100億円はゴミ同然―アナリスト、トレーダーの24時間
| 100億円はゴミ同然―アナリスト、トレーダーの24時間 (幻冬舎新書 つ 1-1) 著者:坪井 信行 | |
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大富豪とある職業を除いて、「ふざけんな」という題名である。
ある職業とは「証券アナリスト」や「証券トレーダー」といった証券マンがそれにあたる。就職活動の時に「証券会社は激務だからやめたほうがいい」と友人からよく言われた。何せ時間的にも金銭的にもものすごい激務である。本書はその証券に携わる「証券アナリスト」や「トレーダー」と言った人たちがどのような仕事を子なっているのかについてスポットを当てている。
第一章「投資関連業界の構造」
著者はこの業界に入って約20年経つ。その体験とこの業界の細部まで書かれているというのがここでよくわかる。ここでは「バイサイド」「セルサイド」「ヘッジファンド」等の用語が出てきている。簡単に言うと投資モノについて資金を預かって運用する側(投資信託もその類か)を「バイサイド」で、注文を取り次ぐ側を「セルサイド」という。「ヘッジファンド」については本書では「定義が存在しない」というが「絶対リターン」をするファンドのことを言っている。私なりの解釈であるが「絶対リターン」を求めて潤沢な資金を運用し、さまざまなところに投資を行い、結果的にリターン(利益)にして帰っていくファンドのことを言うのではないだろうか。
第二章「証券アナリストの実態」
証券アナリストはどのような仕事をしているのか私は知らなかった。
「証券アナリスト」とは金融のみならず、債券や景気など金融にまつわる様々な動向を分析する人のことをさし、業界の中では高収入の類に入る。とりわけ特定の業界について詳しい証券アナリストのことを「ファンダメンタルズ・アナリスト」という。ちなみにニュースなどでコメンテーターとして経済のことを話す人らはこの人たちのことをたいがい指す。
第四章「アナリストの生活」
高収入でTV番組に出ることもしばしばあると考えると華があると思わせるが、現実はそう甘くはできておらず、サラリーマン特有の電車通勤だけではなく「ハイヤー通勤」もざらにあるという。これは終電を乗り過ごしたり、市電では到底間に合わない時にこの「ハイヤー通勤」というのが使われる。さらにオフィスにつくのは非常に早く、開始直後から機能の仕事やレポート等の作業を片付け、レポートや上司のサポート等めまぐるしい日々であり、しかもそれが毎日続くという(平日・休日関係なし)。「年間5000時間」労働というから驚きである(1日に換算すると約13.7時間!)。まさに「ハイリスク・ハイリターン」である。
第五章「トレーダーの生活」
トレーダーの生活もまた同じである。トレーダーも始発ごろに出社する。そこで市場のチェックなど数多くの仕事はあるが、アナリストと違う点は翌日の準備ができれば帰ることができる。早い人では午後5時に帰れるという。そう考えると翌日の準備の量というのが天と地ほどの差があるのではないかと自分なりの推測になってしまう。
こういった業界は激務であることがわかる。しかしそういった激務を通じて経済についての膨大な情報を得ることができ、数多くの人脈を構築することができる。本書は証券のことに関して著者の体験した限り詳しく書かれているため、証券業界志望の人にとっては必読の1冊である。また証券業界に内定した人もその企業の1日についてイメージトレーニングのために本書を買ってみるのもいいのではないかと思う。
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