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歴史探索の手法―岩船地蔵を追って

歴史探索の手法―岩船地蔵を追って (ちくま新書) 歴史探索の手法―岩船地蔵を追って (ちくま新書)
福田 アジオ

筑摩書房  2006-05
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歴史というのは教科書や文献から出てくるだけが歴史ではない。本書では歴史探索の手法の一つとして岩船地蔵を追うという過程についてを書いているのが本書の狙いである。
さて「岩船地蔵」というのは私自身初めて聞いたので説明しようと思ったらインターネットでもあまりないが、見つかったものの中から紹介する。
「大和国飛鳥の里、春日の宮に安置されていたものを、730年前の第91代御宇多天皇の建治元年(1275)9月、時の中納言藤原兼貞卿が、感ずるところあり、ご本尊および75柱の霊神を奉じ、東国辺土遊航の途中、図らずも台風に遭い、一同船中で一心に尊像を念じたところ、不思議やしばらくして、当浦(当時小千谷村)釣師に漂着し、一漁夫の助力により安らかに上陸することが出来た。(いずみ情報局-なびっぺ 「岩船地蔵尊」より抜粋)」
いずみ市は千葉県の房総半島南部に位置するところで「平成の大合併」により2005年12月に誕生したばかりの市である。上記はこの観光キャンペーンの一環として紹介している。鎌倉時代後期に台風にあった所を念じたところ、とある岩陰に漂着した。それが現在のいずみ市である。そこに霊石も同時に出現したころから、岩船地蔵と言われ始めたのである。
それに限らず岩船地蔵は関東を中心に日本中いたるところに存在している。「岩船地蔵」の本当の由来は何なのか、なぜこの地蔵が生れ、至る所にあるのだろうかというのは今のところ定かになっておらず。それにまつわる研究も少ないというのが実情である。著者の福田アジオ氏は民俗学者であり、主に柳田國男研究の第一人者として知られている。そう考えると柳田民俗学の中にこの地蔵について民俗学の観点から品とが見いだせるのではないのかとも考えられる。民俗学については当ブログでも少し取り上げられており、代表的なのが「捨て子の民俗学」がある。最近ではアイヌにまつわるものも読んでいるためちょっとそっちに行ってしまっているが、近々こういったものを追ってみるというのも面白い。

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