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抜擢される人の人脈力 早回しで成長する人のセオリー

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岡島悦子

東洋経済新報社  2008-12-12
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明日の「聞くが価値vol.07」の講師を務められる岡島悦子氏。彼女はダボス会議Young Global Leaders2007に選ばれた人でもある。そのためか岡島氏のセミナーであるが単独でも数万円かかるようなセミナーばかりであり、セミナーによくいく私でも少し躊躇してしまう額である。それほど貴重な方が日曜日に聞けるというから心して聞こうという思いである。
本書はヘッドハンターの岡島悦子氏が抜擢されるための人脈を築くためにはどうすればいいのかについて書かれている1冊である。
第Ⅰ部「なぜ今、「人脈」なのか?――人脈の重要性再考と将来仮説」
今100年に一度の恐慌の真っ只中。その時こそ自分に磨きをかけるチャンスであるが、どれが一番モノを言うのか、ある人は「人脈」と言ったそうだ。ではこの「人脈」を築くにはどうしたらいいのか、どんな人と「人脈」を築いたらいいのかというのは巷には多くの人脈本があるが十人十色の如く、「十冊十色」と言ったところである。
本書は「抜擢」や「推薦」と言ったところをフォーカスした人脈作りにある。著者の人脈作りができたきっかけなのがハーバードでの経験であるという。ハーバードで関連する人と言うと著者の先輩である堀義人氏もハーバード大(MBA)での経験から「グロービス経営大学院」を開学した。ハーバードでは今のビジネスにとって本当に重要なものを教えてくれるというのが見て取れる。
著者がこれからしきりに述べられるのが「人脈スパイラル・モデル」というのがある。これについて詳細は第Ⅱ部で述べられている。
人脈構築とはいってもただ闇雲に名刺交換を行うことで人脈構築をするということは、陳腐なものになっている。本当の人脈構築は時間と労力がかかり、それをかけながらギブ&テイクを行うことだという。
以前私は「人脈は霞を食べるようなもの」と言ったが、なぜこう言ったのかというと人脈はものにしていくのには非常に多くの時間を要する。ただ単に名刺交換をしてあっていくだけではそれでもモノにならない。そして何よりも人脈があるという実感がわかないということで自分の持っているわずかながらの体験からこういった次第である。
第Ⅱ部「人脈スパイラルと人脈レイヤー――抜擢される人の戦略的人脈構築モデル」
さて本書の核心である「人脈スパイラル」についてである。これは5つのステップに分かれており、その循環によって人脈を構築していくというモデルである。
STEP1「自分にタグをつける」
「自分の訴求ポイント」ということである。例えば「〜の誰々」「〜と言えば誰々」「誰々と言えば〜をすることが実績がある」という「オンリーワン」、他の誰もが持っていない役割や力というのがタグとなる。
STEP2「コンテンツを作る」
コンテンツと言うとまず言えるのが、ブログなどの配信道具と思いがちであるが、本書ではこのコンテンツの定義が違い、「タグの裏付けとなるエピソード」というのがコンテンツであるという。いわゆる事例や実績と言ったところにあたる。
STEP3「仲間を広げる」
仲間を広げるという一つのコンセプトとして「勉強会」というのを紹介している。著者自身はハーバード大の先輩であり上司でもあった、現在グロービス経営大学院学長である堀義人氏主催の勉強会から、このステップ3では重点的に勉強会のことについて取り上げられている。
STEP4「自分情報を流通させる」
自分の情報を流通することはSTEP1,2で取り上げたタグとコンテンツを口コミにして発信させる。それを発信させるためにはどうすればいいのか、自分の目の前にいる相手、すなわち友人知人とのディスカッション、お土産話により口コミをつくるをつくり発信させるという。
さらにブログもレジュメやテスト・マーケティングと言った役割を担うと著者はいう。
STEP5「チャンスを積極的に取りに行く」
タグやコンテンツをつくり、流通させたら今度はチャンスがやってくる。著者の言う「上昇気流」や「人脈モテ期」というのがここで定義されている。そこでも油断は禁物で、上昇気流に乗ったらその役割に徹することをしないとスパイラルにならないという。
まずやるべきことは「タグ」をつくる、見つけることから始まるということか。
第Ⅲ部「人脈スパイラルの先には何があるのか?――戦略的人脈構築の本当の目的」
人脈スパイラルを紹介してきたがその先にあるのは何なのか。
それは「自由」であるという。
ここでは戦略的に人脈を構築し、オンリーワンとなる人材となったとき、抜擢され、(働き方や仕事選択の)自由を持つことができるという。
本書は戦略的な人脈構築について非常に具体的に書かれたものである。人脈と言うと相手に対して何をすべきかというのが多かったようだが、本書はそれとは違い人脈構築するためには「自分がどうすべきか」ということを重視している。
100年に1度の恐慌はむしろチャンスである。その中で自己投資をする人も増えていくことだろう。その中で戦略というのが重要視されていく中、本書のような人脈術が重宝される時が来ているのかもしれない。

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