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著作権保護期間―延長は文化を振興するか?

著作権保護期間―延長は文化を振興するか? 著作権保護期間―延長は文化を振興するか?
田中 辰雄 林 紘一郎

勁草書房  2008-08-11
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現在日本における著作権の保護期間は存命期間及び死後50年である。現在はそれほど目立ってはいないがこの保護期間を70年にしようとする動きもある。実際現在では据え置かれる状態であるが権利者を守るためという理由で20年延ばすべきだろうか、被権利者の権利を守るために延ばさざるべきかというのは分かれている。しかしその議論に関しては権利者側でも著作権保護が大多数ではなく「保護期間延長派」「保護期間据置き派」「保護期間短縮派」に分かれている。そう考えると著作権の保護期間延長は必ずしも権利者のためにならないこともあるのではないのかというのも一つ考えられる。本書はその著作権保護期間について法律学、さらには統計学的に考察している。
まず序章にて前置いているのはあくまで統計や主張をまとめたものであるため、実際の判断は読者に任せるというスタンスを本書では取っている。そういったことにより、より中間的にかつ冷静な観点で考察されているところがなかなかの良書である一つの理由と言えよう。
第Ⅰ部は「著作物の寿命と再創造」であり著作権の寿命について考察している。実際に著作権によって著作者の権利が守られているわけであるが著作権の期間内で廃れ、著作権が切れてパブリック・ドメイン化したものはそれによるメリットというのは本では印税のみであり印税がない分という額はそれほど大差ない。実際に著作権の寿命を考察してみると実際この著作権の期間が長すぎるのではないのかとも思ったりもする。そのことから「保護期間短縮派」が出てきているわけである。さらにインターネットの登場によって著作権の在り方について考えなければならない時が来たのは間違いない。パブリック・ドメイン化によるメリットというのは歴然としている。というのは本は出版に関してのもろもろの費用はかかるが、インターネットで流すとその費用はそれほどない。有料でもわずかな額でも本の印税に匹敵できるほどの儲けになる。ただしあくまで費用に対しての利益を見ただけであり実際本当に儲かるのかは作品次第である。著作権の分当然衰退により、その権利が消滅した後はほとんど認知されないということもあるが、逆に消滅して初めて認知されたという例もある。夏目漱石も映像化や漫画化や復刻も行われたことによりいまも読み継がれており、さらにクラシック音楽も著作権が切れた後に再評価する動きも出てきている。著作権によって障害となっていたものが解かれたことにより再評価や古き作品を楽しむという動きが出てきたのであろう。とりわけ音楽については著作権がネックとなっており、作品や演奏規模によって1曲につき数千・数万円も取られることもある。そのことから著作権というのがネックになっているのは事実である。しかしそれが活字であったりとした文化の振興につながるのかというと実はそうではないと私は思う。というのはビートルズがなぜブレイクしたかということにある。ビートルズの音楽にはその前にはやっていたイギリスの曲をまねたり、もしくは参考にしたりしていることにある。そのことを考えると著作権による保護によって果たして作品の増加を助長したのか、文化を振興したというのが疑われる。それについて詳しくは次の第Ⅱ部について書かれているためそこで詳しく述べていく。
第Ⅱ部は「保護期間と保護方式」でありおそらく本書の根幹部分に位置づけられる。最初にも書かれているとおり日本の著作権の保護期間は詳細にいうと普通の著作(個人による)については「生存期間及び死後50年まで(著作権法51条2項)」、団体名義の著作物は「公表後50年まで(同法52条1項、53条1項)」、映画の著作物については「公表後70年まで(同法54条1項)」と定められている。
日本ではこの著作権の保護期間の延長についていまだに議論されているところであるが、2002年にアメリカから日本への「年次改革要望書」で著作権の保護期間延長を求めている。アメリカはすでに保護期間を50年から70年延長した。もっと言うとポルトガルでは1948年無期限に延長したが、1971年までに撤回されている。そのことを考えると世界的な観点から考えて著作権を延長したほうがいいのではと考える人もいるがこれはあまりにも短絡的すぎる議論である。実際この著作権の保護期間延長によって社会的に有益になるのかというのを権利者、被権利者双方の利益を考えつつ議論していかないとどっちつかずとなり、今日のような権利者・被権利者の隔たりというのは埋まらないと私は思う(そう簡単に埋まらないというのはあるが)。本書では実際に保護期間延長を行った国々は本当に文化の発展に貢献したのかについて考察している。日本でも映画限定だが保護期間が延長したがそれについて利益になったのかというとまだ何とも言えないようだが映画製作数が増えたという論拠にもまだ至っていないというのも事実である。いずれその答えは出てくるだろう。
そして終章はシンポジウムによる意見などをもとに現在行われている著作権保護期間の延長の是非についてまとめ、そしてそこから5つの提言がなされている(pp.258-259より)。
1.「「声なき声」を反映させる政策立案過程を工夫する」
2.「法と技術の関係を見定める」
3.「延長理由の挙証責任は延長を主張する側にあることを明確にする」
4.「今度の制度設計に当たっては、立場を入れ替えて考えてみる」
5.「デジタル化による変化を取り入れる」
全くの正論である。当然これについて受け入れなければ合理的にかつ時代に沿った改正ができないといってもいい。しかし法律を改正する立場である政治はこういったことを受け入れるだろうかと考えると疑問が残る。とりわけ3.は非常に難しく思える。権利者側が政治への発言力が強いのは明白である。著作権に対する規制が緩和されると当然業界内でも不利益を生じることがあるので当然政治に圧力をかけてくる。そうなると我々消費者も置き去りにされてしまうという図式になりかねない。政治はこういった人たちのためではない。しかしそういったことをいかに打破するのかというのも政治家の課題といえるのではないだろうか。

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