アキハバラ発〈00年代〉への問い
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2008年6月8日、秋葉原が悲劇の舞台となった。その名も「秋葉原無差別殺傷事件」。
犯人は25歳の青年で、派遣での生活に苦しみ破れかぶれとなり、秋葉原でトラックを暴走し、さらにトラックから降りた後に包丁で数人を切りつけたという事件である。犯人は逮捕・起訴されたが現在抱えている日本の労働事情と心の闇が露呈した事件であった。
本書はこの「秋葉原無差別殺傷事件」について迫っている。
この事件について私の見解であるが、日本の派遣の事情と重なる部分はあると思っている。と同時にこの時期は小林多喜二の「蟹工船」が飛ぶように売れた時期でもあることを考えると日本の非正規雇用者の事情というのが浮き彫りになったと言っても過言ではない。しかし犯人を許すつもりは毛頭ない。自分のエゴのために何人の命を失わせた罪は甚大である。ただ、これについてマンガやゲーム、インターネットなどの「脳内汚染」ではないだろうかというような言説も実はあった。私はこれについてはそういった影響はほとんどないと思っている、というよりもまだ解明しきれない状態にあるので安易にこう言った言説が流布されることを危惧している。というのはこう言った風潮が広がりはじめ、やがて「脳内汚染」的言説が常識となってしまい、ありとあらゆる規制をしたら減らせるというような戯言ができてくる。それが現実に法案が通され、論客や国会議員たちが自己満足したかのようにするというようになってしまう。
それはさておき、秋葉原の事件のあと、ネット書き込みなどによる殺人予告が増加していることも気にかかるが、今回は割愛させていただく。
この事件の最大の要因は犯人がコミュニケーションを取れていなかった、もしくはコミュニケーションのとれるような環境に置かれていたのかというのは定かではない。少なくとも考えられるのは、そういった状況に置かれている人達がまだまだいると確信している。それを未然に防ぐにはということを議論していかなくてはいけないと気になったのではないだろうか。
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