたらどのような影響を与えるのだろうか知りたいところだ。

<ちぎり>
漢字で書いたら「契」というのだろう。
「契」というと男なもので女性との交わりといった邪なことを考えるのだが、本来の意味は「約束事」というのを一文字で表したものである。「契約」というのがいい例だろう。
この噺も小さいころから結んだ「契」を頑なに守ってきた男の物語である。本書でも紹介されているのだが、ある種「紺屋高尾」に似ている。

<大公望>
落語の演目の中には間男噺とう、いかにも「R-18指定」が出るような噺もある。ちなみに戦前の時に禁演落語に指定され、自粛対象とされた。戦後禁演が解除され今でも寄席やホール、CDなどで聴くことができる。
本書はそういった間男噺ではなく、あくまで2人の間の人情噺である。

<えんぜる>
最後は本書のタイトルである「えんぜる」。言葉の味わいが最も引き出ている噺である。これも人情噺ではあるが、どちらかというと「子は鎹(「子別れ」の下)」に近いものである。

本書は以上の10席がおさめられており、どれも珠玉の噺である。私としては本書でも十分堪能できるのだが、欲を言うと本書はCDを聞きながら読み進めていくと、もっともっと味わい深く読むことができるのではないかと思う。そう考えてみたら本書は「一石二鳥」なのかもしれない。

地上にて

地上にて 地上にて
草風夏五郎

光文社  2009-05-21
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著者の「草風夏五郎」という名前自体聞いたことがない人が多いだろう。
しかし「辻内智貴」という名前であれば聞いたことがある人はいるだろう。
実は本書は辻内智貴氏が昔の筆名「草風夏五郎」という名で徒然に書いた、架空の講演録である。
今から20年ほど前、ちょうど平成になって間もない時から書き始めたものである。
本書の前書きには担当編集者が書いており、本書の原稿、20年前に書いた原稿なのでセピア色に変色したものであったという。
辻内氏の本は私自身読んだことがない。「草風夏五郎」といった名前も当然ない。
そんな私が本書を読んでみた。

Ⅰ.
本書は大きく分かれると2部構成になっている。
ここでは「文明」「経済」「採算」「余白」「技術」「正負」「絶対」「幸福」についての講演である。
現在では何でもある時代であり、経済も傾きかけたとはいえど「経済大国」として名を馳せている日本。しかしその中で日本人として、はたまたは自分自身としての「正負」や「幸福」というものは何なのかというところの本質を突いている。

Ⅱ.
著者曰く、ここからが本論になっているという。
ここでは「生命」「宇宙」「途上」「時空」「遺志」「意味」「目的」「運動」「弱者」「認識」「存在」「故郷」「太陽」「希望」が紹介されている。
人間としての生き方だけではなく、地球上にあるあらゆるもの、いわゆる「森羅万象」を語っている。

結論として本書の冒頭に「本書は、究極の「生き方・マニュアル本」です。」と編集者が主張しているが、まさにその通りである。
徒然に書き残し、公に出てくるまで約20年、まるで熟成されて最高の形で世に出てきたといったという方が適当なのかもしれない。
それだけあって本書の言葉は穏やかでありながらも刃が自らの胸元にぐさりとくる。
そして読了後はそのぐさりときた穴にぽっかりと開いたまま考えさせられてしまう。
人間が生きていく本当の在り方を知ることのできる一冊である。
本書はそれを知る最高の一冊であるといっても過言ではない。

『出逢いの大学』特別講座 vol.3 感想

昨日はちばともさんこと千葉智之氏が主催する「出逢いの大学」に参加いたしました。

第1回第2回に引き続きの参加ですが、いつも素晴らしいセミナー&懇親会が魅力です。

Ⅰ.原尻淳一

テーマは「リーディング・ライブ」。「出逢いの読書術」ということなので原尻流の読書術について講演されました。

詳しい内容については……原尻さんのブログにアップされているとおりです。

Ⅱ.千葉智之

ちばともさんは小さいころから読書好きだったということを明かしました。

子どものころに読んだ本の中でちょっとしたクイズも出題されました。

私もこれについて回答しましたが、セミナー終了後に調べてみたら間違いだったことに気づく始末(汗)。

Ⅲ.トークセッション

原尻さんの「実読」、ちばともさんの「楽読」の違いと、両者が行っている読書の共通点、そして興味についてのアツいトークセッションでした。

懇親会でも読書など様々なことについて盛り上がり、大盛況のまま終了。

刺激的なセミナー&懇親会でした。

「出会いの大学」学長のちばともさん。客員教授の原尻さん。そして、今回のセミナー及び懇親会で名刺交換をしてくださった方々、ありがとうございました!

ビジネスマスター会(22:56追記)

昨日は「知識をチカラに」で有名なこばやしさんの「ビジネスマスター会」に参加いたしました。

内容に関しては触れることはできませんが、「継続」に関してディスカッション方式の勉強会でした。

仕事の関係で、少し遅れての参加でしたが、参加者の中には…カールさんが。。

こばやしさんやカールさんらとのディスカッションは初めてでしたが、色々な意見や思いをいうことができ、さらに勉強になりました。

非常に密度の濃い会でした。

こばやしさん、一緒にディスカッションしてくださったみなさんありがとうございます!

記憶 脳は「忘れる」ほど幸福になれる!

記憶 脳は「忘れる」ほど幸福になれる! 記憶 脳は「忘れる」ほど幸福になれる!
前野隆司

ビジネス社  2009-03-07
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「記憶力」というのは生活全般でなくてはならないものである。当然記憶力があればある程良く、あらゆるもの(こと)を早く・長く記憶できるかという夢の研究もおこなわれているほどである。
しかし「完璧に記憶できる力」が身についたとしたら本当に幸せだろうか。私は「幸せではない」と答える。というのは記憶といっても言葉の意味を覚えることや幸せな出来事ならまだしも、不幸な出来事や今にも忘れたい出来事なども記憶に残ってしまい、その呪縛に苦しめられるからである。
それを解消するために人間には「忘れる」という力が備わっている。本書はその「忘れる」について着目している一冊である。

第一章「記憶とは何か?」
記憶というと、用語の意味や言葉の意味に絡んで記憶を植え付ける「意味記憶」、自身の体験、もしくは物語から受け付けられる「エピソード記憶」、イメージトレーニングや反復練習によって受け付けられる「非宣言的記憶」に分かれる。ここでは定義づけと役割といったところで、他の「記憶論」と何ら変わりがない。

第二章「スキルの記憶・学習のメカニズム」
ここでは「非宣言的記憶」に特化したところである。たとえば反復練習をするときに自然と型が身につく、すなわち体で覚えることによって身につけるというのが「非宣言的記憶」であり、「スキルの記憶」である。
これはスポーツに限らず楽器や学習でも同じことが言える。もっとも「記憶する」「覚える」というのが最も意識的になりやすいのもこれであるため本書ではここの記憶について強調されているのが窺える。

第三章「エピソード記憶と意味記憶は何のためにあるのか」
では、エピソード記憶と意味記憶は何のためにあるのだろうと考える。
ここからいよいよ本書の本題となる「忘れる」が入ってくる。
人の名前を思い出す、もしくはいろいろなシーンや意味について記憶したけれど忘れてしまうということを説明している。
私も記憶力に関してはあまり自信がない。
ただ悲観してしまっては本書の意味が成り立たない。本章には珠玉の言葉がある。
「記憶は忘れるためにある(p.168より)」
人間の記憶には限界がある。物事を記憶していくたびに何かを忘れておかなくてはいけないようにできている。

第四章「幸福と忘却の関係」
臼井由妃氏の「大きなゴミ箱を買いなさい」で言ったこと、養老孟司氏の「バカにならない読書術」と被るかもしれないが、一つ知っていく犠牲として一つ忘れるようにできている。
これを「知の循環」という。
一つ知ったら何か実践をするというのもまた「知る」ということの一つであるが、それを犠牲にするためには何を忘れるか、何をやめるかということを考える必要がある。
「知る」というのは未来永劫固定されているものではない。血の流れ、川の流れと同じく循環するものである。

「忘れる」というのが「悪」、もしくはそれに近いものとなってしまっている一般論であるが、本書はそれに一石投じたようなものであった。「忘れっぽい人」や「覚えられない人」、「よく忘れる人」という人は必ずいる。その人に勇気づけさせられ、記憶力のある人でも、「知る」「記憶する」というのは一体何なのかというのをあらためて考えさせられる絶好の1冊である。
「記憶力」ばかりに注力している人にはぜひ薦めたいものだ。

チームビルディング・ファシリテーション講座

昨日は「している株式会社」の「チームビルディング・ファシリテーション講座」に参加いたしました。

先の某パーティーにて、そのことを知り、思わず参加いたしました。

ゲーム感覚で「ファシリテーション」や「チームビルディング」を体感するというユニークなセミナーです。

やった内容については触れることはできませんが、

チームとは一体何なのか?
目的意識とは一体何なのか?
組織を動かす、もしくは一員であるうえで何が大切なのだろうか?
「コミュニケーション」とは何か?
「協調性」とは何か?

というのを楽しみながら、考えさせられました。

コミュニケーション研修や、リーダーシップ研修といったものを従来の座学形式ではなく、本当にグループワーク・チームワーク中心の内容でした。

ご紹介くださった徳井社長、講師の長尾さん、そして共にワークを行った方々、本当にありがとうございました!!

余談:この講座ですが今月末、及び来月もおこなわれるそうです。

http://item.rakuten.co.jp/teambuilding/c/0000000119/

「騙された」と思って、参加されてみてはどうでしょうか。

本では学べないコミュニケーションやファシリテーション、チームワーク、そして何よりも「チームビルディング」を楽しみながら学ぶことができます。

今すぐできる! ファシリテーション

今すぐできる! ファシリテーション (PHPビジネス新書) 今すぐできる! ファシリテーション (PHPビジネス新書)
堀 公俊

PHP研究所  2006-11-18
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本日もまた自分の体験ネタとなってしまうのだが、SEの仕事で多く時間を割かれるのがレビューなどの会議ものである。特に議題は定められているとは言っても「ああでもない」「こうでもない」といった議論になれば、白熱はするものの、時間を忘れてしまうほどとなれば困りもの。さらには意見の一点張り、堂々巡り、脱線しまくりの会議もよくあった。
さて、それを防ぎ会議を正しい方向に持って行かせる人こそ「ファシリテーター」であり、本書のタイトルである「ファシリテーション」である。
「ファシリテーション」をものすごく簡単にいえば「交通整理役」というべきだろう。
本書は会議のまとめ役、進行役を担う「ファシリテーション」の極意について伝授した一冊である。

第1章「「ファシリテーション」が会議を変える!」
ここでは「ファシリテーション」の良さと定義、そして役割について書かれている。非常に分かりやすく解説されており、「ファシリテーター」や「ファシリテーション」に抵抗感をもつ方でもこの章からみて緊張感を解きほぐせる。
ファシリテーションの意味がわかっており、具体的な方法について知りたいという人であれば本章を読み飛ばして第2章に行った方がいい。

第2章「効果的なチームを作るためのフレーズ」
「ファシリテーション」に課される責務として「会議を円滑に進めること」があげられる。そうさせる手段の一つとして「役割付け」「空気作り」というのがある。本章以降様々なケースに分けて珠玉のフレーズを紹介していきながら、ファシリテーションの極意を与えるというのが本書の役目といえる。

第3章「多様な意見を引き出すためのフレーズ」
本書の役目を知ったからには、会議の場で実践をしてみようといってもやらせてくれないところもあるため、ファシリテーター候補に任せるということも本書の役立つ一つの手段といえるだろう(「買わせる」というのもまた一興)。
会議なのでいろいろ意見がとびかう。その中でいろいろな意見が飛び交うというのもあるだろう。その引き出し役も「ファシリテーター」の役割である。

第4章「論点を整理して絞り込むためのフレーズ」
意見が飛び交ってくると自然に対立、脱線という意見が飛び交う。この2つは会議においての悩みの種といえる。
「ファシリテーター」は進行役であると同時にこう言った「交通整理」という役割に大きな手腕が問われるようになる。空気をよくしながら、議論を正しい方向に持って行かせる。ときには時間にも気を使うなど、気苦労するところも多いように思える。しかしそれをやっていくことこそが、「ファシリテーター」の醍醐味と言えるだろう。

第5章「みんなが納得する結論をまとめるためのフレーズ」
いよいよ結論である。会議の中で結論に至ることもあるが、結論のあと一歩で横槍を入れたり、決定を渋ったりする人もいる。では結論に持っていかせるためにはどうするか、導かせるためにはどうするかというのが本章で書かれている。

第6章「ピンチ! に役立つ“とっておきの”フレーズ」
いかに優れた「ファシリテーター」でも、所詮は人間の行うことである。未知のケースというのはごまんとある。そういった時のフレーズというのも紹介している。
おそらく本書の中で最も重要な要素を占めているように思える。「ファシリテーター」の役割には私は1・2回しか回ったことがないが、想定しなかった危機に直面するというのが何度かあった(社会人になる前の話であるが)。その時にはグダグダで終わってしまったり、延々と会議が長引いてしまったりということがあった。
そういった状況下で本章のフレーズはどれも珠玉である。私もぜひみならう。

「ファシリテーター」の世界というのをあらためて知り、かつその醍醐味を知ったが、中でもピンチからの脱出のフレーズはなかなか興味深かった。これを知ったら、「ファシリテーター」の役割だけではなく、会議がもっと面白くなるだろう。

夢をかなえる話し方 人生を変える5つの習慣

夢をかなえる話し方 人生を変える5つの習慣 夢をかなえる話し方 人生を変える5つの習慣
菊原 智明

エンターブレイン  2009-04-22
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話し方という本はamazonで検索しただけでも約1,500件存在する(和書のみの調べで)。
この中で自分にあった話し方、もしくは至高の話し方というのを探すだけでも数日、数カ月はかかることだろう。
本書もまた約1,500冊もある話し方の本の一つであるが、著者自身極端な「あがり症」に苦しめられ約7年もの間営業成績は下から数えた方が早いというほど散々たるものであった。そんな著者が突如として4年連続営業トップ、さらには独立をし年間90回以上の講演もこなすほどにまで変貌を遂げた。その秘訣は、口下手やあがり症なりの「話し方」にしたことである。
本書はそういった人のため、そして夢をかなえるにはどのような話し方をしたらよいのかということが66のルールとしてまとめられている。ひとつひとつにチェック欄があるため読んでからすぐ実践という形にしやすいようにできている。

第1の習慣「準備する」
これはあくまで自分が体験したことであるが、「準備」というのは必要である。特に会社員の場合は上司に報告・連絡・相談をする、他社へは商談や提案を行うといったことをするためには話す要点を絞りつつ簡潔に話すことが必要とされている。私は入社当初、なし崩しで話すことが多く「あなたの言いたいことが分からない」とよく言われた。
簡潔に話すこと、そして自分の考えを整理することによって、間延びやフィラー(「あー」や「えーっと」といったもの)もなく、歯切れもあり気持ちの良い話し方ができるという。

第2の習慣「出会う」
「準備」ができたらいよいよ実践、っていっても「準備」の時点で実践例がいくつも存在するが。
ここでは「第一印象」における話し方である。特にセミナーや交流会に足を運ぶことの多い私にとっては「出会い」の連続であるため非常に役立つ内容であった。

第3の習慣「人に好かれる」
人の話に腰を折ったり、ネガティブな話ばかりする人というのは結構いる。しかしそれをやってしまっては人に好かれるということはほとんどない。
では「人に好かれる話し方」というのは何なのか、
「マイナスな時には慰める」
「謙遜な人には、そんなことないですよ!といった「明るい否定」を言う人」
「「おめでとう」といえる人」
他にもいろいろあるのだが、嘘だと思って実践してみるといい。世界が変わる。

第4の習慣「話さない」
「コミュニケーション力」とは一体何なのか。
大体の人であれば「話す力」という人が多いことだろう。
しかし「話す」ことばかり意識が言ってしまい、「聞く」ということをおろそかにしてしまっては元も子もない。
「コミュニケーション力」の根幹たるもの。それは「きく」力である。
これは「聞く」もあれば、心から「聴く」、質問するの「訊く」というのもある。機転の利いた話し方の「利く」というのもあるかもしれない。
誰かが前ふりしたときは、自分に振られるまで話さない。話すぎない。聞きながらリアクション上手になることもコミュニケーション力であると。
「コミュニケーション」は奥が深く、一生修行也。

第5の習慣「応用する 今から使える簡単テクニック10」
最後は総まとめというよりも簡単テクニックとして10個あげている。言い方から印象、話のネタから約束に至るまで「話す」ことについては縦横無尽といったところである。

著者自身の体験談を例題として扱っているのが多く、どれも実践できるものばかりである。そして文章も非常に暖かく、「ハートフル」の印象が強かったのも本書ならではである。
「文章」と「話」に込められる暖かさと思いというのがひしひしと伝わる一冊であった。

迷走する資本主義 --ポスト産業社会についての3つのレッスン

迷走する資本主義 --ポスト産業社会についての3つのレッスン (社会思想選書) 迷走する資本主義 --ポスト産業社会についての3つのレッスン (社会思想選書)
ダニエル・コーエン 林 昌宏

新泉社  2009-03-24
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これまで多くの国が「資本主義」によって経済を支えてきた。しかしその資本主義は決して安定したものではなかった80年前の世界恐慌でも「社会主義」や「共産主義」といったイデオロギーが隆盛し、のちの第二次世界大戦や冷戦にも影響を及ぼした。
2008年末から始まった「100年に一度の恐慌」といわれるものはこの「資本主義」の在り方にどう影響を及ぼすのか、ポスト資本主義、ポスト産業社会として何があるのだろうか、なぜ「資本主義」は迷走をするのだろうか、それを本書が解き明かしている。

レッスン1「急変の時代」
昨年の秋ごろから景気は急速に減退した。「かつての世界恐慌と同じ」というような意見をもつ人もいるかもしれないが、そもそも社会の仕組み自体が違っている。たとえば今日では「web2.0」と呼ばれるに久しいが、ウェブの発展に伴い情報の飛び交うスピードが飛躍的に速くなったこともまた急速に経済が減退した要因の一つのように思える。

レッスン2「新たな経済と世界――グローバリゼーション」
次は新たな経済の在り方についての考察である。
ここではグローバリゼーションということが言われている。
よくTVの討論番組や社会本では「グローバリゼーション」といわれているが果たして何なのかということをちょっと解説した方がいいだろう。
「グローバリゼーション」は直訳したら「地球規模」となる。国立国語研究所の言い換え案では「地球規模化」という表現にした方がいいとしている。私としてはこの案で賛成である。というのも「地球規模」によって手を取り合って平和を気付きあげていこう、協力をしていこうというものである。経済のスタイルもまた手を取り合っていこうというのがこの「グローバリゼーション」の考えからである。
本書では19世紀にも「グローバリゼーション」というのが存在したといわれており、今日のそれと一緒という考えをもっているようである。ただ私の稚拙な歴史観でぬぐえない点があるのは19世紀というと欧米列強の時代である。欧米諸国の弱肉強食の論理によるものが非常に強い。武力でもって弱国をねじ伏せるというような構造による「グローバリゼーション」なのかと考えてしまう。今日だと、今度は言論やふるまいによる駆け引きというのがものを言っているように思える。特に話し合いによる解決といったものが積極的に行われ、途上国間では戦争がおこなわれているとはいえ先進国では目立った戦争はほとんどない。そうなると「話し合い」や「競技による駆け引き」といったものが重視され、それに屈するかどうかのパワーゲームがあるという考えも可能である。

レッスン3「新たな社会モデルの模索」
では、新しい社会の在り方はどうなるのか。アメリカで活躍しているニュー・エコノミー(非物質的産業分野)が主役となるのではないかというのを本書では主張している。確かに昨今の「Web2.0」、その開発のほとんどがアメリカだということを考えると「形のないサービス」というに強みがある。ものも飽和化が進んできていることを考えると、新たな「サービス」というのに需要が増してくる。アメリカは斬新なものを作り上げやすい環境にあることから今日でも経済大国といわれ続けているのだろう。

「資本主義」に関して疑問を呈したり、もう廃れたのではないかという意見の本はここにきて非常に多く出回るようになった。昨年秋から始まった恐慌は長らく続いた資本主義に影を落としていったのは間違いない。しかし腐っても資本主義である。80年前の恐慌でも資本主義を否定し新しい「イデオロギー」ができたとしても「資本主義」は様々な変化を遂げながら維持し続けてきた経緯がある。
長く続くものは「ただ維持し続ける」のではなく、「変化をしながら維持し続ける」のである。

F1 トルコGP もう誰にも止められない!バトンがトルコを制し4連勝!!

結果は以下の通り(GPUpdate.netより)

Pos.ドライバーコンストラクターズTyresTime
1 J・バトン ブラウンGP 1:26:24.848
2 M・ウェーバー レッドブル + 6.714
3 S・ヴェッテル レッドブル + 7.461
4 J・トゥルーリ トヨタ + 27.843
5 N・ロズベルグ ウィリアムズ + 31.539
6 F・マッサ フェラーリ + 39.996
7 R・クビサ BMW + 46.247
8 T・グロック トヨタ + 46.959
9 K・ライコネン フェラーリ + 50.246
10 F・アロンソ ルノー + 1:02.420
11 N・ハイドフェルド BMW + 1:04.327
12 中嶋 一貴 ウィリアムズ + 1:06.376
13 L・ハミルトン マクラーレン + 1:20.454
14 H・コヴァライネン マクラーレン + 1 laps
15 S・ブエミ トロロッソ + 1 laps
16 N・ピケ・ジュニア ルノー + 1 laps
17 A・スーティル フォースインディア + 1 laps
18 S・ボーデ トロロッソ + 1 laps
Did not finish
19 R・バリチェロ ブラウンGP + 11 laps
20 G・フィジケラ フォースインディア + 54 laps

「オイ!!フジテレビ!!なんだこの「F1天気予報」は!!
突っ込みどころ満載ですよ!」
と言いたくなるほどでした。放送開始から突っ込みどころ満載でしたねぇ。

戯言はここまでにしておいて、バトンが4連勝、今季6勝目でした。ここまでで逃したGPはヴェッテルが制した中国GPのみで残りは全部優勝。当然独走態勢で、後半戦に入ったところでチャンピオン決定といったところかもしれません。

一方チームメートのバリチェロは散々でした。スタートでトラブルにより順位を大幅に落とし、途中でスピン、そしてリタイアとなってしまいました。

ドライバーの腕の差というよりもマシンの境遇の差というべきでしょうか。

コンストラクターズランキング2位のレッドブルは2-3フィニッシュ。ウェーバーは危なげないレースでしたが、PPのヴェッテルが9コーナーでのミスによりトップの座を明け渡す結果となりました。

トヨタ勢はトゥルーリが4位、グロックが8位と前線の雪辱を晴らしダブル入賞。欲を言えば次こそ初優勝と願うばかりです。

トルコ4連覇を狙ったマッサは6位。マシンがあまり良くなかったようです。序盤は勢いがあったんですがね、途中から上位陣に突き放された感が強買ったように思えます。

不安(フェラーリ16年ぶり未勝利)が現実味を帯びてきそうです。

中嶋はピットミスが響き12位フィニッシュ。チームのミスが大きく響いてしまいました。ただ、中嶋自身は好調をキープしているので次戦では初ポイントを目指してほしいものです。

次戦は2週間後!イギリス・シルバーストーン!!

実践!「仕組み」作りセミナー Vol.2 感想

昨日は荒濱一さんと高橋学さん。2人合わせて「仕組みブラザーズ」主催の「実践! 「仕組み」作りセミナー vol.2」に行ってきました。

前回に引き続きの参加ですが、今回は「飲食店経営」「アフィリエイト」で「仕組み」を作られた人が講師となって今回は、

「仕組み思考」

というテーマでした。

第1部 仕組みブラザーズ(荒濱一&高橋学

前回は「仕組み作り」基礎編でしたが、今回は「仕組み思考」の入口という内容でした。

相変わらず荒濱さんの「Just do it!」の切れは抜群でした。

第2部 高樹公一

今回の講師陣の中で一番聞きたかったのは高樹さんの講演でした。一昨年出された本を読んで参加いたしましたが、たとえばこの「仕組み」を作ったきっかけやFCでの苦難など、外では話せないような内容ばかりでしたが、高樹さんの飲食にまつわるこだわりと週末起業に対する思いというのが伝わった講演でした。

第3部 古澤暢央

こちらはアフィリエイトについて…というよりも、まず「行動」ということを強調していた講演でした。

アフィリエイトで稼いだというよりも、「行動」と「SEO」対策について高いテンションと押しの強さ、そして抜群の説得力で空気をどんどん、「古澤ワールド」に引き込ませ、時間をおしてしまったのを忘れさせるような講演でした。

懇親会でも、他の参加者が持っている「仕組み」についてまさに「目からウロコ」でした。

今回このセミナーを主催してくださった荒濱さん、高橋さん、講師の高樹さん、古澤さん、そして名刺交換をしてくださった方々、ありがとうございました!!

F1 トルコGP ヴェッテルがブラウンGPを抑え今季2回目のPP そして優勝予想

あ結果は以下の通り(GPUpdate.netより)。

Pos.ドライバーコンストラクターズTyresTime
1 S・ヴェッテル レッドブル 1:28.316
2 J・バトン ブラウンGP 1:28.421
3 R・バリチェロ ブラウンGP 1:28.579
4 M・ウェーバー レッドブル 1:28.613
5 J・トゥルーリ トヨタ 1:28.666
6 K・ライコネン フェラーリ 1:28.815
7 F・マッサ フェラーリ 1:28.858
8 F・アロンソ ルノー 1:29.075
9 N・ロズベルグ ウィリアムズ 1:29.191
10 R・クビサ BMW 1:29.357
11 N・ハイドフェルド BMW 1:27.521
12 中嶋 一貴 ウィリアムズ 1:27.629
13 T・グロック トヨタ 1:27.795
14 H・コヴァライネン マクラーレン 1:28.207
15 A・スーティル フォースインディア 1:28.391
16 L・ハミルトン マクラーレン 1:28.318
17 N・ピケ・ジュニア ルノー 1:28.582
18 S・ブエミ トロロッソ 1:28.708
19 G・フィジケラ フォースインディア 1:28.717
20 S・ボーデ トロロッソ 1:28.91

ヴェッテルが中国GP以来のPPでした。ブラウンGPに太刀打ちできる唯一のドライバーといってもいいでしょう。何せ後ろにはブラウンGPに囲まれる状態(2-3)ですから、決勝ではブラウンGPをいかにして抑えるかというのがカギとなりそうです。

トゥルーリが5番手に食い込み、トヨタ勢の意地を見せました。決勝ではレッドブルとブラウンGPにどこまで食いついていけるかというところです。

フェラーリ勢が復活したとはいえ、優勝するにはハードルが高いところ。特にトルコ・マイスターのマッサは7番手という非常に苦しいポジションからのスタートとなりました。

フリー走行で絶好調だった中嶋ですが、Q3の壁はやはり厚かったというしかないでしょう。ただ1発の早さはあるので決勝ではぜひポイント獲得を、と願うばかりです。

さて優勝予想と行きましょう。

本命:バトン

対抗:ヴェッテル

要注意:バリチェロ、マッサ

1コーナー勝負となりそうです。それ次第によってはバトンにもヴェッテルにも、バリチェロにも、ウェーバーにもチャンスがあります。

マッサは1コーナーでどれだけ抜けるか、そしてピット戦略という形で優勝をもぎ取るという形になると思います。

F1 トルコGP フリー走行3回目結果

結果は以下の通り(GPUpdate.netより)

Pos.ドライバーコンストラクターズTyresTimeLaps
1 F・マッサ フェラーリ 1:27.983 26
2 J・トゥルーリ トヨタ 1:28.022 21
3 T・グロック トヨタ 1:28.094 23
4 中嶋 一貴 ウィリアムズ 1:28.122 19
5 R・クビサ BMW 1:28.320 20
6 R・バリチェロ ブラウンGP 1:28.332 21
7 J・バトン ブラウンGP 1:28.360 19
8 N・ロズベルグ ウィリアムズ 1:28.364 19
9 K・ライコネン フェラーリ 1:28.415 16
10 S・ヴェッテル レッドブル 1:28.451 18
11 N・ピケ・ジュニア ルノー 1:28.503 15
12 L・ハミルトン マクラーレン 1:28.563 19
13 M・ウェーバー レッドブル 1:28.678 18
14 N・ハイドフェルド BMW 1:28.715 19
15 H・コヴァライネン マクラーレン 1:28.738 19
16 A・スーティル フォースインディア 1:29.050 18
17 S・ボーデ トロロッソ 1:29.076 19
18 S・ブエミ トロロッソ 1:29.167 21
19 F・アロンソ ルノー 1:29.261 15
20 G・フィジケラ フォースインディア 1:29.421 17

モナコ・マイスターの意地が出たか、マッサがファステストでした。

トヨタ勢、そして中嶋が続くという結果からみると日本勢が頑張ってくれるのではないかと期待できるかもしれません。

勝つと決めた者だけが勝つ―ビジネスを成功に導く38のメッセージ

勝つと決めた者だけが勝つ―ビジネスを成功に導く38のメッセージ 勝つと決めた者だけが勝つ―ビジネスを成功に導く38のメッセージ
浜口 直太

インフォレスト  2008-05
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浜口直太氏といえば日本を代表するコンサルタントとして、数多くの著書を出版しており、今年の2月で50冊となった。
浜口氏のブログにおいても珠玉の言葉がたくさんあるのだが、本書もそういった言葉が38個おさめられている。

<行動>
本書においても、ブログにおいても「行動」についての名言は数多くある。成功するためにはとにもかくにも「動く」「行動する」ということが大切といわれている。考えたり、知見のみの「知っている」ではなく、そこから自分で検証をするという「している」というのに代えていく必要がある(「あるCM」と同じように思えるがそれはご愛嬌ということで)。

<挑戦>
四字熟語に「七転八起」という言葉があるとおり、どんなに失敗しても、どんなに退けられようとも自分を信じて立ち向かっていくことを言っている。
その中には「フィードバック」というのも大事になってくるが、それは枝葉の葉に当たる部分である。

<勇気>
苦難に立ち向かう勇気についての言葉を集めている。苦難が多ければ多いほど人は成長できるし、壁にぶつかればぶつかるほど今までわからなかった力に目覚める。
珠玉の言葉を見ていきながら、ふと、ある歌を思い浮かべた。
「アンパンマン」で有名な、やなせたかしが作詞した「勇気のうた」である。
小学5年生の時にうたった歌であるが、荘重な感じでとても小学生に理解できないような歌詞であるが、あれから12年間ずっと勇気を振り絞るとき、苦しい時には必ずこの歌詞を思い浮かべていた。

<信念>
「何のため」「誰のため」
論理的なもののようであるが、実はこの2つには魂が宿っている。
自分がやっている目的は何なのか、どういった動機でやり続けているのだろうか
それを忘れずに苦難という山に立ち向かう。感謝と苦労としあわせとをもって登り続ける。
そして頂上にたどり着いたときに今までの苦しみを忘れることができる。

<成功>
「成功」の定義については人それぞれであるが、それをなし得るためには努力や継続によって導かれる。

<使命>
「自分に勝つ」
それは弱虫になっている「自分」に打ち勝ち、たゆまずに力をつけていくことである。

<幸福>
「幸せ」や「幸福」というのは一言では言えない。
意味合いが十人十色のごとく、バラバラであるのだから。
しかし人それぞれに遭った幸せを見つけ、それに向かって願い、邁進していけば必ず叶う。たとえ畦道、獣道というような道を歩もうとも。

数多くの修羅場や問題に直面したことによってこれらの珠玉の言葉達には段違いの重みがあるように思える。
浜口氏のブログにも本書で書ききれなかった珠玉の言葉がたくさん書かれている。道に迷った時、苦難に遭った時には最適なカンフル剤となるだろう。

F1 トルコGP フリー走行1・2回目結果 そしてPP予想

モナコが終わってもF1界は波乱含み。FOTAが来シーズン選手権見送るかと思いきや全チームがエントリーをしました。モズレーの策中にはまったのかどうかというのはそれは置いといて。

来年から新たに3チームエントリー枠が増えるそうで、もうすでにエプシロンやスーパーファンドなどいくつかのチームがエントリーを明言しました。

来シーズンの動きも強いですが、今シーズンもまた波乱含み。

誰も予想していなかったブラウンGP、特にバトンは6戦5勝と大暴れ、残りの1戦はレッドブルのヴェッテル。マクラーレンやフェラーリは優勝しておらず、前戦でやっとライコネンがポディウムというくらい。

サプライズなシーズンも今回で7戦目。トルコ・イスタンブールパークで戦いの火蓋は切って落とされます。

さてフリー走行1・2回目の結果は以下の通りです(GPUpdate.netより)。

1回目

Pos.ドライバーコンストラクターズTyresTimeLaps
1 N・ロズベルグ ウィリアムズ 1:28.952 24
2 L・ハミルトン マクラーレン 1:29.263 23
3 J・トゥルーリ トヨタ 1:29.271 26
4 S・ヴェッテル レッドブル 1:29.337 18
5 F・マッサ フェラーリ 1:29.342 22
6 中嶋 一貴 ウィリアムズ 1:29.371 21
7 K・ライコネン フェラーリ 1:29.398 25
8 F・アロンソ ルノー 1:29.422 24
9 R・バリチェロ ブラウンGP 1:29.525 25
10 H・コヴァライネン マクラーレン 1:29.590 20
11 J・バトン ブラウンGP 1:29.747 20
12 A・スーティル フォースインディア 1:29.864 22
13 T・グロック トヨタ 1:29.934 26
14 N・ピケ・ジュニア ルノー 1:30.132 18
15 M・ウェーバー レッドブル 1:30.176 22
16 R・クビサ BMW 1:30.645 22
17 N・ハイドフェルド BMW 1:30.689 20
18 G・フィジケラ フォースインディア 1:30.729 22
19 S・ボーデ トロロッソ 1:30.838 24
20 S・ブエミ トロロッソ 1:30.944 26

2回目

Pos.ドライバーコンストラクターズTyresTimeLaps
1 H・コヴァライネン マクラーレン 1:28.841 37
2 F・アロンソ ルノー 1:28.847 35
3 R・クビサ BMW 1:29.056 35
4 中嶋 一貴 ウィリアムズ 1:29.091 37
5 S・ヴェッテル レッドブル 1:29.202 4
6 J・トゥルーリ トヨタ 1:29.207 41
7 N・ロズベルグ ウィリアムズ 1:29.257 40
8 R・バリチェロ ブラウンGP 1:29.305 35
9 M・ウェーバー レッドブル 1:29.383 39
10 N・ピケ・ジュニア ルノー 1:29.401 38
11 F・マッサ フェラーリ 1:29.416 38
12 J・バトン ブラウンGP 1:29.430 33
13 L・ハミルトン マクラーレン 1:29.435 31
14 T・グロック トヨタ 1:29.518 40
15 K・ライコネン フェラーリ 1:29.520 33
16 N・ハイドフェルド BMW 1:29.550 40
17 A・スーティル フォースインディア 1:30.081 33
18 G・フィジケラ フォースインディア 1:30.091 38
19 S・ボーデ トロロッソ 1:30.295 39
20 S・ブエミ トロロッソ 1:30.629 37

フェラーリに続き、マクラーレンも調子を取り戻しつつあるようです。コバライネンが2回目トップ、ハミルトンも1回目2位と好調のようです。

ウィリアムズも負けておりません。ロズベルグが1回目トップ、中嶋も1回目7位、2回目4位と好位置につけております。予選自己ベストも見えてきたか!?

トルコ・マイスターのマッサは逆に振るわなかったようです。この状態だと予選・決勝ともに苦戦しそうな気もしますが。

さてPP予想といきましょう。

本命:バトン

対抗:ロズベルグ

要注意:トゥルーリ、マッサ

ここ最近勝ちまくっているバトンではないかと。速さ・強さともに他を凌駕してます。

要注意なのがトゥルーリ。フリー走行1・2回目ともに上位に食い込む活躍を見せています。PPを取らずとも、フロントローに食い込み決勝で大暴れ、という考えもできます。

マッサは、上位に食い込んでほしいのですが…、フリー走行を見る限りQ3に進んだという程度しかならないと思います。

七田眞の人間学 いかに生きるか

七田眞の人間学 いかに生きるか 七田眞の人間学 いかに生きるか
七田 眞

総合法令出版  2007-06
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「右脳式教育」として知られ、数多くの著書を出された七田眞氏が4月22日に亡くなった。79歳である。
自己啓発の本を全部で150冊刊行されており、右脳に特化した教育として国内外から注目を集めた(その一方で科学的かという批判はあったのだが)。
本書は七田氏の生い立ちから、人間の生き方はどうあるべきかについて提唱している。一昨年出版されたのだが、七田氏の集大成としてはうってつけの一冊だと私は考える。

第1章「いかに生きるか」
本書は「右脳開発論」でも「自己啓発」でもない。
「人間学」である。
最初の章も「生きる」ということをテーマにしている。
七田氏の「生き方」の根幹となったのは幕末の志士たち、吉田松陰西郷隆盛によって教えられたという。
特に吉田松陰の生き方に七田氏は心酔していると推測できるのが、松陰に関連して孟子についても次章以降にわたって解説している。
これについては野山獄という牢獄において、他の囚人らとともに孟子の教えやそれぞれ講師になって様々な学びを得たことから「講孟箚記」というのが誕生している。他にも松陰自身の遺書とされる「留魂録」や家族にあてた遺書である「永訣書」というのも遺している。
さらに本章では福澤諭吉の「学問のすすめ」や「福翁自伝」についても取り上げられている。

第2章「天はいつも見ていてくれる」
前章に引き続き孟子のみならず、「天」ということだけあり西郷隆盛についても挙げている。
西郷の名言の中に「敬天愛人」という言葉がある。これは
「道は天地自然の物にして、人は之を行ふものなれば、天を敬するを目的とす。天は人も我も同一に愛し給ふ故、我を愛する心を以て人を愛するなり」(「言志録講話」より)
人の行動は点を敬うことを目的とし、それと同じように人に対して敬うようになれば、自分も人も愛することができるというものである。

第3章「いかに学ぶか」
七田氏は「右脳記憶法」というのも出版しているだけあってか、本章では勉強法として暗記を推奨している。砂金の教育やノウハウに関しては「暗記」だけではどうにもならない、もしくは暗記を「悪」という考えをもつ人もいる。
しかし実践し、様々なことに生かすためには暗記をしてそこから掘り下げていくということもまた学習である。

第4章「人は誰でも成功できる」
人は誰しも成功するチャンスが保証されている。しかしそれに関して気付かずに終わるか、気づいていても目先のことで手いっぱいになり、そのチャンスをみすみす逃してしまうという人が大多数である。
ここでも古典で「四書五経」を中心に取り上げられているが、そこから派生して経営者や評論家にも視野を広げている。特に書評の上で尊敬している文芸評論家の福田和也氏は、文章の書き抜きについてこう述べている。
「私は、現行はかなり前からずっとワープロを使っていますが、抜書きは、一時期から手が気に戻しました。
(中略)
抜書きすることで、自分が何を示そうとしているのか、語ろうとしているのか、ということがはっきりした輪郭をもって運動を始めるのです。」(pp.136-137および、福田和也「ひと月百冊読み、三百枚書く私の方法(PHP研究所)」より)
ビジネス書においても「レバレッジ・リーディング」の「レバレッジメモ」や「読書は1冊のノートにまとめなさい」というものが、世に出ている所以なのかもしれない。名言と思ったところ、自分が感動したところを「記録」することによって、自らの血肉と化し、成功への道しるべの一つとなり得る。

第5章「仁と愛の人になる」
「人を愛すること」
「あらゆるもの(こと)に感謝すること」
そのことにより人は成長をする。
偉大な功績をあげた人はいずれもそういった感謝の心を持ち、培いながら味方を増やしていった。

第6章「スーパーエリートのつくり方」
スーパーエリートを作るもととして「歴史」というのが大きな材料になる。過去の偉人はどのようにして学び、どのように功績をあげていったかというのがぎっしりと詰まっている。さらに第一章で述べられていた志をもつこと、いわゆる「志士」になることこそエリート育成にとって大事なことである。

私自身、右脳育成を中心とした「七田本」についてはあまり信じなかった。元々自己啓発という色がありありと見えていたからである。
本書はそのような内容は全くなく、むしろ七田自身が学んだこと、見聞したことの全てが詰まっている。自身、残り時間がもうほとんどない時に自分が学んだことをどのようにして遺していくべきかというのを苦心の末、本書を出したという感が強かった。
そのことあってか古典を非常に噛み砕きながらも、著者の思いが込められており、読んだだけでパワーが漲る一冊であった。

精神障害者をどう裁くか

精神障害者をどう裁くか (光文社新書) 精神障害者をどう裁くか (光文社新書)
岩波 明

光文社  2009-04-17
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昨月の21日から始まった裁判員制度であるが、まだ適用された裁判の中で目立ったものはないものの、これから裁判員制度の廃止の可能性も含めて議論を深めていかなければいけない。
裁判員制度に限らず刑事裁判で非常に難しいことの一つとして「刑法39条」に絡んだ「精神鑑定」というのがある。とりわけ少年事件ではその「精神鑑定」の在り方について波紋を呼び、論議も呼んでいる。
本書は裁判員制度も含めた精神障害者の裁判ということについて考察を行っている。

第一章「刑法三九条――「心神喪失」犯罪とは」
刑法39条にはこう条文化されている。
①「心神喪失者の行為は、罰しない。」
②「心神耗弱(こうじゃく)者の行為は、その刑を減軽する。」

刑法39条にまつわる判例はいくつも存在しており、特に精神鑑定や酩酊状態にまつわることについて適用される法律である。
凶悪犯罪や少年犯罪の時に精神鑑定について「責任能力」というのが論議を呼んだときに行われるが、はたしてこの「精神鑑定」の必要性も論議の的である。

第二章「精神障害者はどう扱われてきたか?」
ここでは精神障害者の「刑罰」についての歴史について書かれている。精神障害者として責任能力の有無によって刑の減免が左右されるというのは紀元前、ギリシャやローマでも行われていた。日本でも奈良時代では心神耗弱などでは減刑措置があったという。
戦後「人権」というのが尊重され始めたからこういった「刑法39条」が存在したという声もあるが上記の歴史からその意見は成り立たないというのが分かる。
しかしそういった歴史があるから「刑法39条」は存廃に影響があるというのは別問題ではある。とはいえ歴史から学ぶべきこともある。

第三章「「座敷牢」から「病院任せ」の時代へ」
精神障害者の扱われ方のその2であるが、第二章では刑罰の在り方に対し、ここでは精神障害者自身の扱われ方についてである。
江戸時代については第二章の刑罰についてのところで取り上げられていたが、「気違」や「狂」というように言われていた。ただし刑罰以外の処遇については書かれていなかった。
本章では明治時代と戦後以降の間であるのでそれほど深くはない。とはいえど戦前・戦後とで扱いが大きく分かれているのは興味深かった。

第四章「池田小事件と「医療観察法」の誕生」
精神障害の在り方について戦後から数十年間、ほとんど手を打ってこなかった。そのつけが「附属池田小事件」になって返ってきた。この事件については「人格障害」というのが叫ばれたが、犯人自身が装ったという。すでに犯人は2004年に死刑執行されたものの少年犯罪や精神障害に関して大きな傷跡を残したままである。

第五章「刑法三九条に対する批判」
少年事件や凶悪事件で起こるたび、精神鑑定というのが取り上げられる。そのたびに「刑法39条」撤廃を叫ぶ声が被害者感情とともにある。精神障害が認められ、減軽もしくは釈放され、社会の中に戻った時に再版されるのではないかという不安も当然ある。
私も「光市母子殺害事件」でもちきりになった時にも「刑法39条」についていろいろと調べたが、結局結論は見つからなかった(もともと廃止した方がいいという考えだったが、明確な理由がなかった)。

第六章「裁判員制度と精神鑑定」
現在の裁判員制度では精神鑑定もかかるような事例はまずない。というのは現存の刑事裁判でも定義が揺れており、判例も疎らであるため、判決に際しても大きく揺れるというのが必至だからである。前述の事例は早くても数年先になるかもしれないが、シビアな例なためおそらくやってこないだろうというのが私の考えである。

「21世紀は「心の世紀」」というがごとく、精神的に病む人も多い。精神的な病により犯罪を犯すという人も少なくないことを考えると精神医学の進歩や刑法39条の定義について迅速に、かつ深い議論を行うことが急務であるのは間違いない。精神障害者の裁き方についての問題点が的を射ており、これからどうするのかの判断材料としては格好の材料となる一冊であった。

地震予知の科学

地震予知の科学 地震予知の科学
日本地震学会地震予知検討委員会

東京大学出版会  2007-05
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2006年に緊急地震速報というのが公式にスタートしてからもう3年経とうとしている。私は今でも地震予知というのに関しては信じておらず、実際にこれが役に立ったというケースを聞いたことがない。政府主導で動いているため税金の無駄遣いだという声も少なくない。
本書はこの地震予知について、日本地震学会の中でも、前述の予知についての検討委員会の観点から、地震予知の必要性を主張している。

1「地震の発生をあらかじめ知るには」
自然の原理からでも「地震予知」というのは可能である。そのひとつの手段として「雲」というのがある。「地震雲」と呼ばれており、直線的な雲が西から自らの方向にまっすぐ伸びる雲のことを指している。それだけではなく、鳴く動物を飼っておくのもまた然りである。動物は本能で生きるため、自身だという直感は人よりも数倍優れている。

2「これまで何が行われてきたか」
これまでどのような「地震予知」の研究を行ってきたのかについて2〜3章に跨って研究成果を述べている。地震予知の研究のはしりとなったのは濃尾地震(1891年)関東大震災(1923年)の時である。その後大きな地震の毎に活発的に研究がすすめられ、時がたつにつれて歩みが遅くなっているように思えてならなかった。

3「この一〇年で何が明らかになってきたのか」
数十年間、緩急はあるものの進められてきた地震研究であるが研究の成果として地震のパターンとそれに関連する大地プレートの移動の仕方によるメカニズムについて書かれている。
理科的・数学的要素が強いものの図や画をもとにわかりやすくしているため数学嫌いや理科嫌いでも幾分読みやすく書かれている。自身について勉強を始めたいという人にはうってつけのところである。

4「地震を予知することの今」
地震予知の中で最も危険視されているのが東海地方、その次に関東地方である。関東地方では度々ではあるが震度3や4といった地震は何度か起こっているが東海地方ではそれほど大きな地震というのは関東に比べたら少ない。むしろ数年後危険性があると2地域ばかりがずっと警戒した方がいいという報道をしているが、ここ最近大規模な地震が起こっているのは2地域ではなく、甲信越や九州、北海道・東北といったところである。果たしてこの地震予知は役に立つのかという疑問さえ残る。
さらに言うと2006年から始動した「緊急地震速報」も実例がまだ10例しかなく、さらに地震速報によって救われたという例がない。まだ始まったばかりとはいえどもうすぐ3年経つので、緊急地震速報の打ち切りも視野に入れた方がいいのではないかと考える。

5「地震予知のこれから」
地震速報は結果的に言うとまだ主立った成果が出ていないというのが現状としてある。そしてもう一つ「地震予知」の必要性に関して疑問をもっている。
緊急地震速報が出たとしても「直下型地震」といった地震速報が出た直後に起きたというケースも少なくない。もしそれが前もって予知できるというのであればこれ以上のことはないが、そもそも「地震予知」によって自身による危険性を最小限にできるのかというのである。

確かに前もって予知して、そこで対策を立てて最小限にできればこれ以上のことはないが、では本当にそれがかなうのだろうかというのも疑わしい。過去の事例においても前もって準備しておけば助かる可能性があったというよりも、
「地震が起きた後、どれだけ迅速に救助を行い、人々を避難させ、ライフラインを復活させるか」
というのが大事なのではないだろうか。それに関する時間や労力を地震予知ばかりに生かせては本末転倒ではないだろうかと私は思う。
地震予知に関する研究はこれからも続けていくべきであるが、その一方で政府は緊急地震速報ばかりにかまけず「起きた後」の対応についても詰めていくべきである。

ガリア戦記

ガリア戦記 (平凡社ライブラリー) ガリア戦記 (平凡社ライブラリー)
ガーイウス・ユーリウス カエサル Gaius Julius Caesar

平凡社  2009-03
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ガリア戦記」は紀元前58年から約7年間、カエサルがガリア、今のいうところのドイツ、ベルギー、フランスなどに遠征し、征服をしたという一連の戦争である。この征服により、ローマの支配下における平和(パクス・ロマーナ)の礎となった戦争である。
本書はガリア戦争の中で指揮を執ったカエサルが7年間の戦争を自ら記録したものである。全8巻で構成されており、1巻1年のスパンで書き続けたものである。ちなみに本書はそれをわかりやすい形で翻訳しながらも1冊に凝縮している。

第1巻「紀元前58年」
ガリア総督となったカエサルはヘルウェティイ族へ戦争を仕掛けた。景気はこれより少し前にヘルウェティイ族は他の族の攻撃に遭い逃れるために西方に逃れようとした。しかし、カエサルが総督である州(ガリア・ナルボネンシス)を通過しようとしたところカエサルが拒絶。そのまま戦争になった、というが本書を見る限りでは条件(だ場の買い集めなど必要なものを準備すること)があっただけで、ヘルウェティイ族はそれを準備できるような状態になかったみたいだ。財力がものを言ったのだろうか。
後半はゲルマニア人やウォセグスの戦いについて書かれている。

第2巻「紀元前57年」
カエサルの快進撃は続く。領土を現在のドイツより北東の地域への遠征を目指したのである。

第3巻「紀元前56年」
勢力は大西洋岸まで及んだ。ここではほとんどが海戦のことについて書かれており、のちに暗殺に参与するブルータス(「ブルータス、お前もか」という名言で有名な、あのブルータスである)が活躍したところである。

第4巻「紀元前55年」
第5巻「紀元前54年」
第6巻「紀元前53年」
ゲルマニア(現在のドイツ)とブリタンニア(今のイギリス南部)にローマ人(ガリア族)としては初めて侵攻した。行こう5・6巻にわたってこれらの進行について書かれている。
これまでは楽ではなかったものの快進撃を続けるまでに至ったが、ここに来て初めて苦戦を強いられ、第6巻のブリタンニア遠征では敵軍の計略にはまり派遣軍歌壊滅してしまうという事態に見舞われた。しかしカエサル軍によって鎮圧はしたものの、失ったものは大きかった。

第7巻「紀元前52年」
いよいよクライマックスである。
第6巻の最後で、民族首領の処刑により、自尊心を傷つけられ反乱をおこすところからはこの間は始まる。
当のカエサルはローマに滞在中であったため、司令塔不在のまま反乱の火種は大きくなった。
カエサルがようやく動き出したころにはローマ軍対ガリア連合軍というような図式になった。結果論からいえばカエサルが勝利し、ガリアをすべて掌握し、戦争が終わったということになるのだが、アレシアの戦いなど激戦も多数あった。

第8巻「紀元前51年」
ここでは小さな反乱での鎮圧とガリア全土のローマ属州化の祝いについて書かれているが、この間だけはカエサル自身が書いておらず、元老院議員のアウルス・ヒルティウスが書いたものである。なぜ8巻だけアウルスが書いたのかについては、いまだに明らかになっておらず、仮説がいくつかあるくらいである。

ガリア戦争は結果としてカエサルが率いた軍が勝利をおさめたが、決して楽な戦争ではなかったことが物語っている。本書でもカエサル自身の葛藤や心情が散文的に書かれているためか、それがありありと感じ取れた。
さらにドイツ人の祖先ともいえるゲルマニア族、どちらかというとローマの色が強いガリア民族の特性もカエサル自身の主観によるものだが克明に書かれている。
散文的で、読みづらい部分はあるのだが、ガリア戦争の映像がパッと浮かぶような書き方をしている。直接指揮していただけあって臨場感も抜群であり、古典の中でも結構読みやすい部類に入る。

書評の思想

書評の思想 書評の思想
宇波 彰

論創社  2009-05
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私は「蔵前トラック」「蔵前トラックⅡ」の2つのブログにおいて、約700冊近く書評を行ってきた。
いろいろ思うことで、
「書評はどうして生まれたのか」
「書評は何のためにあるのか」
「もしも書評がなかったとしたらどうなるのか」
という問いは、書評を書いている途中に時々考えてしまうことである。
書評の起源は新聞や評論と同じく18世紀イギリスのコーヒーハウスと考えられる。コーヒーハウスに通う人々が様々な議論を行う。その中に本についての議論があるということから書評は生まれたのではないかと思う。
ちなみに本書では、ヘーゲル書評の第一人者である、アレクサンドル・コジェーヴが最初の書評、いわゆる「批評本」の原点ではないかという。そう考えると評論やマス・メディアよりも比較的新しい分野であると考えられ、今日日本で専門の「書評家」と呼ばれる人が少ないというのも理由にはなる。
本書は哲学者で文芸評論家の宇波彰氏の書評集であるが、哲学者のせいか、哲学関連の本にウェイトを占めているようだ。「想い出のブックカフェ」の書評において、
「書評はノートブックに等しく、データベースの一種である(p.331より抜粋)」
といわれているが、この命題はほぼ合致していると考えられる。

第一章「思想の領域」
「哲学者」というだけあって非常に多く、54冊の書評を掲載している。
特に多いのがヘーゲルに関するもの、デカルトフロイトといったものが続く。
本についても批判的に取り上げられているばかりではなく、それぞれの本からどのように考察していったかのいきさつや参考にした内容も取り上げている。
本章で取り上げた本もさることながら一石二鳥の内容であった。

第二章「無意識の世界」
ここでは少なく11冊であるが、中身はフロイト、フーコーといったものがある。
「無意識」というと「精神的」な観点で語られるため、どちらかというと「精神分析」の範疇にはいることからフロイトやジャック・ラカンという本の書評をしながらも、自ら考えだす「無意識」についても考察している。1冊毎ではあるが、地続きのように展開されているところが面白い。

第三章「言語・記号の世界」
ここの章では12冊取り上げられている。
著者の前書に「記号的理性批判―批判的知性の構築に向けて」というのがあるためか、批判する内容も非常に掘り下げられたところから抉り出しているものとなっている。

第四章「歴史の時間」
歴史と一纏まりにするだけでも、幅は非常に広く、かなりの労力を要する。それだけあってか、本章では38冊、それだけではなく日本世界、から古代・中世・近代・現代に至るまでほぼ全範囲の本を書評している。
特に印象的だったのが「日本の都市は海からつくられた」という一冊の紹介である。タイトルからして「読みたい」という印象をもつが、著者の書評がそれを増長させるように作られているところが凄い。

第五章「文芸・美術」
日本における書評、特に雑誌や新聞で取り上げる書評の半数以上が文芸作品である。もっと言うとそれを書評するのはほとんど「文芸評論家」といった評論家か「大学教授」といった学者に限られる。そのことあってか本章では52冊取り上げられている。
そしてもう一つ挙げられるのが邦人の文芸書は表現の仕方が、悪い意味で「生真面目」の傾向が強く、評論家の間での評価が低い作品が多く、本書でもあまり取り上げられていない。それに引き換え海外からの文芸作品は散文的な内容の中から事細かなくすぐりがあるために評価が高くなる傾向にあるのかもしれないと、本章を読んでみて思った。

本書は著者が過去数十年にわたって行ってきた書評をまとめたものであり、そのほとんどが初出のため現在では売られているのかどうかわからない作品も多い。
本書は「書評の勉強」の糧になる一冊であはあるが、前述から絶版になっている可能性のあるものもあるため、本書を読んで取り上げられた本を購入するというのはちょっと難しいのかもしれない。

(6/3 19:25 主要の文言をリンクしました。)

対論・異色昭和史

対論・異色昭和史 (PHP新書) 対論・異色昭和史 (PHP新書)
鶴見 俊輔 上坂 冬子

PHP研究所  2009-04-15
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2009年4月、ジャーナリストの上坂冬子氏が肝不全のため亡くなった。78歳である。
上坂氏といえば三宅久之氏櫻井よしこ氏と並ぶ保守派の大論客といわれており、とりわけ今も紛糾している北方領土問題には積極的に提言をする論客である。その姿勢はものすごく、上坂氏の本籍を国後島にしたということが何よりの証拠といえよう。
本書はその上坂氏を見出した鶴見俊輔氏と昭和、おもに第二次世界大戦前後のことについて対談を行っている。鶴見氏は上坂氏を見出したとはいえ対極の立場になったということは何たる皮肉なことだろうか(ちなみに鶴見氏は護憲派である)。

第一章「戦時下の思い出」
ここでは「張作霖爆殺事件」や「二・二六事件」の時、鶴見氏はどう思い、そのような人生を送ったのかについてである。

第二章「戦時体制の暮らし」
戦時体制下というと昭和13年〜20年にかけてであるが、こちらも鶴見氏の思い出といったところである。上坂氏もちょうど小学生といったところであるが、鶴見氏は大学生、しかもハーバード大学に在籍したという。
しかし日米の関係は悪化し、鶴見氏も帰国をせざるを得なくなった。そして徴兵検査に合格したが、徴兵されるのを避けるために海軍軍属の志願兵となった。
左翼であるとはいえ、戦前の生活について語れる論客というのは非常に少ない。鶴見氏の生活について熱く語っている文章をみると生々しさと重みを感じずにはいられない。

第三章「戦後日本をあらためて思う」
ここで憲法九条に関する両者の対立が浮き彫りになってくる、上坂氏のクール、というよりもシニカルな問いに、鶴見氏がヒステリックに返すという応酬が続いた。戦後間もなくたって日本国憲法が公布され、施行された。対立する両者の意見の中で唯一同じだったのは、「東京裁判はめちゃくちゃの裁判であった(法の論理も伴わない政治裁判)」であったことである。これに関してはすでに、いくつかの本で主張しているので殊更主張するまでもない。

第四章「「思想の科学」の躍動ぶりと周辺の事件」
鶴見氏は戦後間もなくして「思想の科学」という雑誌を創刊し、思想史研究に没頭した。それとともに、「60年安保反対運動」や「べ平連(ベトナムに平和を!市民連合)」にも参加したそうだ。ちなみに上坂氏も「60年安保反対運動」のデモに参加したことがある。78年の生涯の中でデモに参加したのはこれだけだったという。

エピローグ「教育とは、そして、死とは」
「国定教科書」から子どものころにうたった「童謡」などの「歌」について、そして親族の死からみた自分の死に方について語った。この後、すぐして上坂氏がなくなったことについて鶴見氏はどう思っているのだろうか。

戦前・戦後を自ら学びながらも生き抜き、そして自らの体験をもとに思想を学び、護憲派の重鎮となった鶴見俊輔氏、その鶴見氏に見いだされるも数々の問題で保守として提言をした上坂氏の対談は終始バチバチとした印象が強いように思えたのだが、共通点もいくつか見られたというのがなかなかおもしろかった。
末筆ですが、上坂冬子氏のご冥福をお祈りいたします。

メゲナイ人は「単純」に考える!

メゲナイ人は「単純」に考える! メゲナイ人は「単純」に考える!
ポジティブ久保

すばる舎  2008-06-22
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今日は「ストレス社会」と呼ばれており、仕事の内容自体も複雑化してきている。当然思考も単純なものとなくなってきているため考えていくだけでもだんだんと後ろ向きになってしまっている。そして俗に言う「メゲる」状態、ネガティブな状態に至ってしまう。ではめげない人になるためにはどうすればいいのか、本書によると「単純」に考えればいいという。「単純」な考え方であれば私も推奨するが、社会はそれを許してくれないのも困りものである。さて、本書では、いろいろなケースでの単純な考え方について紹介している。

1章「今の考え方を、少しだけ変えてみた方がいいとき」
叱られたときとかというのは誰もがネガティブになる。それだけではなく「自分には向いていない」「自分には才能がない」といった考えもネガティブに陥ってしまう。
本書は「メゲない人になる」。さらに著者は「ポジティブ」。ポジティブに考えることが大切である。

2章「頑張っているのに、なかなか上手くいかないとき」
「頑張っているのに報われない」というのは今も昔も同じことを聞く。しかし「無駄ながんばり」をしてはいないだろうか。要点だけがんばっていけばそれなりに報われる。それを知ってこそ、仕事も楽しくなり、プライベートも充実してくる。

3章「ちょっとキモチがヘコんでしまったとき……」
人は誰しもへこたれてしまうもの。ではどうしたら立ち上がれるのか。それは自分自身が素直になること。それが最善の道である。現実はそうにはいかないが…。

4章「どうにもこうにも、「納得がいかない!」とき」
誰だって「納得のいかない!」と思うことがあるだろう。特に無理そうな目標や雑務ばっかりというような仕事を回されていても、そこから得ることだってある。それを見つけてみたらそのような仕事にも楽しくなれる。

5章「周りの人の言動・行動にイラっときたとき」
まわりにイライラする時というのも私にもある。しかしイライラしてばかりいては仕様がない。そういう時はうまく立ち回ったり、割りきったりすることが絶好の手段である。

6章「開き直って、キモチを切り替えた方がいいとき」
落ち込む、壁にぶつかる、青天の霹靂ということなど、突然ネガティブに陥ることはどんなところでもあること。
そういう時はどうするか。簡単である。「開き直る」ことである。

7章「今の自分に、ちょっぴり不安を感じたとき」
人は誰しも「不安」に駆られる時はある。
そういった時にはどうすればよいのか。こういった言葉がある。
「人事を尽くして天命を待て」
「不安」があるというのは人事を尽くしていないこと。だから不安を感じさせない暗い努力をして、これ以上できなくなったら、後は天命を待てばいい。そういった心構えをもつことである。私も肝に銘じよう。

8章「ココロと身体のサインを、素直に受け入れた方がいいとき」
スランプやパニックや疲れというのもある。そういったときは自分に素直になって停止をしたり休んだりしてもいいじゃないか。

いろいろな不安やネガティブというのはあるが、それを解決をしたらいいのか、答えは簡単。「ポジティブ」になればいいということである。ネガティブ人間は「石橋をたたいて渡る」人と同じくいいことかもしれない。堅実な考えかもしれない。しかし石橋をたたきすぎて橋が崩れてしまっては元も子もない。そういった人であれば、
「大胆、かつ繊細に」
という言葉でも十分「ポジティブ」になれるのではないだろうか。

理系アタマのつくり方

理系アタマのつくり方 理系アタマのつくり方
四ッ柳 茂樹

サンマーク出版  2009-01-07
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私は文系大学出身であるが、数学など理系の講義も数多くあったため、文系と理系の二足わらじといった考えでも差支えない。私は理系出身ではないのだが、一応「理系」のことについては片足を突っ込んだことがあるので、ある程度理系の考えていることはわかる。
さて本書はというと「理系アタマ」とあるが、簡単に言うと論理的で、数学力があり、抽象的に話すことができ、さらに自分の思考でもって「仮説」を立てていき、それを実践の場で「検証」を行うというのが「理系アタマ」の特徴である。
最近のビジネス書ではよく「論理的」や「数学」や「仮説」といったものを推奨する本がたくさん存在する。しかしそれをどのように応用していけばいいのかというのに困る人もいることだろう。本書はそれをいっぺんに学ぶことができる絶好の一冊といってよい。

第1章「なぜなぜ坊やになろう!」〜「なぜ」を考えることで、理由がわかる
「発明王」といわれるトーマス・エジソンは小学生のころ、わからないところがあった時にとっさに「なぜ?」「どうして?」という質問をしまくっていたために小学校退学となってしまった。しかしそれが発明にとって大きな糧となった。
さらに言うと今となっては赤字決算となってしまったトヨタであるが、原因を突き止めるために「なぜ」を繰り返すという。本書のストーリーでも上司が部下に「なぜ」を繰り返して聞いている。

第2章「風が吹いても桶屋は儲からない」〜確率の掛け算がつながりを決める
さて、ストーリーとあったが、本書は謎の上司(?)の中川さんに部下の国分さんが、プロジェクトに関しての相談をするというストーリーである。章ごとにテーマやケースを変えているところが面白い。
さて第2章は確率論や数学に関することである。数学というと図形や計算の照明を行うことや、「論理数学」という学問も存在するため「論理」と直結している部分が多い。

第3章「自分法則を発見しよう」〜共通点を見つけて、ルールを考える
今度は「抽象力」である。ここでは共通のものを見つけてルールを考えるという方法である。「パレードの法則」というものもここで登場する。

第4章「パターン分けしてみよう」〜分類すると、わかりやすくなる
今度はパターン分けをする。こちらも抽象化の一つである。

第5章「難しい暗算はやめよう」〜正確な計算をせずに、すばやく判断する
私はそろばん参段なので、難しい暗算問題があると途端に興奮してしまう困った体質である。なので本章の内容を読みながら、そんな自分を反省するしかなかった。
本章は「計算」ではなく、数字でもって「判断」をすることについて書かれている。「計算」とはいっても足し算や引き算ではなく、数字を見た上での「判断」を言っている。

第6章「目安を知ろう」〜わかるデータからおおよその範囲をつかむ
今度もまた数字である。今度は統計といったデータである。

第7章「早食いは儲かる?」〜売上は掛け算。観察から情報を分析し、比較する
私も早食いは得意な方である(大食いもだが、これいってしまうと自分が「大食漢」がと認めてしまうことになってしまうので、あえて言わないことにした)。
とある食堂に行った時の話である。その中で売り上げや購買客数といったものを観察から分析を行う。そしてそこから見込みを割り出していくというもの。

第8章「とにかくやってみる」〜仮説・検証の繰り返しが成功に導く
理系において実験を重ねることによって研究や仮説の精度を上げていく。それが「仮説」と「検証」である。「こうなのではないか」という推論から、仮説を立てていき、それを実践して、それが「真」なのか、「偽」なのかというのを探し出していく。

第9章「同じ失敗を繰り返さない」〜計画を立てて、原因を突き止めよう
「仮説」と「検証」は原因を突き止めること、すなわち「問題解決」にも大いに役立つ。特に原因特定の段階で仮説をたて、原因追究するために「検証」を行い、可能性をつぶしていくことが解決に向けての大きな近道であり、正当な方法である。

第10章「終わりのない楽しさを味わう」〜PDCAサイクルはいつまでも回せ
「PDCAサイクル」というのは、
「Plan」……計画
「Do」……実行
「Check」……チェック
「Act(ion)」……改善
を車輪のように循環することを言っている。

本書は「理系」に特化した「論理」「計算」「抽象」「仮説」「検証」といったものをいっぺんに学べるものである。私が読んだ限りでは本書はそういったことの「入門編」に当たるのではないかと考える。
というのは本書の内容は温かみとは無縁な「理系」の内容を、あるプロジェクト開始から終了までの、ストーリー展開をすることによって、さらに上司と部下の関係を描くことによってまるで「冷たい論理に肌のぬくもりを与える」ような内容に仕立てている。
特に新入社員といった人には必読というべき一冊である。

東京に移って1年、今までを振り返って(その2)

その1から

そういった日々が続いて、さらに書評をもっと質を上げようといろいろな書評ブログを見て行きました。

これにもきっかけがありまして、大学生のころからずっと読んでいた雑誌に「週刊東洋経済」というのがあります。昨年の6月21日号に「最強の「読書術」」というのが特集で組まれたときに、小飼弾さんの「404 Blog Not Found」やsmoothさんの「マインドマップ的読書感想文」、聖幸さんの「俺と100冊の成功本」の存在を知り、そこから枝葉のように多くの書評ブログと出会いました(小飼さんと聖幸さんはリアルでもお会いしたことがあり、smoothさんはある本でコメントを下さりました)。

それから書評も続けていき、9月10月と経ちました。その時は一心不乱に書評をやっていたという感じでした。

それからというもの、10月末には初めて「出版記念講演会&パーティー」というものに参加いたしました。

本格的に様々なセミナーに参加したのは11月に入ってから、ちょうど「出版記念講演会&パーティー」に影響を受けてといった方がよかったと思います。

それからというもの、リアルの場で多くの方と名刺交換をさせていただき、さらにブログを知っていただけて、そして周りの方からパワーを与えたり、いただいたりして…。

この1年間は仕事もさることながら、様々な「出会い」があったこと、「縁」ができたことは大きな収穫だったと思います。しかしこの1年間の余韻に浸ることなく、またこの1年間も書評やリアルとの交流をしつつ、新しことをできたらなと思います。

これまで名刺交換をしてくださった皆さん、これまでいろいろと教えてくださった皆さん。ありがとうございます。

1年経っても「蔵前トラックⅡ」の蔵前をどうぞよろしくお願い申し上げます!

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